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8. 介護施設の介護士以外の職種/渡り介護士の見る景色

先輩介護士から色々な介護方法を聞きながら、要点がつかめてきたのと同時に、自分の置かれている環境と様子が見えてきた新人介護士。そんな頃になると内容は違えどいつも思う事がある。
「入社面接で確認した事となんか違う。」と。

「残業はありません、みんな無理のない仕事量で取り組んでもらってます。」
「人間関係もそれなりに仲良くやってると思います。」
「大変な利用者の対応は2人で行うなど、負担が重くない様、対応はしっかりしてあります。」
「仕事で困った事があれば上司に相談してください、解消していきましょう。」
などなど。

面接で確認したこれらの施設長の返事、決して本人は騙してやろうとは思っていない、と思う。
私を面接してくれた主に事務所内にいて、報告を受けるだけの現場にほとんど顔を出さない施設長からすれば、確かにこの様な認識なのだろう。

おそらく施設長には施設長の仕事があり、細かな介護現場の状態まで目配り出来ないと思われる。
施設の規模にもよるだろうがホームページの温もりある内容がしっかり行われていると本当に思っている施設長もいるかもしれない。

そしてもう少し現場に近い人たちケアマネジャー、相談員、理学療法士や作業療法士等の医療職など〝現場にほとんど来ない職種〟の人たちも近い認識を持っているだろう。
こちらの方々の仕事を見ていると、繁忙期はあるだろうが基本的に利用者の対応や会議などの時間がしっかり決まっていて終われば終了し成果を報告となっている様だ。
ルールに守られたその中で自信を持って取り組んでいる様に見える。

そしてもう一歩、現場に近い人たちもいる、それは看護師である。看護師は介護士とおおよそ近い環境にあり、介護士から見てお互いの苦労はわかりやすい。
医療行為は介護士には出来ないので、看護師の仕事になるのだが、どちらも出来る簡単な処置をどちらがやるか、みたいな話はありがち。
介護士より看護師の方が資格的にやれる事が多いからか、介護士を見下した態度で指示をしてくる施設があるとはよく聞く話である。

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