小さな小さな悪が私にもたらしたもの①

昨日は節分でした。
子供と一緒に恵方巻き?太巻きを作りました。
もう春かぁ〜。

今は病院の待合室。
私はやたらすぐ体に心配な事があると病院に来ます。それは自分が昔に超初期の癌です。
と宣告されたから。

あの時の事は鮮明に覚えています。
顔に出来たニキビ?できもの?
が、なかなか治らないので病院に行って相談したら『大丈夫だと思うけど念のため取って病理検査に出してみましょう』と言われ小さく切り取り終了。後日結果を聞きに行くと、

『えーとね、これ今回良いものでは無かったんだよ。僕もびっくりでね』と言われました。『しかもなぜこの癌が顔に出るのかわからない。なかなか症例がなくて珍しいんだよね』と言われました。

良いものではない=癌とはならずまだ20代だった私はまさかの事態にピンと来ず…。
でも時間差で非常事態に気付き、頭はもうその事で一杯。不安な想いとインターネットで調べてしまうという負の日々が続きました。

私の場合、幸にも超初期という事で抗がん剤無しで切り取って終わりでした。

でも先生から
超初期だけどどこまで深く広がってるかはもうわからない。と言われ、そして手術は癌の部分からさらに大きく切り取る事に。

その時は手術の怖さより先生の『癌細胞がどこまで広がってるかわからない』という未知の細胞への恐怖の方が強かったです。
これは辛かった。

顔の手術という事でなるべく跡の残らないように形成外科の先生にしてもらう事になりました。

癌の恐怖とこの手術で顔がどんな風に変わってしまうのかという気持ちが強まり、手術台に寝た瞬間涙がつぅ〜と流れて先生に不安な想いを話し、手術スタート。
でもさすが先生。途中で他の手術の電話をしながらチャチャっと終了。笑 

その後1泊入院。田舎の母親について来てもらいました。子供は主人とお留守番。病室で母と2人で居たら不安な気持ちが爆発。泣きながら母に話すといつも前向きな母の前向きな言葉をひたすら投げかけてもらい、なんとか過ごす事が出来ました。

私が入院したのは大部屋でどうやら隣は癌のおばあちゃん。ご主人と話してる声が聞こえてきました。『後10年くらいしたら癌も治るって言われてるから、あと10年頑張ろう』と。妻を支える夫。怖いのは年齢関係ない。みんな頑張ってる。私も頑張ろうって思ったのを覚えています。

そうだ…あれからもうすぐ10年経つな…。

術後は目の上に縦にギザギザの跡が残り、引っ張って縫うから瞼も腫れて。ブラックジャック風な自分の顔はしばらく見るのは嫌でした。前髪で隠して過ごす日々。
でもそれでも命には変えられないなって思って頑張りました。子供も小さかったし必死だったから気持ちが紛れて良かったのかもしれません。
父も母ももう取ったんだから大丈夫!と励まし、兄は『癌封じ』というお守りをくれました。そんなお守りがあるなんて知らなかった。こんな時お守りってすごく効く気がするんですよね。なんでだろう。神様仏様…




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