見出し画像

【MTG レガシー】 「プレインズウォーカー、父になる」その11/休日大会に出よう! /対「テゼレッター」 【初心者、復帰勢、自分と同じ親に向けて】

1.さーて。久しぶりすぎて「おっかない」「埋まりたい」などと言いつつも、本当に行ってきました。休日大会。

僕の立場は、前の記事でお伝えしたとおり、初心者、復帰勢の方が同じようなイベントに参加しやすいよう、率先して海に飛び込む”ペンギン“です。ただ……ちょっとだけ、ズルをさせてもらうことに。

……よし。道連れを作ろう。

俺といっしょにーー突撃!

1人で不安なら……数を増やしましょう。アンタップ→アップキープ→知り合いを戦場に投入!!!
一連の記事でたびたび登場している「エスパーブレード」使いさんに連絡をとって、いっしょに参加してもらいます。

いつも、すまぬな

いやいや、それが出来るなら苦労ないよ!!?  と言われても仕方ありませんが……1つ。僕のようなコンボデッキ使いが大会に出たとき、特有の困りごとがありまして。

試合と試合のあいだが、ことのほか、長いのです。勝っても負けても、自分の試合が最速で終わるため、ほかの結果を待たねばならず……。
その場で対戦相手の方とレガシー話で意気投合できれば良いし、休憩をとりやすい利点も大きいのですが、場合によっては間が持たないときも。

つ ら い

そういうわけで、もし幸運にも。最初から「マジック」で遊んでくれる友人知人がいるのなら、大会前に声をかけてみるのも手だと思います!  身も蓋もないけど! これで困り事は半減。そして共に、頭のてっぺんまでレガシー沼へと浸かりましょう。あったかいぞ~。
ただ、ず~っと、その人とだけ話すのでは、楽しみも半減ということには注意。
まあ……僕がエスパーブレード使いさんと出会ったのも、同じお店の大会で、そのときは本当に知り合いが0人だったのだけど……。

1人には慣れていた

この点に関しては……記事の最後で。”応援します“。ほかにも、
「時間の余裕を持って、お店に着くほうがいい」
「長丁場なので水分とエネルギー補給の方法を用意した方がいい」
「大会進行用のマジック・コンパニオン・アプリはあらかじめダウンロードして、ログインできる状態にしておくといい」
……などなど、お伝えしたいことは色々ですが……全てを網羅しようとすると、きりがありません。
あわただしくも、待ちわびた戦いの時間です。

ドラマティック・エントリー!!!

(以下、実際の試合の内容です。細かな記憶違いや勘違い、お許しを!)

カエルになりますから……基本のパワーとタフネスが
1/1の青のカエルになる。

2.まず1戦目。テーブルの向こうに現れた方が「レガシーは初めてなんです」と仰って、内心、めっっっちゃ安心する著者。
いきなり相手が熟練者で、プレイの速さに慌てふためくという展開は避けられたようです。自分も復帰勢だと伝え、「ゆっくり進めましょう」などと言いつつ、和やかにゲーム開始です。

《一瞬の平和》

所作やカードさばきがキレイだったので、普段は他のフォーマットを遊んでらっしゃる様子がうかがえます。それでも……責任重大ですね。
初対戦は、良くも悪くも記憶に残るもの。僕自身、本っ当にたいしたプレイヤーではありませんが、勝ち負けとは別のレベルの話で、「レガシー」のゲーム感を楽しんでもらいたいですから。

ところが……2人ともマリガンです。あちらが先手で3マリガン、こちらが後手で2マリガン。うわー、お互いに手札が短いことよ。ただ、まあ……ぎりぎり“自己紹介”には枚数が足りそうかな。

あちらは《古えの墳墓》をセット。さらに《囁きの大霊堂》から《スコーペク・ロード》を展開してきます。アーティファクト・クリーチャーの攻撃力を増大させる「ロード」ですね。

スタンダードを席巻した「親和」の核
極悪シナジーです

この時点で、アーティファクト軸ということは確定。そして……“勝ち“が確定しました。後手2ターン目。《暗黒の儀式》から《最後の審判》。ゆけ。「アーボーグ型ドゥームズデイ」。

《最後の審判》をご存じなかったようなので、簡単に解説を。

こうして↓
こう

具体的には、手札の《考慮》と《秋の際》を使い、《タッサの神託者》を墓地に落としつつ、ライブラリーを0枚に。最後は《発掘》で吊り上げます。「リアニメイト」ルートで、まず1本目、先取。

ふぅ。なんとか、「レガシー」のアイサツに成功。ブランクがあるぶん、対人戦で「ドゥームズデイ・コンボ」を決めることに不安があったので、かなり嬉しかったですね。
しかし、アーティファクトデッキか……専門外もいいところです。動画で観る程度の知識しかなくて……アーティファクトの「ロード」? 「親和」って、今もいる? どのみち、1ターン目の鬼札↓には要警戒。

《虚空の杯》を初手に貼られてもコンボそのものは潰されませんが、《暗黒の儀式》が使えず、大きく減速を強いられます。速さの優位を守るために、迎撃用の《否定の力》はフル搭載の価値あり、ですね。
その代わり、1本目に「リアニメイト」ルートを見せたので、《予報》や《発掘》をあえて外し、墓地対策の空振りを狙いつつ、デッキスペースを作ります。
2本目。あちらが先手。《古えの墳墓》《水蓮の花びら》と軽快に走られて……1ターン目からの強襲です。初動、《力を欲する者、スタースクリーム》!!!

突然のトランスフォーマー!!!

あっ。「テゼレッター」だ、これ~~~!!? いやいやいや、これはマズい。今の手札ではクリーチャーを打ち消せないし、除去もありません。僕も「テゼレッター」の第1人者「鉄線」さんの動画で存在を知ってはいましたが、

実際に目の当たりにすると、そのトリッキーすぎる挙動と容赦なくライフを追い込んでくる能力に幻惑されます。
まず3マナで、裏面の《シーカーの隊長、スタースクリーム》としてプレイ。「速攻」で殴られて、なぜかいったん、こちらが「統治者」に。1ドローをもらいます。

これな
多人数用のシステム……だったはずが

ただし、次ターンに「統治者」を取り返されてからは、《力を欲する者、スタースクリーム》としてお相手がドローするたび、2点ライフを奪われます。通常ドロー+統治者ドロー+攻撃のダメージ+α? クロックが早すぎる! コンボが間に合わず、投了です。

ふーむ……面白ぇ。全くの想定外。これだから対人戦は。「テゼレッター」は「青黒」を基調としたアーティファクト・シナジー満載のデッキ。上の《スタースクリーム》然り、独自カードが多数採用された個性的なデッキです。

「やったー!」

コンボにとって警戒すべきは、やはり《虚空の杯》と《意志の力》との組み合わせでしょう。置物+打ち消し呪文+高クロック・クリーチャーというコンボ殺しの教本のような攻撃をナチュラルに繰り出してくる難敵です。

しかし……デッキの正体が見えた以上は、やりようがあります。

3本目。《意志の力》2枚とキャントリップ、代わりにコンボパーツは無しという、やや打ち消し呪文過多の、受け身な手札をキープ。この戦いでは、マリガンの枚数損のほうが惜しいと感じたからです。お相手はマリガンからの《古えの墳墓》→《虚空の杯》。よし、注文通り。《意志の力》で応じます。

再度繰り出される2枚目の《虚空の杯》には今引きの《否定の力》。さらにこちらからも《思考囲い》を突き刺して、お相手の手札を確認し、1枚きりの《意志の力》を落としておきます。さて、これでお相手の手札は空っぽ同然。一方で戦場には土地を含めたマナアーティファクト。しかし、クロックが出ておらず、アーティファクト・カウントが少ないので序盤の攻守としては許容範囲です。

モダン禁止カードとかね

こちらもピッチカウンターの2連発で手札を激しく消耗したので……見た目の状況は五分と五分。ここから先は、有効札をどちらが引けるかのにらみ合い。さあ、始めの約束通り……「ゆっくりと試合を進めましょう」か。

コンボデッキが「テゼレッター」相手に長期戦を挑む……本来なら無謀の極みです。カードの平均値でパワー比べをすると、遥かに向こうが上ですから。
そのため、少しでも有利になりやすいカラクリを用意しました。「テゼレッター」も《虚空の杯》デッキである以上は、アーティファクト以外の1マナカードを装備できない……青いのに《渦まく知識》と《思案》を使うことができません。パーマネントの展開や予備動作無しでは、ライブラリーを掘り進める能力は高くないはず。

たとえば、このお姫さま

そして、こちらは《意志の力》《否定の力》のピッチコストに、けっして《渦まく知識》だけは消費しないようにし、この展開のために隠し持っていました。というか……こいつを含めた1マナキャントリップたちを活かすために「《虚空の杯》=1」の着地を許容できなかったのです。

これらのおかげで
「Doomsday」の問題解決能力は半端ではありません
「Doomsdayとは、青単色のコントロール(意訳)」
いつもありがとう、Doomsday. wiki

「ドゥームズデイ」が「テゼレッター」より優るのは、勝つために盤面を作る必要がなく、シンプルに《最後の審判》にさえ辿り着けば済む点。ここに尽きます。その条件なら……キャントリップを自在に駆使できる「ドゥームズデイ」のほうが瞬間速度は上! たぶん!

いっそ、この場で“勝つ”。そのつもりで、渾身の《渦まく知識》。しかし、土地2枚と《厚かましい借り手》……ほぼ空振りの結果です。キャントリップも引けず、ドローの連打が許されなかったのはつらい。

便利カードだけどさ

フェッチランドでライブラリートップをリフレッシュしてから、お互いに見た目はゆっくりと、しかし、じりじりとした我慢の戦いが始まります。
なんなら途中で「この《厚かましい借り手》をクロックとして展開し、ライフを狙うのもアリなんか?」と思うほどでしたが、すぐに《悪意の大梟》も出されて、そんな血迷ったことをしなくて良かったと胸を撫で下ろすことに。

絶対に損をしない系ブロッカー
美しいイラストとデザイン大賞だ……
ただし《オーク》の矢がツラい1枚

《悪意の大梟》の1枚ドローを皮切りに、ついに「テゼレッター」のエンジンに火がつきます。《ウルザの物語》も戦場に。

「げぼぉ!!?」
なに、この……なんなの!!?(語彙消失)

こちらがやっと目当ての1枚にたどり着いたのは「テゼレッター」が「構築物トークン」を作り始めたターン。期待より、遅……しかも、手札の条件が悪く、必ず1ターンを返す必要があります。しかし、まあ……ここで突っ込まないと、どのみち“敗死”。全てを尽くさずに足を止めるのはコンボ使いの名折れです。ゆけ。《最後の審判》。

パイルを組んで、ライフは一気に「8」へと半減。さぁて。微妙なところです。普通の相手なら、一撃では敗れ得ない安全圏。しかし、アーティファクトデッキが駆使する、ポテンシャルを全解放した《ウルザの物語》は半端ではありません。
お相手のターン、《ウルザの物語》第3章で《虚無の呪文爆弾》+「構築物トークン」生成でアーティファクトの数が+2。さらに手札からも軽量アーティファクトを展開し……構築物トークンがみるみる巨大に膨れ上がります。《悪意の大梟》と合わせ、「8」を上回る「テゼレッター」の全力攻撃!

構築物トークンで個性が出せるのはイイところ
そのため、僕は定期的に「ジョニーのお店」の
トークンコーナーを覗きにいくのだ

いや、本当……《厚かましい借り手》を無駄遣いしなくて良かった。「出来事」=《些細な盗み》で巨大な構築物トークンを虚空に帰します。「テゼレッター」には応手の打ち消し呪文が……無し。

無事にターンが帰ってきて、《通りの悪霊》→《秋の際》→《秋の際》→《タッサの神託者》→《タッサの神託者》の「サイクリング」ルートで勝利です。

おつかれさまでした。

謎の1枚残しパイルにしたのは、未知のカードでライフを余計に減らされて、《通りの悪霊》サイクリングを2回使えなくなるのを恐れたからです。要するに、ちと……日和りました。

この、臆病者!

3.ふぅ。何とか……1つ目の目標、「1マッチを取る」ことはクリアです。
レガシー初対戦とは仰っていましたが、他のフォーマットで経験を積んでいるだけあって、こちらの視点からはミスなど無く、手堅い……そして手強い相手でした。サイドボードからはしっかり《敵対工作員》も投入されており、引きと噛み合い次第では即死していましたね……。

《最後の審判》に合わせられると
ライブラリー全てが追放されます
つまりは、対「Doomsday」特効生物
みなさんはデッキに入れないで
おねがいですから

ともあれ、「レガシー」では初試合。楽しんでいただけたなら幸いです。少なくとも僕のほうはスリリングで思い出深い、最良の復帰戦になりました。今後とも、どうか良しなに。

それでは、改めて答え合わせを。僕が復帰戦のために選んだのは「アーボーグ型ドゥームズデイ」。いくつかの理由があります。まずは自分で工夫を考案し、調整を進めてきた愛機だという点。

今回は、環境や店舗の様子を肌で知るための、威力偵察でもあります。そういうときは、勝っても負けても、手持ちで最強のデッキをぶつけるほうがいい。そのほうが長い目でみると、学びを得られると判断しました。

他に個人的な事情も少し。ありがたくもやや困惑することに……「ドゥームズデイ」「MTG」とGoogleで検索すると、「アーボーグ型」の記事が割りと上位に来るようになってしまいまして。
そのデッキが“あまりに弱い廉価版”となれば、作りたいデッキを探している初心者や復帰勢の方にとって、迷惑。
そこで実績を作ることにしました。説得力を増すために。それ以上に、欠点を少しずつ解消し、いずれ「真のアーボーグ型ドゥームズデイ」を作るために。ちょっと、この方の影響を受けているところもありますね↓。

「青黒ダークデプス」の再調整は《オークの弓使い》を手に入れてから……そう。「アーボーグ型ドゥームズデイ」を武器に使うのは……このクリーチャーと真っ向勝負することと同義でもあります。

「テゼレッター」にも入っていたようなので、危険でした。そのための対策も応急的に用意してきましたが……何しろ、敵として対峙したことがないと怖さを実感できません。そういう意味でも、勉強ですね(眉間に深々と矢が刺さったまま、この記事は書かれています)。

おっと。初戦から激戦だったので、思いがけず長くなりました。1つの記事にまとめると、あまりに読みづらい内容になるので、いったん区切りたいと思います。続きの試合はまた後日。
ともあれ「テゼレッター」という動画でしか観たことがないデッキと当たれて、やや興奮ぎみ。童心をくすぐるカッコいいカードが多いし、多角的でライブ感のある戦い方が魅力なんですよね。使い手さんと「テゼレッター」談義をして、長いはずのコンボデッキ特有のインターバルも、楽しく時を忘れることができました。ありがたいことです。本当に。

《アーミクス》も渋い活躍をするんだよなぁ

最後に。1人で初めて大会に出る方へ。僕にできることはほんのわずかですが……少なくとも、応援をします。必要なら大会出場前に、Twitterかここのコメント欄にでも書き込んでください。直に“応援”しますから。
良い出会いに恵まれて、2回目からの大会では孤独で無くなることを。2回目で無理なら、3回目か4回目にでも。そのことを遠くから祈ります。あるいは、直にテーブルをはさんで出会えれば、最高に話は早いのですが。それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?