【創作の中毒×中毒の創作12】
「ガサゴソ」
あの音が近づいている。
奇怪な謎めいた音は、正体がまだわからない。
俺は、匍匐前進で暗い闇の中を進んでいる。
俺は、ここが墓地の地下なのだ気付いて、背筋が寒くなった。
いたるところに、眠っている死者たちの呪いみたいなモノが埋まっていそうだ。
「クチャクチャ」
音は、咀嚼音のようなモノに変わった。
俺は、さらに気分が重くなった。
霊園の地下で、咀嚼音がしているというのは、不気味以外の何ものでも無かった。
(何を食べているのだろう?)
あの白塗りしたイキモノたちが、晩餐会をしているのだろうか。
――俺は、好奇心に突き動かされるように、怖いもの見たさで匍匐前進を続けている。