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「失われた30年」経済ばかり注目されるが、実は大切な日本人の心を失った?

日本の未来 若者は「生きがい」を見出せるか?(その6)

「失われた30年」で日本は一体何を失ったのでしょうか?
GDPや、賃金など国際的な順位は低下しました。また、経済力の低下で国際的に発言力が低下しているのかもしれません。

しかし、世界一安全で生活しやすい国は日本です。物価が他国より安いから海外から観光客がおおぜい訪れます。ほぼ同じ値段でも種類が豊富で、美味しい食品や、果物、交通インフラ、安全な水、美味しいコメも食べられます。

他国に比べ他人に対する思いやり、気遣いなども大切にしています。
逆に経済発展によって失われたものは、人口の都市集中による地方経済の衰退、貧富の差の拡大、少子化、家族や地域のつながりの希薄化などです。

日本の良い文化、伝統が失われてしまいました。ジェンダー平等や個人の権利を主張する者が大きな声をあげています。30年間経済発展が続いていたら、このような日本の良さがもっと失われていたかも知れません。

ビッグマック指数を知っていますか?これは、世界的な経済誌『エコノミストが、ねんに2回発表している経済指標です。

ビッグマックは世界の多くの国で販売されていますが、材料や調理法などがほぼ共通で、基本的に同じ商品です。そこでビッグマックを基準にして、各国の給与水準、物価水準や為替相場を比較しようというのがビッグマック指数なのです。

日本のビッグマック指数のランキングは、年々低下しています。2000年のランキングでは日本は第5位でした。この時、日本のビッグマック価格は294円、一方アメリカ8位で2.51ドルでした。この時の為替相場は106円でしたから、アメリカで食べるビッグマックは266円だったことになります。これならアメリカ旅行は、お得感が強かったことでしょう。

しかし、日本の今のランキングは25位で、アメリカは4位。日本人にとってアメリカでの買い物は割高になってしまいました。フィリピン(39位・308円)や、インドネシア(48位・253円)、マレーシア(49位・251円)などはお得感が残っています。

が、ランキング上位のオーストラリア(10位・491円)や、ユーロ圏(8位・513円)などは、日本人が来訪しても物価が高く感じ、買い物をする気がしないかもしれません。

現代の日本人の本音は「飢えない程度に最低限の生活ができるのなら良し」とする考え方もあります。しかし、「誰に食べさせてもらってもこだわらない」ということになると大いに問題です。

くにがらが変わっても、天皇制が断絶しても、楽に最低限の生活が提供されるなら受け入れるという考えが若者に広がっているのであれば、これは問題です。美しい国土は失われ、治安の悪化、美味しい水やコメはなくなり、そして貧困から逃れ、少しでも収入を得るため、日本を捨てて、外国に出稼ぎに行く労働者も出てくるでしょう。

現に海外の日本料理店で働くために、料理教室に通う人々が多くなっているということが最近報道されていました。

欲を出すことをためらう若い人に言いたい。
希望は活きる力の源泉です。希望を実現するためには絶対に欲が必要なのです。つまり生きるためには意欲が必要なのです。「自分だけ」をまず捨てましょう。次に「今だけ」も捨てましょう。

「かねだけ」は自分のためのお金儲け、これは経済合理性を追求した結果の今の中国をはじめ、欧米も含めて、とても住みにくい社会になっているのではないでしょうか?

自分のためだけでなく、人のためみんなのために必要な「生活であり「お金」です。

30年後、50年後、日本はある国の支配下に置かれているかもしれません。今でもアメリカ軍が駐留し、基地は治外法権が敷かれており、完全な独立国ではありません。

しかし、今度は独裁国に支配されるかもしれません。どうすれば回避できるでしょうか。残念ながら間に合うという保証はありません。いっそのこと、一度は地に落ちたほうが、残った日本人の覚醒に繋がるのかもしれません。

2100年には日本の人口は7000万人を割るのではないかと言われています。戦争もなく、大災害も、大疫病もないのにです。

これは、満州事変を起こして、中国に進出を始めた時の人口と同じです。今は他国に進出することはできないので、新しい価値観の創生と、輸出可能な新技術・新社会システム・新文化を自らの手で作り続けない限り、厳しい国際情勢の中で日本国を守ることはできません。

日本は古代から人々が共生し、助け合いながら生活するという歴史をたどってきました。しかし、日本以外の国は自国の利益を優先し、覇権を拡大することに奔走し、日本はいつかは、その中に巻き込まれ、飲み込まれてしまう危険が増大しています。

日本は、そこで本当に新しい文明の創生者となり、日本的価値観に基づいた、好ましい人間活動を導く、超先進国としてリーダーシップを発揮する国家となるよう、努力をしたいものです。これは日本国の生きていくための、大きな目標であると思います。

今、若者に望むのは、いにしえから営々と受け継がれてきた、日本人としての誇りと自覚を持ち、困難に立向っていける勇気と行動カを持ち続けて欲しいとの思いを強く感じています。

その7に続く

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