桜莉れお

好きなことは物語を綴ること、写真を撮る事。 お話はカクヨム中心にWeb小説を投稿してい…

桜莉れお

好きなことは物語を綴ること、写真を撮る事。 お話はカクヨム中心にWeb小説を投稿しています。

最近の記事

      • 「Seconds-2400秒にかけるものたち- 」の試合展開をまとめた表をあげました

        こんばんは。 今回の記事は、カクヨムで読んでいただいている読者さん向けです。 この機会に読んでやるよ、って方がいればぜひ読んでいただけるとありがたいです。下記にURLを記載しています。 Seconds-2400秒にかけるものたち-(桜莉れお) - カクヨム (kakuyomu.jp) そんな小説のなかで、第21Qから第25Qの話の試合展開をエクセルで管理してみました。 (だって、試合展開全部覚えてられないのでしゃーなし) 各話でセルの色が分かれているのでよろしくお願い

        • 『Seconds-2400秒にかけるものたち-』(あらすじ)

           中学最後の試合である市内大会。夜野達也(やのたつや)は、点差が離された最後残り1分、久しぶりに試合へ出場する機会を得る。しかし相手チームの交代したメンバーには、去年の全中で2年生ながら準優勝に導いたと注目されたポイントガードの朝比奈歩夢(あさひなあゆむ)。夜野自身ガッツを見せるも点差は変わらず試合に負けてしまう。  しかし夜野は大会の帰宅途中に、日本代表に選ばれることなく引退した元プロ選手である桝田一颯(ますだかずさ)と出会い、夜野自身の人生を大きく変えることとなる。  

          「Seconds-2400秒にかけるものたち-」(第3Q 負けず嫌いの先)

          「はぁ……、はぁ……ゲホッ」 「まあ、久しぶりにしては及第点か」  大丈夫か?と聞かれ、声は出せずも首を縦に何度か振る。膝に両手をつき、息もやっと整ってきた頃。今の現状を少しずつ理解出来るようになってきた。ペタリ、と額に張り付く自身の前髪をかきあげる。    10本先取の1vs1(ワンオンワン)。結果は10対0。俺は最後の1本も取れず、……0点。1点も取れなかった。    ディフェンスを抜けないのだ、1回も。上、下、横と全方位からボールを叩かれ、シュートにもいけずに10本は

          「Seconds-2400秒にかけるものたち-」(第3Q 負けず嫌いの先)

          「Seconds-2400秒にかけるものたち-」(第2Q ある男の存在)

          「ただいま」 「あ、おかえり。試合どうだったの……って何そのうわって顔」 「姉ちゃん、何で実家(こっち)いんだよ。あと普通に負けた」 「お姉ちゃんは普通に帰省で帰ってきたんだが?えっなに、帰ったらだめなんか?」  玄関先で靴を脱いでいると、ひょこりと顔を出す姉がいた。  姉は大学生で、都内に上京して一人暮らしをしているはずなのだが何故か実家であるうちにいた。この家は我の実家ぞ?生意気になりやがってこの野郎、なんて言いながらこめかみをぐりぐりとえぐられる。何でこう今日はめん

          「Seconds-2400秒にかけるものたち-」(第2Q ある男の存在)

          「Seconds-2400秒にかけるものたち-」(第1Q 原石の誕生)

           ――残り4秒。  あの日見た、放物線を俺はまだ追っている。  6月の中旬。出もしない白い息を、わざとらしく吐く。梅雨の時期ということもあり、少しじめっとした空気が顔に張り付くように感じた。試合会場である体育館の駐輪場に自転車を置く。 「おはー、たっちゃん」 「おはよう、なつめ」  ガコン、と学校指定であるママチャリのストッパーを下ろしながら何度も聞いたことのある女子の声が聞こえた。運動部特有の肩より短い黒髪が視界に入る。  立花なつめ。同じ小学校から中学校。お互い

          「Seconds-2400秒にかけるものたち-」(第1Q 原石の誕生)