見出し画像

交響曲第94番「驚愕」

*作曲者:ハイドン(1732-1809)


この作曲家はモーツァルトの忠実な友人で、ウィーンとロンドンでも非常に有名でした。ロンドンでは、交響曲第94番「驚愕」を含む12曲(108 曲の交響曲のうち)を作曲しました。

*聴いて発見


交響楽団
オーケストラには、弦楽器、打楽器、管楽器 (木管楽器と金管楽器) の、さまざまな楽器が集まります。
ハイドンの時代、オーケストラには通常次のような楽器が含まれていました。
・弦楽器:第1・第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
・木管楽器:フルート、オーボエ、ファゴット
・金管楽器:トランペット、ホルン
・打楽器:ティンパニ

交響曲
楽章と呼ばれる異なる性質を持つ4つの部分で構成されています。
交響曲 第94番の場合
・第1楽章:Adagio cantabile-vivace assai ト長調
・第2楽章:Andante ハ長調
・第3楽章:Menuetto (allegro molto) ト長調
・第4楽章:Finale (allegro molto ) ト長調

第1楽章

Adagio cantabile 3/4拍子


ト長調で、ゆっくりと序奏が始まります。
▹2つの楽器群が互いに応答しています。それら楽器の名前を言ってから、指揮者のように対話を観察しましょう。
▹オーボエ・ファゴット・ホルンとストリングスが、交代で演奏します。

vivace assai 6/8拍子


テーマと変奏
テーマ:テンポは速く、拍子は6/8に変化します。
第1変奏:m54~(第1ヴァイオリン)
第2変奏:m108~(第1ヴァイオリン)
第3変奏:m222~(フルート)

第2楽章

第49回レコードアカデミー賞の交響曲部門で大賞を獲得したミンコフスキ&ルーヴル宮音楽隊によるハイドンの交響曲集。ハイドン没後200年の2009年に録音されました。
▹交響曲第94番第2楽章では、観客が驚く声まで録音されています。


ハイドンが長年、宮廷楽長として仕えてきたエステルハージ侯の死去(1790)により、楽団は解散されました。ウィーンでは、ヴァイオリニストで興行主のザロモンから、破格の待遇で演奏依頼を受けました。
1791~92年に1回目、1794~95年に2回目のロンドン渡航、滞在により、「ロンドン交響曲」(=ザロモン・セット)と総称される12曲の交響曲を書き上げました。

第94番は、1回目のロンドン滞在期間中(1791)年に作曲されました。

ロンドンでは聴衆のマナーが悪く、居眠りしている聴衆をたたき起こそうと第2楽章でティンパニを力いっぱい叩くように指示。功を奏して、聴衆はびっくりして飛び上がったという逸話があります。いまだ語り継がれる、ハイドンのユーモアと音楽に驚愕します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?