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ゆらゆら

通勤途中にある植え込みに面白い形をした植物が生えていて、前から気になっていた。

風にゆらゆら揺れていた

平たい穂のようなものが付いている茎の細さにまずびっくり。
ミシンで使う糸にみたいな細さ。なのに、先端についた穂は2cmくらいあるだろうか。

細い茎と平たい穂の組み合わせで、少しの風が吹くだけでゆらゆら。
イヤリングのようだ。
穂の色は黄緑〜薄いゴールドのような明るい色。

この植物が一面に生えていたらさぞかしきれいだろうと思う。

本当は植物図鑑片手にあれでもないこれでもないと調べたら楽しいのだろうけど、Google先生の画像検索で聞いてみた。

1秒で答えてくれた。
「コバンソウ」というそうだ。

学名はBriza maxima L.(L.は分類学の父、カール・フォン・リンネのL.)
英語ではbig quaking grass(大きな揺れる草)とよばれるそう。

イネ科のコバンソウ属。
小判のような形をした穂にちなみ名付けられた。
が、私には小判というより、三葉虫の化石に見えてしまう。

この穂のようなものは小穂(しょうすい)と呼ばれ、花を含んでいる構造だそう。

もともとはヨーロッパ原産で、日本には明治時代に観賞用として持ち込まれたらしい。

確かに、色合いや可憐な細さの茎といい穂が揺れる様子といい、鑑賞用にはぴったりかもしれない。

こちらは国立環境研究所の「侵入植物データベース」。
コバンソウは「侵入植物」としてデータ登録されている。

「侵入」というと自分から勝手に入ってきたみたいな感じがする。

ちなみに、侵入生物は

人間によって自然分布域以外の地域に移動させられた生物を「外来生物 / 外来種」「侵入生物 / 侵入種」「移入生物 / 移入種」などといいます。

国立環境研究所ホームページより

と定義されている。

コバンソウのように意図的に導入された生物や、人や物の移動に伴い意図せず日本に入ってきてしまう生物が日本に定着し、在来種と競合したり、環境が変わってしまったり、農業や漁業に影響を及ぼしてしまうことが問題とされている。また、日本国内間での移入(北海道から本州へ、など)も含まれる。

我が愛するネコもリスト入りしている。

ネコ好きだが、実はイヌも好き。
イヌも登録されている。

リストを眺めていると、1番の侵入生物はニンゲンでしょ!?と思ってしまうが(笑)ここではそういう問題じゃないのだろう。


それはさておき、このコバンソウ、穂の色が黄緑色から黄褐色になっていくらしい。

どんな風に色が変化していくか楽しみだ。

これからも観察を続けようと思う。


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