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【MTG レガシー】 オリジナルデッキ、青単ステイシス“ニヴルヘイム”で100敗してみた <200戦、完了! 後編> 【初心者、復帰勢、自分と同じ親に向けて】

1.オリジナルデッキ「青単ステイシス【ニヴルヘイム】」の性能試験として、レガシー上位10のデッキと戦う狂気の実験も、今回の8~10戦で終了の予定。

さて、始めましょうか。前回の最後に「黒単デプス」と戦ったので、次は純白のデッキに挑みます。

8戦目「デスアンドタックス」

ちょっと変則。いつもなら同じデッキとメイン10、サイド10、合わせて20本を戦うのですが「デスアンドタックス」に限っては10本ずつで内容を変えます。
ライブラリー60枚のクラシックなタイプと、ライブラリー80枚の相棒《空を放浪するもの、ヨーリオン》採用タイプとで、対照実験!

ざっと調べた限りでは、紙の大会とMO上では「60」派と「80」派とでは分布が異なるように感じ、両方との相性を調べることにしました(入賞リストを見比べると、紙=60派、MO=80派が多い気がする)。
事前の予想では「60」に対して不利。なぜなら【ニヴルヘイム】は《霊気の薬瓶》が苦手で、より高確率で初手に引いてこられるからです。

あえて言語化を試みるなら、《停滞》というカード、ひいては「ステイシス」というデッキは“彼我のテンポ差をターンをまたいで固体化し、対戦相手の行動回数を0、自らを∞にする“ことを理想とします。
対戦相手だけを“凍らせて”、ターン終了時のバウンスやブリンク呪文で“自分だけの時間”を作りだす【ニヴルヘイム】も、プレインズウォーカーや継続ダメージ置物、アンタップor警戒持ちクリーチャーなどを用いるタイプの「ステイシス」も本質的には同じ。
直接的か擬似的かを問わず、対戦相手よりも行動回数を増やし、通常のデッキでは現実的に追いつけないテンポ差で圧倒することを目指します。

そして“対戦相手の行動回数が0に近づけば、手札にどんな強カードを持たれていても無価値”。……本当に「α」の時代に刷られた最古のカードとは思えません。ゲーム内での時間を止めるだけでなく、時代を飛び越えた1枚が《停滞》です。

ただし……ここまでは、理想の話。現代レガシーでこのカードを通用させるため、僕を含めたデッキビルダーたちが四苦八苦している理由は、ほとんどが上で述べたことの裏返しになります。

・《停滞》だけで抑え込めない1マナ域のカードの台頭+0マナピッチスペルの多様化により、対戦相手の行動回数を0に近づけることが難しい。

・《停滞》下でも影響を受けない各種のプレインズウォーカーや、攻撃によらずに勝敗を決められる、強力な常在型能力クリーチャー群の存在。

・ゲーム全体の高速化により、デッキ内に4枚しかない《停滞》にアクセスできないまま敗れる確率の上昇。

他にも、《停滞》に触れられる汎用的なカードの増加などの課題があり、それに対して自分なりに真正面から挑んだ習作の一つが【ニヴルヘイム】で……おっと。
対戦相手の「デスアンドタックス」から話がそれました。詳しい分析は、全ての実験を終えたあと、改めて総括します。

ともあれ、お互いのテンポを固定する「ステイシス」にとって、行動回数を倍加される「デスアンドタックス」の神器《霊気の薬瓶》は厄介。《停滞》下でも蓄積カウンターの貯金を積み上げられ、ぽんと《スカイクレイブの亡霊》などを出されて「ステイシス」モードを破られるのは面白くありません。インスタントタイミングで動かれるし、打ち消し呪文も効かなくなるし。

あまりに範囲が広いのに
変なトークンを戻されるのはインチキくさい
もとのカードを返品して!?

まあ、やってみましょう。結果。「60デスタク」とは7ー3。「80デスタク」とは5ー5。あれっ???
数字以上に興味深かったのが、敗け方が両者で全く違うこと。「60」に対する敗けは、最序盤での速攻によるもの。《霊気の薬瓶》or《ルーンの母》→《石鍛冶の神秘家》or《スレイベンの守護者、サリア》といった展開に、打ち消し呪文やバウンス呪文での対応が間に合わなかったときです。

「ママ」

たしかに《薬瓶》は、強い。速い。
そのかわり、「60」を《停滞》状態にまで持っていけば、1度も「ステイシス」モードを破られることがなく、静止した時間に閉じこめたままで勝つことができました。【ニヴルヘイム】が青単色で「60デスタク」からのマナ否定戦術の効果が薄く、何より《もみ消し》と《激しい叱責》がクリティカルな効き目を発揮してくれます。

もともと、【ニヴルヘイム】は「デスアンドタックス」のようなボードコントロールに長けた相手を想定し、たとえば前述の《スカイクレイブの亡霊》や《第三の道のロラン》、それらを呼び寄せる《護衛募集員》に対して、本体を打ち消すよりも誘発型能力の無効化を狙うことで、テンポを奪いやすい構築にしています。

でも、「警戒」
対「ステイシス」◎
本当に面倒くさいぞ!
何でも引っ張ってくる大黒柱of大黒柱な

また仮に「ステイシス」モードを破られても、そのためにマナを使ってくれるのなら、返しのターンに新たな《停滞》を置くことで有利状態は継続。
テンポ面を中心に考えれば、「デスアンドタックス」の最大火力、《石鍛冶の神秘家》能力起動→《カルドラの完成体》攻撃でさえ、【ニヴルヘイム】にとってのチャンスに変わります。土地とクリーチャーの大半を寝かせてくれるので、5点のダメージと引き換えに、次ターン《停滞》設置で2度と顔を上げさせません。

“《薬瓶》さえなければ”、「60」の戦闘速度や問題解決策はきれいに「ステイシス」の世界に陥ってくれやすく、序盤になりふり構わない猛攻をしかけられるケース以外では、主導権を握りやすい印象。
また《薬瓶》を打ち消せなかった場合でも、《停滞》下では使い捨ての用途になりやすく、予想よりは容易に対処できました。

ところが「80デスアンドタックス」になると事情が一変します。「60」のように序盤の噛み合いで防御を貫かれるケースは0。多くの敗北は、「ステイシス」モードを破られてのものです。
純粋に《停滞》に対処できる札の枚数が増え、ガードが不足しやすいのが理由の1つ。“青くないコントロール”の名は伊達ではありません。
もう1つは、“薬瓶によらず”、インスタントタイミング+1マナで置物を次々と砕かれたからです。《儚い存在》。

上に書いたように、「ステイシス」でプレッシャーをかけつつ「デスアンドタックス」からテンポを奪う戦術は、対戦相手の対処のほうが大振りなことが前提。
それを1マナインスタント1枚で、2回も能力を誘発されてはたまりません。《スカイクレイブの亡霊》×2!!? まるで白単版の「スキャム」といった動作でした。
多く装備されるタイプのカードではなく、一般的な「80デスタク」で2枚。2/80と常に引かれるかは微妙なところですが、悪いタイミングで意識から外せば、即座にゲームを持っていかれる威力。

「80」の興味深いところは、多くの自由スロットにこういうカードを忍ばせられる、コントロールデッキとしての懐の深さ。リストを比べてみても、細部が千差万別です……ふむ。

5戦目「4cコントロール」と同じで、「60」「80」を問わず「デスアンドタックス」は《剣を鍬に》《孤独》で、こちらのメインアタッカー《濁浪の執政》を軽く処理してきます。
「護法4」で不可侵、地上戦でまず負けない《船乗りを滅ぼすもの》と……7戦目から投入し始めた、別次元からの切り札《精神を刻む者、ジェイス》とを中心にゲームを組み立てれば、どちらに対しても有利に立ち回れる印象でした。

試した人は少ないと思いますが
《停滞》の下では、鬼神の強さ!
バウンスから入り、“更地にジェイス(真)”が
常套手段

2つの「デスアンドタックス」から合わせて8敗をもらい、8戦目までの合計が69敗。次。この実験で初のアーティファクト軸。《虚空の杯》と《ウルザの物語》とをフルパワーで使いこなせるデッキです。

9戦目「テゼレッター」

記事でも9戦目は「8cast」と宣言していましたが、同じ青のアーティファクトデッキということで、急遽、変更。以前も「テゼレッター」とは別のデッキでの戦いを記事にしたことがあり、専用カード満載のこのデッキを自分でも使ってみたかったのですよね。面白そう。

しかし、「テゼレッター」は使い手ごとの独自チューンが施されている場合が多いため、テンプレート通りの構築がつかみづらく、リストの作成に難航しました。

このカードを使う、攻撃タイプにすることは
決めていた

で。僕が見よう見まねで作ったのですが、最初のうちはミスをしており、「あれ、やたら攻撃力が高いな……? あと、《虚空の杯》引かないけど気のせいか?」などと思っていたら、全然、気のせいじゃねえ! 本当に《虚空の杯》を入れ忘れており、その代わりに攻撃クリーチャー満載の、超打撃寄りの「テゼレッター」と化していた模様。

【ニヴルヘイム】側は「デスアンドタックス」戦から《基本に帰れ》型を試していたのですが、さすがに、この相手と戦うとわかっていて、このカードの押しつけを狙うのは品が悪い……1つ、前のバージョンに戻しておきます。

これね
あとで解説します

で。メイン戦、5ー5。サイド戦が6-4。かなりの間、《虚空の杯》レスに気がつかなかったとはいえ、【ニヴルヘイム】のコントロール力では、とても波状攻撃を抑えきれません! 打ち消し呪文が効かない《ウルザの物語》がとにかく危険!

突っ込みどころが多すぎるカード
土地? 本当に~?

アカン、《不毛の大地》が欲しすぎる。体感だと、3戦目の「ゴブリン」に劣らない攻撃密度とプレッシャーです。幸いに、《ウルザの物語》から沸きだすトークンは《激しい叱責》で能力を失うと、まとめて蒸発する性質があり……、

何よりも、こういう相手を一撃で凍らせるための「ステイシス」モード! 「テゼレッター」は2マナランドに加速を頼る「ストンピィ」の一種でもあり、あらゆる行動時に土地とマナアーティファクトを寝かせてくれます。

特に前述の《ウルザの物語》は、タイミングを得ないと性能を十全に発揮できず、自壊する定め。こちらも《停滞》の維持を考えず、この「英雄譚」を封じるだけに設置するのも大いにあり。
猛攻を凌ぎ、いったん「ステイシス」にさえ達すれば、青黒という置物に触りにくいカラーリングからも、めったに《停滞》を破られることはありませんでした。もっとも「ゴブリン」に近い打撃力を持ちつつも、ちょいちょい搦め手からの攻めをしかけてくるのが本当に厄介。その代表が《虚空の杯》です。

【ニヴルヘイム】は《停滞》《サファイアの大メダル》《テフェリーの時間改変》などのキーカードが2マナ域に集中しており、「まあ、X=1なら通してみるか」とスルーしたところ、《錬金術師の挽回》を撃てなくなって、負けました。キィエエ!

「切除」コストで撃つときも
マナコストは「1」扱いなのですよね
以降のバージョンでバウンス呪文の種類を
散らすようになった理由です

ただ、「テゼレッター」は《虚空の杯》デッキであることから、《ウルザの物語》で引っ張ってこられるアーティファクト以外には1マナ域の呪文を使えず、青なのにドロー操作が得意ではありません。どうしても引きムラが出やすく、キープ基準でもある第一波の攻撃さえ凌げば、若干の息継ぎが生じやすい印象(上で紹介した記事でも、その隙を利用し、引き勝負に持っていって勝った)。
その間こそが、時を操る「ステイシス」が付け入るべき隙です。《激しい叱責》などでの減速を強いつつ、こちらが全速なら、低くない確率で時間停止が間に合います。
それだからこそアドバンテージ源になり、「テゼレッター」の手札の質を安定させる、この手のカード↓は看過できないのですが……。

代表選手
超軽量にして、生かしてターンを返せば
信じがたいアドバンテージを稼ぎ始める
メインに直接的なクリーチャー除去をとれないのが
悔やまれる相手
さすがに4マナプレインズウォーカーの
着地を許すほど
【ニヴルヘイム】の防御呪文網は甘くなく
1度しかお目にかかれませんでした
回り出せば、「ステイシス」関係なしで
死が見える「テゼレッター」のフラグシップ・カード

多角的な攻めの難敵ではありましたが……先ほど、ちらっと言及した秘匿兵器があれば、今回戦ったバージョンよりは与しやすそうに思われます。最後の相手には、全力をかけると決めていたので、解禁することにしましょうか。

9戦目テゼレッターから9敗をもらい、ここまでの合計が78敗。ここまでのお付き合いに、感謝を。次、10戦目で実験は終了です。

10戦目「土地単」

対フェア戦で最強の防御を誇る要塞、「土地単」。環境トップ独走の「青黒リアニメイト」を掣肘できる数少ない存在として、地位を上げているデッキですね。これは実験をする直前のレガシーチャレンジで勝っていた、緑白《抵抗の宝珠》メイン4枚型。

アーティファクト版《サリア》
と言いたいところですが
こちらはクリーチャー呪文も妨げます
彼女が《サリア》
《サリア》……?(わかんなくなってきた)

最後の最後に来て、【ニヴルヘイム】のデッキリストが凄いことになっています。ここまでの9戦の集大成(=文字通り)にしたかったので、「80デスアンドタックス」を参考に作り上げた、ライブラリー80枚の「青単ステイシス【ニヴルヘイム】=LV10」!
六条屋ちゃん、何度目の《狂気堕ち》!!? という感じですが、狙いがありまして……。
ここまで9戦180本を戦い、わかってきたこと。
「ステイシス」は僕がこれまでプレイしていたコンボ系デッキとは異なり、常に最速で繰り出すのが強い……というわけではありません。むしろ、対戦相手に全力でリソースを使わせた直後、
“テンポ差が最大になった瞬間を狙って設置するほうが効く!”
ということ!

(渾身の笑み)

もちろん、一概には言えず、「ゴブリン」や「テゼレッター」のようなストンピィ系列のデッキなど、最短距離で封殺したい仮想敵も少なくありません。しかし原則としては……おそらくはこれが、現代レガシーで「ステイシス」を使う上での“真髄”です。

「ブズリ♠️」

なにしろ、今のレガシーで「ステイシス」に出会うかもなんて、万に1つも考えませんからね。
そんな心の隙を突けば、《停滞》は効く。驚愕の表情のまま、時を止めて、極氷の世界……“ニヴルヘイム”に閉じ込められる。
今の僕は、そんなふうに考えます。それならば、必ずしも最序盤での再現性にこだわる必要はない。むしろ、何らかの形で積極的にプレッシャーをかけ、対戦相手を焦らし、大いに動いてもらうほうが雪化粧で隠した罠にかけやすい。

そのための1つの形が80枚のライブラリーで、コントロールデッキとしての懐の深さを追求した、今回の形です。「デスアンドタックス」ほどには相棒《ヨーリオン》を上手くは使えませんけどね。

サブフィニッシャーを
サイドボードにおけるだけでも有難く
いざとなれば《意志の力》のコスト(ひどい)
他の活用法も考えているので、後日に紹介の予定

「【ニヴルヘイム】LV10」は、ここまでの9戦で得てきた知見の集約体。今までの型で出来ることの全てが可能。とくに《不毛の大地》型と「プレインズウォーカー」型との統合は難しいと考えていたので……楽しいですね! 諦めていたことが何でもできる!
そのぶん、デッキ内の《停滞》濃度が4/60から4/80……15枚に1枚から、20枚に1枚まで下がってしまうので、それを補うためにも、5、6枚目の《停滞》を解禁することにします。《基本に帰れ》である!!!

「待たせたな!」

特殊土地を多用するレガシーであれば、《停滞》が霞むほどのパワーを示す、超凶悪なロック系エンチャント。デッキによっては、この1枚でシステムダウンです。「テゼレッター」戦では《虚空の杯》+《ウルザの物語》デッキへの耐性を調べるため、あえて自重しましたが、「土地単」には総力戦で挑むと最初から決めていました!
【ニヴルヘイム】がフェアデッキの範疇に入るかは、「おらには、よぐわがんねぇ」。ともかく超要塞「土地単」の城門に真正面からノックして、堂々と問うことにしましょう。「青単ステイシス【ニヴルヘイム】」には、レガシーの世界で生きる力がありますか、と!

ええー。唐突ですが、1つ、謝らないといけないことがあります。僕は「土地単」という、高い技能と専門知識を要するデッキに関し、まるっきりの素人です。それだから、結果については大きく割り引く必要があると考えてください。
最終10戦目。メイン戦8ー2。サイド戦7ー3。熟達の使い手が駆動させれば、まるで話が変わってくるとは思いますが……おそらくは10のデッキの中でもっとも相性が良く、構造レベルで【ニヴルヘイム】が有利です。僕は周到にやり過ぎたのでした……。
「土地単」という特殊なデッキは、土地という妨害が難しいカードを、繰り返し、骨の髄まで利用し尽くすことで莫大なアドバンテージと堅牢な防御を発揮する「コントロール」デッキです。

「土地単」の「メインエンジン」

一般のフェアデッキでは、その厚すぎる壁は破れない……ところが《停滞》の冷えきった世界では、物理の法則が一変します。拠り所である土地が、1度きりの使い捨てで片っ端から凍りついていき……「土地単」側が、「ステイシス」を破る手立ては、主に2つ。《耐え抜くもの、母聖樹》と《爆発域》です。

しかし、そのことは【ニヴルヘイム】側もわかりきっているため、貴重なマナを消費したところを《もみ消し》で狙撃。そうして、対処に時間をかけさせるあいだに《濁浪の執政》or《船乗りを滅ぼすもの》による強襲か、《精神を刻む者、ジェイス》で制圧です。

「おつかれさまでした。」

・青単の【ニヴルヘイム】には《不毛の大地》による遅延戦術が効かない。
・フィニッシャーの《マリット・レイジ》は各種のバウンス呪文、《ウルザの物語》トークンは《激しい叱責》で、ごく簡単に無効化できる。
・「土地単」には《ジェイス》に干渉する手立てが《真髄の針》1枚きり。
・《イス卿の迷路》も1回きりで沈黙するので《濁浪の執政》の攻めを抑えきれず、そもそも《船乗りを滅ぼすもの》に触るのが極端に難しい。

対コントロール戦で無双
護りのブルードラゴン
(でも、重いから抜きたくなっちゃう)

これらの事情と、なにより「土地単」自体が低速で、必ず《停滞》の間合いで複数の土地をタップしてくれるデッキです。
敗けは“最速「ステージデプス」が完成し、【ニヴルヘイム】が《マリットレイジ》に対処するバウンス呪文を1枚も持っていない”とき。
または“【ニヴルヘイム】が土地を引かないマナスクリュー時に、《抵抗の宝珠》を消すこともできない”とき。

【ニヴルヘイム】は氷のデッキ
この方は《氷の女神》さま

いずれにしろ限られたケースで、メイン戦では有利な立場を崩さずにゲームを支配できたようです。サイド戦からは《活性の力》《窒息》などの苦手カードが投入されるため、注意が必要。

置物最大2枚を破壊!
ピッチで撃っても枚数の損失なし
こちらはいかにも
昔の色対策
こう、手心とか……

しかし、こちらもサイドボードから打ち消し呪文を増量でき、両者の立ち位置を入れ替えられるほどのパワーは感じられませんでした。「土地単」からは5敗をもらい、10戦の実験が終了。敗けの合計は83敗。

あらためて
「おつかれさまでした。」
(ステイシスのアイドルより)

ふぅ。200本を戦っての感想ですが……危惧していた通り、敗け数が少なすぎるな~。勝率にして58.5%。これは【ニヴルヘイム】が予想を上回って優秀! という意味では、もちろんありません。

テストの仕様として、挑戦者の【ニヴルヘイム】が有利になりやすいからです。どちらも手札をオープンにした練習だと、プレイングがフェアになるよう注意しても、打ち消し呪文を満載した青単のデッキは勝ちやすいです。
まして、こちらも人間なので、やっぱり自分の開発したデッキ“寄り”になってくるのですよね。「この相手をどうすれば自分のデッキで倒せるか?」と考え続け、対策を練りながら戦うのだから、否応なしに【ニヴルヘイム】の勝率は高くなります……。

こまったときの
“キレ濁浪”とかな

それだから、勝ちと敗けの数字そのものには何の意味もなく、ただの参考値。これはあくまで練習で、対戦相手との駆け引きが生じる“ゲーム”ではないのですから。
しかし、はじめに考えていたほど、無意味な練習でもなかったな、と今は思います。
これまでも様々なデッキを、ぽんぽん次々と考えてきましたが、まだ実践に出す前の下準備の段階で、ここまで考え尽くしたことはありません。手間と時間は要りましたが、自分にとって「出来るかぎり」の際の、ぎりぎり近くまで、デッキとカードに向き合ってみたつもりです。

深くて、厄介なカードだよ、本当に……

さぁて。ここからが……本番ですね! 200戦のデータを分析し、戦略設計を練り直し、実戦仕様のデッキへと落とし込んでいく、いちばん楽しい作業を始めましょうか!

ともあれ、今回は紙数を使いすぎました。続きは、また別の記事で。ライブラリー80型の使用感などもそちらで。
それから、【ニヴルヘイム】は現在、83敗。数字合わせに深い意味はありませんが、あと17敗、何かの形で100敗を達成しないと、タイトルが偽りになってしまいますね。相手については……考えます。それでは、また。

さあ、次は、何と戦おうか?

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