見出し画像

アル・アクサ洪水213日目


 Palestine Chronicle, 2024年5月6日
                                                    翻訳 脇浜 義明

主要トピック
 *ハマスはエジプトとカタールの停戦提案を受け入れると発表した。アクシオスによれば、イスラエル交渉団はハマスの受諾について現在検討していると、イスラエル政府高官が言った。
 *一方、現場では、相変わらず多数のパレスチナ人が、イスラエル軍のラファやガザ各地の攻撃で死亡しているニュース。
 *ガザ保健省によれば、10月7日以降のイスラエル軍のガザ攻撃で死亡したパレスチナ人の数は34,735人で、負傷者数は78,108人である。

最新情報
5月7日 01:30am
 *アル・ジャジーラ:イスラエル軍はガザとエジプトの国境ラファ・クロッシング付近を標的にして攻撃した。
5月7日 00:30am
 *アクシオス:100人の米国議員がバイデンと彼の周辺の議員に手遅れにならない間にイスラエルにガザ攻撃をやめさせるように要求した。
 *チャンネル12:テルアビブで、ハマスと捕虜交換交渉を行えと要求するデモ隊と警官とが衝突した。
 *EUスポークスパーソン(アル・ジャジーラの取材で):我々は停戦へ向かうものは何であれ歓迎する。ラファへの軍事作戦や地上侵攻に反対する我々の姿勢は明白である。
 *アル・クッズ旅団:我々はスデロット、ニルアム・キブツ、ガザ周辺の入植地を砲撃した。
 *ハマス:ハマス指導者のイスマイル・ハニエがハマスの停戦提案受諾決定に関してパレスチナ。イスラム聖戦と話し合った。
 *イスラエル政党連合「青と白」のベニー・ガンツ:停戦提案には大きな落とし穴があるので、我々は引き続き検討する。
5月6日 11:20pm
 *米政府高官(ロイターの取材で):ネタニヤフもイスラエル戦争内閣も停戦交渉の最終段階を誠意をもって見ているようには思えない。
 *アル・ジャジーラ:ガザ北部からロケット砲が発射され、イスラエルの町スデロットでは警戒警報が鳴った。
5月6日 10:30pm
 *ネタニヤフ事務所:戦争内閣は全員一致でラファ作戦の継続を決定した。
 *イェディオト・アハロノト:イスラエルはラファの軍事作戦を継続している。
 *イラン外相:停戦の実現に関してハマスは意向を真摯に表明しており、実現するかどうかはイスラエルの決意如何にかかっていると、ハマス指導者のイスマイル・ハニエから私に連絡があった。
 *チャンネル13:ハマスが停戦提案を受諾したので、ネタニヤフと戦争内閣閣僚は電話会議することを決定した。
 *ハマス:イスマイル・ハニエは仲介国が提案した停戦案を受け入れたことをイラン外務大臣に電話で伝えた。
 *ジョン・カービー米国防省報道官:ハマスの停戦案受諾がバイデン大統領に伝えられ、我々はそれが何を意味するかを協議する。我々はハマスからの返事を待っていたが、ハマスからの返事ではなく、アル・ジャジーラのニュース速報でそれを知ったのだ。
 *エジプト大統領エル・シシ:停戦交渉が良い方向へ向かって、ガザ回廊で総合的な休戦になるのを期待して、じっと見守っている。
 *イスラエル軍:我々は人質返還提案を検討する用意があるが、同時に軍事的圧力をかけ続ける。
 *NBC(米政府高官お発言を引用):ホワイトハウスはハマスの停戦提受諾を検討している。
 *エルドアン首相:「トルコはハマスが停戦提案を受諾したことを歓迎し、イスラエルも同じことをするのを希望する」とトルコ大統領が言った。
5月6日 10:00pm
 *ハマス:エジプトとカタールが提案した停戦案が実現するかどうかは占領軍にかかっている。
 *アクシオス:イスラエル交渉団は現在ハマスの停戦受諾を検討しているとイスラエル政府高官が発言。
5月6日 09:30pm
 *『タイムズ・オブ・イスラエル』:人質の親族たちがイスラエル政府に真剣に交渉をやれと要求してテルアビブの道路を占拠している。(訳注:イスラエル政府にはハマスの停戦案承諾を「罠」だとし、ハマス組織が温存されたままの休戦は「敗戦」だと考える高官が多い)
 *ガザ保健省:10月7日以降のイスラエル軍のガザ攻撃で死亡したパレスチナ人の数は34,735人で、負傷者数は78,108人。
5月6日 09:00
 *米国務省:ラファで軍事行動をすれば人道的救援物資の搬入に重大な影響を与えるだろう。我々はイスラエル政府から、ラファへの軍事行動の前にラファの民間人をどうするかという実現可能な計画を、まだ聞かされていない。
ハマス高官ハリール・アル=ハイヤ(アル・ジャジーラの取材で):捕虜交換交に関しては、エジプトとカタールを通しての間接的交渉を行うのが第一段階だ。我々はこの狂気の戦争をやめて捕虜交換交渉を行う戸口を開けることに同意する譲歩を行った。占領軍は国境近くの地域にまで撤退するのが第二段階。避難者の帰還については停戦案の中には何の制限もない。
 *アル・ジャジーラ(情報筋を引用して):ハマス停戦案は三段階。第一弾では42日間の戦闘休止。第二段階では軍事的敵対的行為を恒久的にしないという誓約。第三段階でガザ封鎖を完全に解くこと。
 *ハマス政治的指導者イスマイル・ハニエ:私はハマスが停戦案を承諾することをエルドアン首相に伝えた。
チャンネル12:イスラエル交渉団はハマスが停戦案を受諾したことを仲介国から通知され、それにどう公式に対応すべきかを検討している。
5月6日 08:30pm
 *ハマス:我々は提案された停戦案を受け入れることを仲介国のエジプトとカタールに伝えた。(ハマスの声明についてはパレスチナ・クロニクルが後にネット掲載する)
 *アル・ジャジーラ:ハマスが停戦案を受諾したニュースが伝わるとガザに歓声の声があがった。
*トルコ大統領エルドアン:私はすべての国家、とりわけ西洋諸国に、イスラエルに停戦案を受諾するように働きかけることを呼びかける。
5月6日 2:00pm
 *ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長:私はガザの停戦とハマスに捕らえられているイスラエル人人質の解放を欧州委員会として呼びかける。
 *ガザの政府メディア事務所:イスラエル占領軍のラファ侵攻の意図は彼らの停戦交渉参加は欺瞞だということを表している。
 *アル・ジャジーラ:昨日夜からのイスラエル軍によるラファの東の地域にある11軒の民家攻撃によるパレスチナ人の死者は28人に上った。
 *パレスチナ・メディア:今朝占領軍は住民に立ち退き命令をだしたラファ東の地域に、イスラエル爆撃機が猛攻撃した。
5月6日 1:00pm
 *アル・クッズ旅団:我々はネツァリム枢軸に駐屯するイスラエル兵と軍用車両を迫撃砲で攻撃、敵に損害を与えた。 
 *野党リーダーのヤイル・ラピッド:ネタニヤフ首相と閣僚たちは無責任な発言と脅迫
やめるべきだ。
 *ヒズボラ:我々はメトゥラの南に集結していたイスラエル軍をドローン攻撃し、イスラエル軍に死傷者が出た。
 *UNRWA:我々はラファ住民の強制立ち退きには関わらない。
5月6日 12:00pm
 *ベルギー副首相ペトラ・デ・サッター:イスラエルは住民と難民にラファから立ち退けと命令し、侵攻を宣言したが、これは大量殺戮につながる。
 *イスラエル軍:我々は南レバノンのジャバル・アル・ライハンを3回攻撃した。
*イスラエル軍:昨日アル・カッサム旅団がケレム・シャローム・キブツに行った攻撃で負傷した兵士の4人目が死亡した。
 *アル・ジャジーラ:今朝の為替相場で、イスラエル通貨シェケルは1.3%下落し、対ドル3.75シェケルとなった。これはイスラエル軍がガザ南部のラファ市を攻撃するかもしれないという予測の高まりに影響を受けたもの。
 *ガーディアン:イスラエルはレバノンで介護福祉士を米国製武器で殺害した。
 *アル・ジャジーラ:イスラエルが昨日夜からラファ東の地区の11の民家を標的に攻撃、26人―そのうち11人が子どもで、8人が女性 ― が死亡した。
 *アイルランド政府:二国解決案が和平を達成する唯一の道だ。
5月6日 11:00am
 *UNRWA:我々は出来るだけ長くラファにとどまる。
 *アル・ジャジーラ:イスラエル軍はガザ北部のジャバリアの東地区を砲撃した。
 *パレスチナ・メディア:イスラエル占領軍はガザ中部のヌセイラト難民キャンプの北東を砲撃した。
 *ヒズボラ:我々はイスラエルに占領されているゴラン高原のナファ基地にあるゴラン師団(210師団)の本部を数十発のカチューシャ・ロケットで攻撃した。
5月6日 09:30am
 *アル・ジャジーラ:南レバノンからイスラエルのガリラヤと占領地ゴラン高原にむけてロケットが発射された。
 *欧州委員会危機管理担当委員:イスラエルはガザの人々を救援しなければならない。
 *スモトリッチ:ラファ侵攻を遅らせ、ガザの戦略的資産の管理を怠ることはわが国と戦争目的にとって有害となる。軍は今日にでもラファへ入るべきだ。
 *イスラエル軍:ラファの東の強制立ち退きは限定的作戦の一部である。
 *パレスチナ・メディア:イスラエル占領軍は立ち退き命令を出さないうちにラファ東への爆撃を激化した。
 *イスラエル軍ラジオ:昨晩の閣議でラファ立ち退きが決定された。昨日ヨアブ・ギャラント国防大臣は米国のアントニー・ブリンケン国務長官とラファ立ち退きを始めることについて話し合った。
5月6日 08:00am
 *パレスチナ・メディア:イスラエル占領軍はアル・ザハラア地域、アル・ムグラーカ、ヌセイラト難民キャンプの北を爆撃し、同時にイスラエル爆撃機がガザ北部のベイト・ラヒアを激しく攻撃した。
 *ロイター:イスラエル軍はラファへの地上侵攻への準備としてラファ住民の強制立ち退きに着手した。
5月6日 07:00am
 *イスラエル軍:東方からイスラエルへ飛んでくるドローンを空軍が撃墜した。負傷者も物理的損傷もなかった。
5月6日 05:00am
 UNRWA:我々はガザ回廊でゴミや排泄物処理が不能になっているために疫病の発生の恐れを警告した。これから夏になるとその危険が増大する。
5月6日 01:00am
 *アル・ジャジーラ:(情報筋の話として):ハマスの政治的指導部はカイロ交渉の結果を討議するために本日6日に会合を開く。
 *CNN(情報筋の話として):ウィリアム・バーンズCIA長官は、イスラエルに行く予定であったが、本日6日はドーハに留まる。
 *パレスチナ・メディア:5日の朝からイスラエル機がガザの各地を爆撃、パレスチナ人24人が死亡した。そのうち12人はラファ住民である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?