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『多言語社会がやってきた-世界の言語政策Q&A-』

📕どんな本なの?📕

 昨今、グローバル化が進み、世界中で国を超えた移動がより活発になっています。日本にもその波はやっていて、たびたびニュースなどで取り上げられていますよね。そんな中でこの本は特に言語の問題を中心に書かれており、日本そして世界でどんな言語の問題があるのかを知ってほしい、という作者の思いが込められている一冊です。

作品概要

タイトル:『多言語社会がやってきた-世界の言語政策Q&A-』
作者:河原俊昭・山本忠行編

表紙

📕内容📕

この本では、色んな言語の問題に関してQ&A形式で書かれており、見開き1ページで完結しているため、自分の興味ある箇所や読んでみたいところだけをさっと読むことが出来ます。

ではどんなことが書かれているのか少し紹介します。

1章)日本編🗾
例)・在日の韓国・朝鮮の人々の民族・母語教育はなぜ必要なのですか?
  ・参議院本会議でアイヌ語を話した議員について教えて下さい
       
在日コリアンの話やアイヌ語といったニュースで見かけるような話題から、歴史的な話まで日本の言語の問題について幅広い内容が書かれています。

2章)世界編🌍
例)・ハリウッド映画は言語的影響を世界に与えていますか?
  ・スイスは4つの言語が話されているそうですがどうしてこのように
   複雑なのですか?

例に挙げたのは欧米地域ですが、欧米地域以外にもアジアを始め、様々な地域における言語の話題について書かれています。

3章)理論・一般編📓
例)・国語と公用語の違いはなんですか?
  ・2つの言語をどの程度話せればバイリンガリルと言えるのですか?

言語に関する話題でよく見かける用語や概念について簡潔に書かれています。理論や用語と聞くとちょっとハードルが高いようにも感じるかも知れません。しかし、短く分かりやすい言葉で書かれているので、この機会にぜひ読んでみてほしいです。

📕どんな人にオススメ?📕

 言語を中心に日本や世界の事情や課題について知ることが出来るので、多文化共生や言語に関心がある人から、研究に向けてのテーマ探しをしたい人まで色んな人に読んでほしい一冊です!
加えて、編者の河原さんは、一般の人に手に取ってほしいと冒頭で解説していて、学術書の中でも読みやすいつくりになっているので、専門的な学術書への入り口として手に取ってみるのもオススメです!

作成者:高久

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