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肺腺がんになった(3:検査入院)

2023年11月下旬
2泊3日、旅行鞄を持って入院手続きをした。

コロナ対策でお見舞いは禁止、着替え等の受け渡しも直接はできないらしい。

気管支鏡検査は自発呼吸が必要なので、全身麻酔ではなく部分麻酔とウトウトする薬で痛みを感じないように行う。とはいえ、完全には眠っていないので苦しいと聞いていた。

(何回考えても苦しそうだ 緊張する)

4人部屋に入ることになった。
私と同じタイミングで入院した女性は、抗がん剤治療で入院したらしい。慣れた様子で看護師さんと話す内容から初めてではないのがわかる。
もともと部屋にいた上品な声の女性は既に投薬が始まっているのだろう、看護師が痛みはどうか食欲はどうかと様子を気にしている。
もう1人の女性はあまり声を発しなかったが、長く入院しているような雰囲気だった。

(がんだったら、抗がん剤治療するんだよな)
(がんじゃない可能性もあるのかな)

初日はご飯を食べるだけで何もすることがない。
繋がると聞いていたWi-Fiが繋がらず病気のことを調べていたらスマホ料金が1段階上がった。

翌日、気管支鏡検査で苦しい思いをするかと思ったが、ウトウトを通り越して何も覚えていない。
喉の痛みが唯一、検査が終わった実感だった。

しばらくすると主治医から明日退院になる旨、退院後PET-CTと造影CTを撮る旨の説明があった。外来日程を決め、同意書にサインをした。

(PET- CT、父が受けた検査だ)
(あのあと入院して)
(末期の肺がんだった)

急激に怖くなった。
知らないことが多すぎて不安になり
ネットで肺がんに関する書籍を注文した。

PET-CTは当日結果が出ないので、造影CTの日に検査結果を聞くことになった。
夫と上司に連絡をした。

(振りまわして申し訳ないな)

でも流れに身を任せることしかできない。
退院日は、定期検診からちょうど1週間後だった。

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