見出し画像

どこにも行かない盆休み

盆休みといえど、私は現在人生の夏休み。あまり関係なかった。

8月いっぱい高知よりはかなり涼しい実家に帰って、避暑としゃれこもうか。やっぱり新婚だし、婚家との関係を大事にするべきか。そんなことを考えていられたのは7月だけだった。

これまで全国一律の緊急事態宣言以外はさほど変わらない日常生活を送っていた実家も、このたびまん延防止等重点措置がとられることとなった。避暑はかなわず。

とはいえ、高知に帰ってきたところで、今年のお盆は雨、雨、雨。予定していた牧野植物園の食虫植物展もキャンセル。どころか、夫の仕事は盆休みがないということもあり、私自身はスーパーすらほぼ行かずに家にこもっている。私の住んでいるところは幸いにして今のところ特に避難が必要な状況になっていないけど、毎日降り続いているし、全国的にはひどい状況になっているところも多い。被災された方には心からお見舞い申し上げます。

婚家はお盆に集まるという風習はないらしい。どうやら稲刈りで人員がかかる程度で、特別な行事もないようだ。お盆と正月はその地域の風習がでやすいから、少し楽しみにしていたのだけど、そもそも集まることがなかった。高知県、なんかおいしいもの食べていそうって勝手に考えていたけれど、特殊な食べ物もないみたい。雨も感染症も災害レベルだったけど、私個人の生活としてはお盆だからといって特別なことはなにもなく、ただただ普通の平日だった。

実家は古い家の出で、しかも浄土真宗の信仰が厚い地域なので、盆は祖父宅に集まってみんなでお経をあげる。北陸から京都にかけて、浄土真宗のお家は非常に多く、ご近所さんはだいたい同じ宗派だが、たぶん親戚一同が集ってお経をあげるのはけっこう古い家だけだ。私自身も、高校生以降は合宿や旅行でほとんど参加していない。

浄土真宗はお盆を特別視しない。だから古臭い慣習が多く残る地域だが、精霊馬を作ることもない。私にとって割りばしの刺さったキュウリやナスはネット上のものだ。また、前回のnoteで取り上げた盆提灯は飾っているところを見たことがない。戦前生まれの祖母に聞いてみたが、盆提灯を飾るのは「よっぽどしっかりやるところだけ」で、宗派は特に関係ないらしい。地元仏具店でも、この前みかけた高知の仏具店のように軒先にキラキラした盆提灯が飾っているということはなかった。そもそも仏具店なんてそうそう行かないので、調査母数が地元1店舗、高知1店舗では根拠にもならないけど。

現状、私が生活する分には、高知県に来たからといってお盆は特別な慣習はなかった。世代や家庭環境も大きかったかもしれない。お正月は高知ならではの食べ物があると聞いているので、おせちとお雑煮を楽しみにしていこう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?