ゾンビ

みんなほんとは死んでしまっていることに気付いていないで生きているつもりのゾンビなのかもしれないね。昔の記憶をなぞることしかできないからショッピングモールやアミューズメントパークを徘徊している。誰もが欲しがっている要らないものを安く買ったり決まりきったポーズで写真を撮ったりしたとき幸せなんだと思ったりしていた、あの日々。それは同じ日々。同じ週末。同じ季節が巡ること。肉体があっけなく朽ち果てるまでの無限に思えるような繰り返し。そこでは生きているものを見つけることはなくて誰かと誰かが出会ったりなんかはしないんだ。だってゾンビがいくら集まったってゾンビはゾンビでしかないんだから。


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