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『きみの膵臓をたべたい』感想Part58

こんばんは。

フォロワー120人になりました。

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これからもよろしくお願いいたします。

今日も読書ノート書いていきます。

・たから僕はその日彼女から感じた違和感を自分の主観が生んだごくごく小さなものとして気にすることなく処理したが土曜日の午前中に病室に呼び出された。
僕の数日前に抱いた違和感は形を持って目の前に現れた。
指定された時間に僕が入室すると彼女がすぐに気がつき僕を呼んだ。
その笑顔はいつもと違い少々ぎこちなかった。
彼女の豊かな表情は心をそのまま絵に描いてくれているみたいに緊張している様子を教えてくれた。
僕は嫌な予感を察した。
警戒していた足を慰めてパイプ椅子にいつもの様に座ると彼女は思いきった表情で『1回だけでいいからさ真実か挑戦かやっくれない?』という悪魔のゲームの提案に一瞬僕は戸惑った。
『どうして?』と訊くと彼女の鬼気迫る様子が気になった。
彼女がすぐに答えられなかったので僕がつなぐ。『どうしても訊きたいことか・してほしいこと普通に頼んだら僕が断りそうな』『そう……じゃないの。もしかしたら君は普通に教えてくれるかもしれないけど訊くってことが私の中で整理できなくてだから運に委ねようと思って』要するに彼女は迷っている様に私は思った。
自分の頭の中で処理できない恐怖のような答えを受け止める心の準備ができていないようだった。

私は彼女の鬼気迫る様子が『カイジ』に見えた。
カイジの世界も生きるか死ぬか1発大逆転を狙って入っていく。
まさにハイリスクハイリターン。
彼女もこの『真実か挑戦』ゲームに自分自身の人生を賭けていたのでは?と思った。
僕の答えなんて知っていたそんな風に彼女は言った。
じゃあ訊くの面倒臭くない?と私は疑問に思った。
カードをシャッフル始めた彼女はいつもは違い今日に限って雑談をせず語りかけてくる。
一体彼女になにがあったのかと興味と心配で心の中がヨーグルトになった。
興味→牛乳・心配→乳酸菌か…それ多分食べても美味しくないと思う。
・この『真実か挑戦』ゲームに対する思い入れが僕と彼女では全く違う。
今回僕は勝負に関してどっちでもよかった。
精神力や意思主張の違いで勝負が決まるとしたら間違いなく彼女の勝ちだ。
彼女は心底悔しそうな顔をした。『うわぁ、これは不覚だ』彼女はベッドの掛け布団を握りしめて落胆が去るのを待っていた。
僕の視線に気付き落胆を投げ飛ばし顔を喜ばせた。私は彼女ってよしかしてアラレちゃん気質なのかな?と思ってしまった。

今日も読んでいただきありがとうございました。
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次回はまた明日アップします。

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