惨敗したえほん大賞

題名:聞こえない

   聞こえない
 
わたしはおとがきこえない
 
   いえのなかは
テレビ、せんたくき、でんしレンジ
インターホン、でんわのよびだし
いろいろなおとがあふれている
 
   そとにでると
くるまのうごくおと、とりのなきごえ、
いぬのなきごえ、こどものこえ、
しんごうきのかっこうのおと、あるくおと
いえのなかよりもっと、
たくさんのおとがあふれている
 
わたしはほちょうきをつかっている
ほちょうきをつかわないと、
おとがきこえない
 
でも、ほちょうきをつかってもきこえない
おとがきこえないのではなく、
おとはあるが、あたまのなかにとどかない
みぎからひだり、ひだりからみぎに
くものようにながれていく
 
わたしはおしゃべりがだいすき
おとうさん、おかあさん、きょうだい、
ともだち、せんせい、
みんなとおしゃべりがしたい
だけど、きこえないから
つたえたいことがつたわらない
 
「きょうは、いいてんきだね」
「きょうは、かにたべたい」
「なにをいっているの」
きこえないから、おしゃべりがつづかない
くちのうごきをみて、
なにをおしゃべりしているのかかんがえて、
おしゃべりする
 
せかいじゅうでかんせんしょうがおこって、
マスクでくちのうごきがみえない、
ビニールシートでスーパーやコンビニの
レジにいるていいんさんのこえがきこえないレジのおかいけいがゆがんでみえない
こんなにもみみがきこえないことが
たいへんになるとはおもわなかった
 
それでも、かみとペンやカード、
タブレットをつかって
おしゃべりができることが
うれしい、たのしい、つたわったと
かんじられるようなまいにちがあるから、
きょうもげんきにあるいていける。


言い訳

絵本のストーリー作家になりたいと思い、〆切が近かった賞に応募してみた。物語はできたものの、応募フォームで送信する時、ページが足りないまま送信したような、全ページ送信したようなどっちともわからない状態で送った。不安はありながらも結果が出ない事にはわからないと、気にしないふりをした。
2022年12月2日(金)、最終ノミネート作品が発表になるので、自分の立ち位置を知る為にも自意識過剰に「出来てる筈」と思って応募ページを閲覧する。
結果は落選。当然といえば当然。
準備も甘いし、提出したストーリーはきっと欠けていた。
それでも、ずっと仕舞ったままだとストーリー作家にはいつまで経ってもなれない。なので、noteに書いてみようと思う。読んでもらえたら嬉しい。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

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