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脳よ痛みを忘れるな

口内炎が痛い。

何日も痛い。

食事中に上唇を噛んだ事が原因だ。

そう自分が悪い。

上唇のちょうど中央あたり。

ここの口内炎は痛い。

食事を摂る、話をする、そんな何気ない日常の動作でいちいち歯に当たったり、食材が衝突して激痛が走る。

歯に当たってしまうので、ワセリンなどで保護もできない。

常に刺激にさらされるので、治りが悪い。

非常にやっかいなヤツ。

口内炎と書いたが、口唇炎か?

よくわからないので、口内炎にしておく。

噛んだ事が原因なので、体調が悪いとか細菌が原因とかではない。

だから炎症ではなく、裂傷というのか、とにかく傷だ。

シンプルな怪我。

シンプルに痛い。

痛みというのは面白いもので、普段意識しない部位を意識する事が出来る。

食事の時ってこんなに唇に刺激があったんなぁとか、話す時も唇って仕事しているんだなあとか感激にも似た感情を持つことが出来る。

痛みを知っている事で、他人の痛みにも共感する事が出来る。
かもしれない。
共感できても代わってあげられないのであまり意味はないかもしれない。

筋肉痛のときに、筋トレをするとこの角度の時にここの筋肉が働いているのか、何気ない動作でここの筋肉を動かしているのか等、新たな発見もある。

痛みというのは大事な感覚だ。

痛みがないとすぐに死んでしまうだろう。

そんな痛みと同じ時間を共有していると、なるべく痛くないように傷、痛みに寄り添う気持ちが芽生える。

でも、怪我や病気が完治すると、痛みなんてなかったように振る舞う。
労る気持ちはどこへやら。

喉元過ぎれば熱さを忘れるというやつだ。

人間ってバカだな。

脳が痛みという指令を送って、身体を大切にとメッセージをくれているのに、その脳が作り出す精神が痛みを忘れてすぐに元の生活に戻ってしまう。

明らかな設計ミス。

プログラミングをしなおして欲しい。

でも痛みをずっと覚えているってどんな感覚だろう。

ずっと痛いのかな。

それともいつでも痛みを再現して思い出せるようになるのかな。

どっちも嫌だな。

痛みから脱する為に、安静にするし、対処もする。完治してからも予防に努める事も可能だ。

やはり人間は賢い。

痛みをすべて未然に防ぐ事は難しいと思う。
でもある一定の高さに立って飛ぼうとしてとしてと、飛べない。
そこから落ちた経験なんてないのに、死ぬかもしれないと踏みとどまる。

人間には一定の予防装置が備わっていると思っていいだろう。

なら、唇を噛むなよ。

唇は意識的に動かす事は難しいんだから、脳がしっかり管理してよ。

日常生活にかなり支障がでてるよ。

これに懲りたら、もう噛まないでね。


でも脳は僕の日常生活や感情なんて感知していないだろう。

痛くても栄養は摂取できいるから脳は、大丈夫じゃん大袈裟だなぁぐらいに思っていることだろう。

きっとまた噛むよ。

だから次に唇を噛むようなミスを犯したなら、僕は断食してストライキを起こす。

脳にNOを突きつける。

脳は栄養がこないことで焦って、もう唇を噛まないようにするからご飯食べてくれ!と懇願してくるだろう。

まさに自分との戦い。

その辛さ、痛みを忘れるなよ。

仲良くやろう。僕らは一心同体なんだから。

いつも頑張っている脳に対してこんなことを言うのはブラック企業の社長になった気分だ。

賃金(栄養)をもらって24時間営業の脳みそさん、お疲れ様です。

質の良い栄養を心がけます。

いつもありがとう。

ではまた。


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