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【MTG レガシー】 「青黒ダークデプス」の挑戦 呼びかけ編 【初心者、復帰勢、そして、デプス使いに向けて】

1.2023年3月6日、日本では深夜。MTG公式からの突然のアナウンスを受け、レガシー界隈に激震が走ります。《表現の反復》《白羽山の冒険者》の禁止。

それぞれが、環境を支配した二大巨頭「URデルバー」と「イニシアチブ」のキーカード。禁止改訂の理由は公式の声明をご一読していただくとして……大事件です。世界を支えていた前提が、斜めに傾いたような。そう、「基本土地」が割られたような!

アアアアアーッッ……いや、まあ。
この世界の天地は、こうして
たまに割られるんです

《表現の反復》そのものは安価な部類だしデッキの根幹が揺るがない「URデルバー」はともかく、《白羽山の冒険者》は相応に高価なカードでした。大きな改造を強いられる「イニシアチブ」の使い手の方々は大変だと思います……さらに、環境の強固な蓋でもあったこれらのデッキへの影響が、今後どんな混沌をもたらすか想像するだに恐ろし……

「POM!!!」

下手な前置き、失礼しました。この記事は、初心者と復帰勢の方々に、揃えやすくて扱いやすい(または、オモシロ愉快な)デッキを紹介するために書かれているのでした……。

メタゲームの巨大な潮流を占うことは、僕の能力を超えており、役目でもありません。こういう大きな変化の時は……「シンプルに、自分のデッキが1番やりたい動きを優先すればイイんじゃ!?」というのが、コンボデッキ使いとしての感想でございます。
他はさておき、それぞれなりのコンボを決めて気持ちよくなりたい! という縄文人の欲望のままに!

そういうわけで、今回は禁止改定後のレガシー環境を探る……というわけではなく、新デッキ「青黒ダークデプス」のスパーリングです。
改造後のデッキの確認や、新たな問題点を探すのが目的。それから、記事の最後に、ある切実な困り事へのご助力を読者のみなさんにお願いできればと思います。
そのために無理をいって、レガシー友だちさんの「エスパー・ブレード」にお相手をお願いしました。前回の反省点をふまえたデッキリストはこう!

ちゃっかり《悪意の大梟》の枚数を減らし、《狼狽の嵐》2枚をメインボードに昇格させているところに、新環境への熱い渇望を感じますね……。空いたサイドボードには、追加の勝ち筋でありコンボも睨める《ダウスィーの虚空歩き》2枚、そして自分より速い墓地利用デッキなどに対抗できる《虚空の力線》2枚を搭載。
全体に、対「アンフェア」仕様という様相。まぁ、「エスパー・ブレード」相手には関係ないのですが……。

2.「エスパー・ブレード」とは!?
「白青黒」の3色で組まれた中速デッキです。上の《石鍛冶の神秘家》を中核に、3色の優良カードを搭載した「フェアデッキ」の重鎮。レガシー友だちさん曰く、「どの分野でも1位ではない代わりに、何でも出来るデッキ」。その言葉の通り、《カルドラの完成体》をも上回る「エスパー・ブレード」の最大の“剣”とは……その万能性です。

とはいえ、充分すぎるほど強い剣ですが
対戦相手の死までを正確に数える“時計”にも

「エスパー・ブレード」の対応力は恐ろしいほどで、盤面とカードの枚数で争うフェアなデッキ相手には《剣を鍬に》《虹色の終焉》《悪意の大梟》《未練ある魂》で時を稼いで、強制的に減速を強いることができ、

これを使いこなせることが
「白青黒」=「エスパー」の強みのひとつ

カード同士の組み合わせ=シナジーで大きな効果をあげる「アンフェア」デッキ相手には《意志の力》《思考囲い》などを撃つことも。

《瞬唱の魔道士》で使い回すムーヴで
胃から液体を吐けるぞ

強敵です。特に、このデッキを長年愛用し続けているレガシー友だちさんの力量も合わされば。
その上で、おあつらえ向きです。こう言ってはなんですが……「万能」の「エスパー・ブレード」は新しいデッキのテストプレイの相手として、最高級の適正があります。器用で高い対応力があるため、コンボにありがちな「すれ違いの相性差で一方的に狩るだけ」という事態が起こりにくく、デッキの総力を試されるからです。

これも標準装備

これからも珍デッキが生まれたとき、ひとまず「エスパー・ブレード」相手に試運転させてもらう、という場面が出てくるかもしれません……。いいデッキです。さあ、みんなで「エスパー・ブレード」を組もう。

3.ともあれ、メイン戦1本目は……軽々と取れました。4ターン目に青マナを余らせた状態で、《吸血鬼の呪詛術士》+《暗黒の深部》。「ヘックスメイジ・デプス」成功。対応して、伝説のクリーチャーを手札に戻す=「マリット・レイジ」を除外する《カラカス》の起動型能力。それに対し、《もみ消し》。お相手の《意志の力》には、こちらからも……《意志の力》。

きれいな形で《もみ消し》が機能し、想定通りのスペル戦を制して、勝利です。

試運転なので、2本目もメインボードのまま。3ターン目、《暗黒の深部》以外、他の手札が揃っていたのでお相手の終了時に《リム=ドゥールの櫃》。前回ご紹介した、擬似《吸血の教示者》の実力を試します。

しかし、何度めくっても《暗黒の深部》が見えません……2回、3回……8回目! ようやく1枚が見えたので、ライブラリートップ5枚の順番確定。4枚入りのキーカードを探すために、40枚ぶんの深さにまで潜っているんですが……あのさぁ。
ともあれ、返しのターンに《演劇の舞台》+《暗黒の深部》、「ステージ・デプス」完成。《意志の力》も構えており、応手は……無し。2本目も勝利です。

おいおい……このデッキ、気持ちいいな。と思いました。
「マリット・レイジ」と、マナを使わないで「女神」を守れる《意志の力》。これほど相性がいいとは。書庫の使用料を取り立てる《リム=ドゥール》の法外な強欲さには目をつぶるとしても、メインボードは設計通りに動いてくれた気がします。満足じゃ。

しかし、問題はサイドボーディング後の世界。「エスパー・ブレード」の万能性が本当に活きるのは、メインボードで無駄になりやすかったカードを下げ、相手に応じて最適化したあと。「変身」クリーチャーくらい、戦闘力が変わります。

「アーッ! 指が変に!」

始めにお断り申し上げておきます。
このシリーズでも稀に見る(いや、よく見る)「大惨事」です。
サイドボーディング後、《外科的摘出》でデッキ全部の《暗黒の深部》を抜かれ、新デッキ「《吸血鬼の呪詛術士》ビート」にさせられたことを皮切りに、まあ、勝てない。3~4本を戦って、やっと1本、という力の差です。

意外と高い戦闘力ですが……
先制攻撃もあって《サリア》並み!
豊満であった。

こちらも《強迫》《この世界にあらず》を投入しましたが、分厚い除去と増量された打ち消し呪文をなかなか手札から引き剥がせません。
賭けに出て「マリット・レイジ」を呼び出しても、複数の《剣を鍬に》や《カラカス》を組み合わせられ、打ち消し呪文の撃ち合いで勝ちきれず、お互いにリソースがすっからかん。という展開ばかり。

「デプス」専用に近い防御呪文
やだ……カッコいい……

そのあとは、コンボに再突入しようとまごついているうちに、必ず相手の方が早く立ち直り、再び除去の山を構えられる始末。
それならばと《もみ消し》《不毛の大地》で序盤から土地を攻めるも、けっきょくは《平地》を起点にコンボを阻まれ、基本土地が横に延びきったあとにお互い5マナの隠しモードで《意志の力》を撃ち合う展開に。

レインボーデプスなどを見習い
2枚で良いのかもしれません
盤面を作れないデッキなので
土地を縛る意味が薄かったですね

最後は、《暗黒の深部》の氷を、本来の能力で3マナを10回支払って溶かす、という過程を2回も繰り返す長期戦になりましたが……結果は、敗れました。

ありがとうございました……

対「エスパー・ブレード」。サイド後は惨敗です。なぜ、これほど大きな差がつくのか?

1つには、プレイヤーの錬度の差があります。「エスパー・ブレード」という「捌き合い」を専門とするデッキを何年も愛用してきた熟達の使い手さんに、なんちゃって級エアプ寄りコンボ使いが正面から駆け引きを挑んで、簡単に勝てるはずがない。経験不足を少しでも補うために「アンフェア」を握っていることを忘れているのに等しいです。

悲しみに埋まりたい……

2つには、サイドボーディングの差。始めは、サイドボードから投入するカードを《強迫》《この世界にあらず》だけに留め、メインボードの速さをそのままに、「エスパー・ブレード」の時間である中盤より前にゲームを決するつもりでした。
しかし、お相手の除去の厚さに阻まれ、頓挫。空を塞ぐ《未練ある魂》のトークンや《真髄の針》をどけるために途中から《残業する真実》、追加の勝ち手段として《ダウスィーの虚空歩き》まで投入。

1枠で幾つも役割を兼ねる良カード
ただし「エスパー・ブレード」には
奪っても勝ちきれるカードがなく、微妙な活躍でした

ただ、その選択は「エスパー・ブレード」が待ち構えている「捌き合い」という戦域にむざむざ飛び込んでいくのと同義。勝てるのは序盤のラッキーパンチか、消耗戦の末にお相手の引きがよほど悪かったときだけ。

最適なサイドボードのプランを練り込めていなかった、という悔いはあります。枚数損になる《リム=ドゥールの櫃》を他のカードと入れ替えていましたが、速度を何より優先したいのなら、下げるべきではなかった、とも。

その上で……嫌ほど負けて、嫌でも気づいたことがあります。あと1歩、あと1枚という展開が続き、ついつい熱くなって時を忘れてしまいましたが……これは、そもそも違うな、と。
こんな一進一退の攻防をせざるを得ないこと自体が間違っているし、枝葉の技術的な問題ではなく、より深い構造上の問題である、と。

考えてみれば簡単なカラクリで、こちらは《暗黒の深部》+αの2枚コンボを揃えなければ、決して勝てない。ところが「エスパー・ブレード」は《剣を鍬に》1枚を用意できれば事足りるのですから。

「コンボパーツ」対「デッキ内の除去」では、枚数差、構えやすさの時点で、はっきりと不利。なるほど、立て直しの速さにも違いが生じるはずです。その上でお互いがデッキ内の打ち消し呪文をかき集めるとして……。

メインボードでは、打ち消し呪文と手札破壊の枚数が「エスパー・ブレード」よりも大きく上回る「青黒ダークデプス」は、かろうじて有利をとれます。それが、メイン戦だと初撃の強襲が2回連続で成功した要因でしょう。

ところが「エスパー・ブレード」がサイドボードから充分な量の妨害を投入してきてデッキを最適化したあとは、その優位が無くなり、一気にバランスが傾く、という構図だと思われます。

たとえば、これです
1、2を争うほど好きな、美しいカード
相手が使うと……いつもの3倍、強い!

よほどの強運か、高い駆け引きの技量があれば……体感では2倍近い有効札の差を押し返し、勝てる……かもしれない。しかし、一か八かに頼らなければならない時点で……デッキとしては駄目なのです。「青黒ダークデプス」。前回、デビュー戦で感じたものより、はるかに攻略が難しい壁にぶつかってしまいました。

どどどうしよう……

4.途中ですが、お詫びを申し上げておきます。今回の記事、読むのが苦しい、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。「敗け」を主題にした記事って、どうしても書くのも読むのもツラいのですよね。

やっぱり、勝つほうが爽快です。読者の方にも、その勝利の感覚を追体験してもらいたい、と願うのが、未熟ながらも僕がデッキを鍛え続ける理由の1つです。
そのために、お願いがあります。どうか、助けてください。

「デプス」について初心者なりにわかってきたことがあります。「デプス」の長所と短所は、多くの「スペルコンボ」と反転しています。

「アンフェア」なデッキの多くが苦手とする手札破壊や打ち消し呪文、ヘイトパーマネントによる妨害は、直接「デプス」には刺さりにくい……その代わり「マリット・レイジ」による戦闘を介さないといけないので、特に白いクリーチャー除去や飛行クリーチャーでのチャンプブロックに弱い。まるで「フェアデッキ」のように。
興味深い点です。そして、難題です。今回の「エスパー・ブレード」のように「マリット・レイジ」に届くクリーチャー除去や、攻めを遅らせる飛行クリーチャーを満載したデッキに対し、序盤に攻めきれなかったときは高い代価を支払うことになるのですから。
呪文の一撃さえ通せば、盤面がどんな状況でも不利を覆して勝ち得る「スペルコンボ」とはワケが違います。

「コンボデッキなのに除去に弱く、リカバリーが難しい」

おそらくは多くの「デプス」使いの方が解を見つけている問題だろうと思いつつ、「青黒」でも使える手だてを求め……まずは、僕なりに知っている手法や思いついたことを列挙してみたいと思います。

A・攻撃を介さず、一撃の呪文で勝ち得る手段を用意する

クラシックな手法だと思います。《消耗の儀式》は、いわゆる《投げ飛ばし》の黒版。自分の手番、ソーサリータイミングでの「ヘックスメイジ・デプス」、あるいは「ステージ・デプス」完成後、優先権を手放さず、そのまま相手の顔へと「女神」をダイレクトに叩きつけます。信仰……とは???

「マリット・レイジ」を生け贄にするのはコストの一部なので、除去系の妨害を挟ませるタイミングがなく、《消耗の儀式》を狙う打ち消し呪文への対策にだけ注力できるのは魅力。除去という有効札を全て無駄カードに変えられるのなら、サイドボーディング後の枚数勝負でも互角を取れるだろうという算段です。
ただし、「ヘックスメイジ・デプス」にしろ、「ステージ・デプス」にしろ、成功させた直後にさらに2マナを用意するというハードルは低くありません。また実質的に3枚コンボとなり、単体では役に立たないので多くの枠を割きたいタイプのカードではありません。

B・継続的なアドバンテージ源を用意し、物量で圧し返す

こちらが2枚コンボを集める間に、相手のほうは除去を1枚手に入れれば良いだけ。その不利なレースを制するには、ごく簡単な解答があります。相手に対処できる以上のカードを引きまくればエエんじゃ!! という合理的、かつ、ゴリラ的な解決法。

たとえば、上の《闇の腹心》を増量。たとえば、元ネタの「Depth still」のとおりに《行き詰まり》をデッキに戻す。
それぞれ、「除去されやすくてアドバンテージ源として頼りきるのは危ない」「戦場を支配されている状態では唱えることもできない」
という問題を抱えていますが、無理なくメインボードから枚数を積みやすいのは利点です。それから重さを理由に外していた《世界のるつぼ》採用という手法も良いかもしれません。

《暗黒の深部》と《演劇の舞台》を交互に置き続ければ、2ターンに1度ずつ「マリット・レイジ」を呼び覚ますことができ、いずれ圧殺できる、というプラン。
「デプス」相手なら《外科的摘出》以外の墓地対策は採られることが無いだろうし、信頼度は高そうです。その《外科的摘出》だけは目を血走らせて必死で弾き返さないといけませんが……まあ、それは、どのプランでも同じか。

「Depth still」で採用されていた路線は、これですね。先祖返りする形で、「青黒」の個性に合い、いまのデッキの方向だと1番しっくりきそうです。
《トーラックへの賛歌》や《ヴェールのリリアナ》などで、逆に相手の手札枚数を絞っていくという考え方もここに当てはまるでしょうか。

C・速さを上げる。

前の方針とは反対に、手札の枚数で競うのではなく、相手の準備が整う前に、序盤で勝負を決められるよう、速さに特化します。同時に立て直しのスピードを上げて、連続攻撃で隙を突けるように。

「青黒ダークデプス」というデッキには、まだ少し速さの伸び代があり、まずは《水蓮の花びら》を増量。それから《リム=ドゥールの櫃》も増量することで、再現性を確保、早期のコンボ達成率を向上させます。

「レインボーデプス」など、「ターボ型デプス」に倣うと、こちらの路線になりますね。その方針だと「レインボーデプス」など緑入りのデッキに勝る利点を見いだせず、今まで試していなかったのですが……。

彼女の財布に頼れないのがツライよ

いっそ《暗黒の儀式》を積む手もあり。その場合は「ターボ型ドゥームズデイ」の機関部を「デプス」に換装したようなデッキになりそうです。

「Doomsday」ほどキレイに黒マナ3つを使いきれないので、ちょっと美しくないな~、と思いつつ。しかし、サイドボードに高マナ域の1枚で勝てるカードを積み、別の勝ち筋を強化しやすいのは利点です。たとえば、このお姫さまとか。

D・別の勝ち筋を積む。
Aの《消耗の儀式》で投げつける方針と似ていますが、より積極的に《暗黒の深部》とまるで別の勝ち筋を用意します。「マリット・レイジ」による予告ホームランに注力する相手の虚を突くのが仕事。

上に、わかりやすい例としていつもの《シェオル》さまを挙げましたが、結局《剣を鍬に》で処理されてしまうため、「青黒ダークデプス」にとっては適正がいまひとつです。軸をずらした切り札として彼女を運用する「Doomsday」とは事情が違うし、除去を引き寄せる役目だけなら2マナの《闇の腹心》でも充分なので。
同じ理由で《死の影》も不適正。

追い詰められるほど強い
しかし《剣を鍬に》でまとめて蒸発しちゃう!

強力な除去耐性か着地時に充分な見返りがあるクリーチャーか……「プレインズウォーカー」。クリーチャーで可能性がありそうなのは、たとえば《トレイリアの恐怖》?

パウパーでお馴染みの海蛇
相方は《グルマグのアンコウ》
コモンって、恐い

「青黒ダークデプス」は少し試合が長引けば、キャントリップによって物凄い勢いで墓地が肥え、しかも全く消費しないデッキなので、多くの場合で1マナ5/5クリーチャーになるでしょう。地上戦では頼れる戦闘力です。
しかし「護法2」はそれほど信頼できるとは言えず、しょせんバニラクリーチャーなので1枚で勝ち得るというほどのパワーは無さそう。《悪意の大梟》《氷牙のコアトル》の前でモジモジする未来が見えるのもいただけません。

「プレインズウォーカー」なら……さっきも言及したように、手札を絞る役目も期待できる《ヴェールのリリアナ》か、奥義で勝ち得る《最後の望み、リリアナ》。

《赤霊破》系のことを考えると青でないプレインズウォーカーのほうが好ましく、どちらの「リリアナ」も自衛能力があるのが吉ですね。黒3マナ……それなら《暗黒の儀式》積みたくない?  という誘惑を囁いてくる魔性の女性です。
ちなみに僕はストーリー上での《オニキス教授》がとても好き。大人の落ち着きや、風格が。長い間、彼女はずっと、見た目に反した“少女”のままだったからなぁ……。

そんな彼女の正体……とは!

デッキ内に別のコンボを仕込んでおく、というのも、この路線ですね。「黒単デプス」などはCとD、クリーチャーによる追加の勝ち筋と、速さを両立しているイメージがあります。

E・あきらめる。

おい、という答えですが、これも立派な選択かと思われます。多彩なクリーチャー除去と打ち消し呪文を備えた「エスパー・ブレード」、ひいては、その後ろに透けて見える拡大版である「多色コントロール」は相性が悪すぎる相手だと見なし、特に何もしない。
実はこれも、あり。その場合、速さや他への対処を優先できますから。

ただ……白いデッキを全部捨てるのかい?  という話に発展しかねず、それなら「青黒ダークデプス」って、どんなデッキに勝てるんだろう、という根本の存在意義まで問われ始めて虚無に落ちることになります。

まして「除去コントロール」の性質が強いデッキほど、クリーチャー不在の「スペルコンボ」なら優位を獲りやすい傾向があるのに……。そういうわけで、きっぱり割り切って「あきらめる」は懐に隠した最後の手段。
プレイングや駆け引きの範疇で、なんとかする!  というストロング・スタイルも、このカテゴリーに含まれると思います。 剛の者だな……。

5.ふぅ。僕が今、ぱっと思いつくのは、これら、A~Eまでの5パターン辺りでしょうか。
勝ちは全裸で喜びを報告し、敗けは大いに悔しがりつつ赤裸々に心を晒す、という記事の方針にしたがい、正直に申し上げます。

……困っています。この「青黒ダークデプス」を1人で鍛えるのは手に余るかもしれないな、と感じ始めたくらいには。

マズイかも

上に挙げた方針は、どれが正解に近く、また間違っていて既に試されたあとなのか、それとも、まるで別の道筋が見えていないだけなのか、僕1人では全てのトライ&エラーを突き詰めることが難しいからです。

前の記事でも何度も申し上げたことですが、初心者や復帰勢のモチベーションにとって、敗けはやはり、堪えます。
情けない話ですが、僕自身も復帰勢の1人に過ぎず、少ないプレイ機会の全てを、成果が実るかわからない実験だけに捧げるのは、……難しいし、やはり辛いことなのです。
特に、この春以降、デッキを手に取る機会を満足に作れるかすらわからないのに。

そこで話は戻ります。どうか、助けてください。たとえば、この記事のコメント欄に、「青黒ダークデプス」のデッキとしての方針や、新たな工夫について、ご意見をいただけないでしょうか。「デプス」を愛する使い手の方々に。ご自身はどうだったか、自分ならどうするだろうか、という点なども。
もちろん、他のデッキを使っている方も、そうでなくても。この記事のメインターゲットとして想定している初心者、復帰勢の方から、同じレガシー初心者としての視点でご意見をもらえれば、必ず、真剣に読みます。

また、僕がいつも散々お世話になっている、「Study Hall of M:TG」内の1人回しアプリ「MTG Tools」を改めてご紹介します。爽快な操作感で、数ある1人回しアプリでも、使い勝手が最高。それなのに無料だということに、ときどき驚愕します。
そして、試運転の叩き台に、そちらの公開リストに登録させていただいている「青黒ダークデプス」を掲載します。

このリスト自体は僕が暇さえあれば、いじくり回し続けているもので、しょっちゅう内容が変わります。そのままの形より、料理の素材として好き放題に改造してもらい、1人回しを試してもらうほうが、実りは大きいと思っています。
Twitterのほうは初心者過ぎて、ご意見を集める適切な方法があるのかも、よくわからなひ……。

だって、ウチ、ほんまはゴブリンやきん……

この呼びかけは、ニッチな記事の片隅から虚空へ消えていく木霊に過ぎません。まぁ、甘えです。コテンパンに敗れて、傷を負い、自分の外に慰めを求めているだけなのです。答えは……無くて当然だと判ってもいます。自分のデッキはやはり、独りで育てるものだと。

その一方で、どこかから山彦が返ってくるのでは、という淡い期待感も抱いています。以下は「青黒ダークデプス」に関する、一連の記事を書き始めてから知った、ごく単純な公理。

“「デプス」に関する真剣な問いかけを、「デプス」使いは無視できない”

「神河」でニンジャにアイサツしたら、「ドーモ。」と返ってくるくらいには確実だと思う!

「ドーモ。 タイガーシャドウです」
平坦であった……

ともあれ、生まれたての「青黒ダークデプス」を救うため、恥を忍んで助けを求めようと思います。どうか、ご助力をお願いします。
みなさんが「マリット・レイジ」を信じるように、僕は「デプス」使いを、信じています。

ええと、その際、1つだけ注文を。
コメント欄ではなるべく柔らかな言葉を使ってくださると、逃げずに喜びます(心臓が小鳥並み)。ゲーム中でさえ《闇の腹心》のチクチク言葉で、常にライフが危ういンだから。

何より、他にこの記事を見に来てくれる方には、初心者さんや復帰勢の方々も多いと思いますので。それでは、また。

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