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非嘔吐過食と歩む25年・私のダイエット遍歴①

万年ダイエッターと言えば私。私と言えば万年ダイエッターなわけだが、いよいよその「万年」に終止符を打てるんじゃないかという希望を抱き始めた、齢38の冬である。

2022年の1月末から始めたダイエットが続いている。「人生最後のダイエットにする」と決めてスタートしたものの、また途中で挫折するんじゃないかなと思っていたが、今のところ挫折していない。

まだまだ目標には程遠く、「順調」と言うにはちょっと難航気味ではあるが、ダイエット自体は1年以上継続できており、そんな自分に拍手を送りたい気持ちでいっぱいだ。

ところで、人生最後のダイエットを継続する中で、避けては通れないと感じていることがある。それは、25年来の付き合いである「非嘔吐過食」と向き合うこと。

こいつを見て見ぬふりして完走することは、できないなと感じるようになった。今は、ヤツとは可もなく不可もない距離感で付き合っているが、時々やっぱ狼藉を働くもんで、そうなるとリズムがガタガタッと崩れる。
いい加減、お別れしたいのが本音なんだが、ヤツにはヤツなりに理由があって私の元にいるのであって、言ってしまえば私もヤツに依存しているのだと思う。腐れ縁だよね。

しかし、そろそろきちんとお別れをしなきゃならない。そうしなければ、本当の意味でダイエットに終わりは来ない。
私は自身のダイエット歴、摂食障害歴、ひいては人生についての棚卸しをする必要があると考えた。

そのため、こうして筆(キーボード?)を取った次第。どこまで続くか分からないが、書き切るまでは頑張りたい。


◆【出生〜小学校時代】「私は太っている」

そもそも、幼少期の私は太っていたわけではないが、自分を「太っている」と信じて生きていた。

というのも、私は3姉妹なのだが、姉がものすごく痩せ形で細めな卵型の顔、妹も割と痩せ形でベース型寄りの卵型の顔、その中で私だけが標準体型でぷっくり丸顔だった。しかも姉より背が高かった。

お陰様で、両親(主に父)から「デカくてコロコロしてる」という点を可愛がられ、「手がどんこ椎茸みたいだ」と言われたり、「膝から上は細いのに、膝下が太いな」とからかわれたり、すごくずんぐりむっくりにデフォルメされた似顔絵を描かれたりした。
別にそれが嫌だったわけではないが、当然「私は太ってる」という認識が刷り込まれていったのである。

さらに言うと、階下に住んでいた祖父(父の父)がまた歯に衣着せぬ物言いをする人で、私を見かけるたびに面白がって「また太ったか?」と声をかけるもんだから、こんな環境で「自分は太ってない」と思う方が難しい。

実際、姉は細いし妹も細い。
クラスメイトも大体みんな、私より小さくて細い(背の順はいつも後ろから2〜3番目)。
小学校高学年の頃には自然と「ダイエットしなきゃ…」と考えるようになった。

実は私の母も、今の私のように、自身の体型を気にしてよくダイエットをしていた。
そのため自宅にはエアロバイクやらステッパーやらのダイエットグッズが溢れていて、私の中で「ダイエット」という行為自体、ごく自然なものとして身近にあったのである。
実際、父に脚のことを言われてからは、気にしてステッパーを踏んだり、母の持っているダイエット本を読んでは内容を実践したりするようになった。

その一方で、我が家はおやつの量が(今思えば)尋常ではなく、毎日のようにお菓子の大袋2〜3袋を姉妹3人で食べきっていた記憶がある。それでも、体重で言うと、私は「やや痩せ型の標準体型」だったのだが…。
(セルフイメージでは、「肥満」だった)



◆【小学5〜6年生】体重大公開事件

そんな中、事件が起こる。
小学校5年か6年生の頃、当時の担任が算数の授業の参考資料として、クラス全員の身長と体重が書かれた紙を配ったのだ!

もちろん、名前は伏せてあったが、そんなもん背の順を見れば一目瞭然。バレバレである。
確か「平均」とか「グラフ」とかの授業だったんだと思うんだけど、結果的にクラス全員に自分らの体重が知れ渡る事態となった。
プライバシーとは?

今だったら大問題だが当時はそこまで問題でもなかった。(でもちょっとだけ、問題にはなったっぽい)
当時の担任は新卒2年目とかの若い女の先生だったんだが、その割に豪快な体育会系で、子供の体重なんか本当にただの数値だとしか思っていなかったのだろう。

しかし、もう思春期に差し掛かった男女である。クラスで一番大柄な女の子は、60kgは超えており、男子からそのことをものすごくいじられていた。

私はと言うと、当時「158cm/46kg」程度だったのだが、背の順で私のひとつ後ろのMちゃんが「160cm/42kg」とかだったんだよね。
結果、男子から「お前、Mより小せぇのに、Mよりデブじゃん笑」と嘲笑された。

もうこの時に完全にスイッチが入りましたよね。この日を境に「私はデブだ」「ダイエットしなきゃいけない」という脳みそになったわけです。くそっ!!担任め!!!!!

その頃、母が読んでいた雑誌の後ろの方のページに、「絶対に痩せるダイエットブック」みたいな通販の広告ページがあり、ダイエットの必要に迫られた私は、親に内緒でそのダイエットブックを購入したのである。12,500円。

そんなお金、もちろん持っていないのでどうしたかというと、親の500円玉貯金から盗んだ。25枚分。

後日、分厚いダイエットブックが宅配便で我が家に届き、母にはすぐバレた。そしてこっぴどく怒られた。

(余談だが、この数年後に「幸せになれるブレスレット」の広告を見て、どうしても欲しくなって、同じことをやってこっぴどく怒られた)

笑い話のようだが、当時は真剣そのものだった。
男子から嘲笑されて、好きな男子にも体重がバレて、本当につらくて苦しくて情けなかったのだ。「自分が痩せてて小さくて可愛い女子なら、そんなことにはならなかったはず」という想いが、頭から拭えなかった。

かと言って自分はまだ子供だし、家で出されるご飯を残すわけにもいかないし、おやつもたくさん出てくるし、どうしたら痩せられるかが全然分からなくて、藁にもすがる思いだったのだ。



〈つづく〉

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