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肺腺がんになった(13:術後⑥⑦)

2024年1月1日(術後6日目)

元旦を病院で迎えるなんて想像していなかった。

それと同じくらい病院食でお節を食べるなんて、想像していなかった。タイトル画像に載せた写真は元旦の昼食に出されたお節なのだ。すごい。

すでに朝食でお節風の食事をしていたから、それ以上のものが出てくるとは思わず驚愕した。

元旦の朝食 病院で数の子を食べるなんて!

配膳の方に嬉しかったと伝えたら、元旦だけの特別メニューだという。お正月を家族と過ごせない患者の気持ちを少しでも盛り上げようとしてくれているのが伝わり涙が出た。

掃除に来てくれた女性が、元旦に入籍した芸能人の話をしてくれた。

すっかりテレビもお正月だ。午前中はレントゲンを撮るくらいで、午後はコンビニ経由で自主リハビリをした。今日は4階まで登れたがだいぶ息が切れた。汗をかいたのでシャワーを浴びて、30分ほど横になった。

昼寝を終えて夫にLINEをしていたら地震のニュースが入ってきた。
尋常ではない震度だから日が落ちるに従って、きっと不安なことだろう。
入院している人もいるだろう、出産を控えている人もいるだろう、不安で仕方ないだろう。

夕飯にあたたかな食事を食べながら、今ここにいることは幸運なのだと思った。

明日の血液検査の結果が良ければ、退院日程の調整に入るそうだ。いよいよ退院が見えてきて安心したのか、まとめて2時間ずつ眠る事ができた。


2024年1月2日(術後7日目)

早朝のテレビからお正月ムードは消えてしまった。能登大地震のニュースが続いている。

血液検査もOKが出て1/4の退院が決まった。
嬉しさ半分、不安半分と言ったところだった。

少しずつ荷物の整理を始めた。作務衣とタオルのレンタル窓口は1/3までお休みだったので、退院当日に解約を申し出なければならない。
忘れない様にテーブルのメモに書き残した。


メモで思い出したが、入院が決まって色々と用意した中で、これは買っておかないと(特に呼吸器の場合)と感じたのが「薬のみ」だ。

急須みたいな形で、水を口に流し込むのに使う。

初めはペットボトルに取り付けるストローの様なものを用意していたが、入院後「肺葉切除手術なので、吸い込むことができないと思います」と教えてもらい病院のコンビニで購入した。

私の場合、使用するのは術後〜翌朝くらいに限られたが、横になったまま水を飲む以外にも、ベッド上で歯磨きをする時に役立った。
100円ショップでも売っている事があるそうだ。

あと役に立ったのは、長い充電ケーブル。コンセントからベッドの枕元は意外と距離があるので、私は1.5mのものを用意した。

アプリではTVerが暇つぶしになった。病棟は院内フリーWi-Fiが飛んでいる事が多い。過去のドラマであれば1話から最終話まで見られるものもあるし、放送中のものであれば、放送後1週間ほど最新話を見ることもできる。

無印良品のパスポートサイズのショルダーを推したかったが、すでに廃盤らしい。
薄型で肩にかけられるので、院内を歩くときも邪魔にならないし、スマホも収まりが良い。
身軽である事で階段リハビリに腰が引けることもなかった。


この日の夜は3時間寝て目が覚めて、その後4時間続けて寝られた。大きな進歩だ。

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