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お酒と僕

僕はエロが好きだが、それと同じくらいお酒が好きだ。
決してアル中ではない。
ただ、酒に逃げてしまう弱さがあるのも事実だ。

住んでる町の駅周りは飲み屋が多い。
それ目当てで今の所に引っ越して来たこともあった。
探索しすぎて、偉そうなことは言えないが庭のようなものだ。
あそこを曲がれば、あの店がある。そこ入ったとこの飲み屋は安くて美味いとか。あそこは二度と行きたくないとか。

ふらふら〜といつもの行きつけの立ち飲み屋に入る。
ここは天ぷらや刺身をウリにした名古屋に本店がある店だ。
いつも頼むのはタコの唐揚げとタコの刺身。
タコが大好きだからだ。あの程よいコリコリ感がたまらなく好きだ。
タコさん、いつもありがとう。
ゆっくり噛みながら感謝し、じっくり味わう。

余談だが、僕は吉田類の酒場放浪記という番組が好きで、出てくるお店は結構チェックして機会があれば行けるようにと勉強している。
いつかああいう渋いおじさんになりたい。

ハイボールが進み、2杯3杯とお代わりをしてしまう。
程よくお酒が回ってくる。
飲みながら店員となんてことない痴話話で盛り上がる。
さらに酔いが回る。

来週その子の誕生日会をやるらしい。
時間があれば顔を出すわと。

どのくらい経ったか、ふと携帯に手を伸ばす。LINEの通知だ。
見ると、前にJOINUSという飲みアプリでマッチして飲んだ子からの通知だった。
またまた余談だが、このJOINUSという飲みアプリが正直人生で1番使って来た。そして金を1番費やしたのもこのアプリだ。
僕のアプリライフの大半の思い出がここに詰まっている。

「今日飲んでませんか?」

その一言にちょっと悩んだ。だってこの子とは以前飲んでセックスをした中だ。
連絡して今日も会えばやれる。
邪な気持ちが脳裏をよぎる。

ただ、ここ数週間の自分は性欲減退期かってくらい穏やかだ。オナニーも1週間くらいしてない。
今日は純粋に飲みたい。
その気持ちが勝った。

できるなら1ヶ月前の自分に今の自分を見せてあげたい。
携帯を取り、返信をする。
「今日は飲んでるけど、1人で飲みたいからまた今度飲もう」

返事はない。
それでいいのだ。
無理に行って身を擦り切らすことなんてしなくていい。

そう思ってハイボールを再びおかわりし、店を出る。

思いの外酔いも回っていたので二軒目を諦め帰路に着く。

今日は健全に帰ったぞ。

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