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「米子大瀑布」を巡る ~里山歩きのススメ。Part19


米子大瀑布

長野県須坂市にある「米子大瀑布」は、日本の滝百選にも選ばれている名瀑である。
「米子の瀑布」とも称され、菅平高原から流れ落ちる豊富な二条の滝(不動滝、権現滝)を総称してそう呼ばれる。

硫黄鉱山跡地から眺める絶景

昭和30年台までは、天然の硫黄鉱山として栄え、当時は1,500人ほどが住まう大集落があったと聞く。
麓の米子大瀑布駐車場からは、足にもよるが、1時間前後で大展望の硫黄鉱山跡地にたどり着くことができる。

アクセス

須坂市は長野市の東方に位置し、車だと、上信越道須坂東長野ICから40分ほど、電車なら、JR長野駅から長野電鉄線に乗り換え、約30分で須坂駅に到着する。ここから車で約40分の道のりである。
米子大瀑布の駐車場まで行ける公共交通機関はないので、途中から自家用車かタクシーで行く必要がある。
到着した駐車場から1時間と少し歩くと、硫黄鉱山跡地から扉写真の絶景を見ることができる。

観光案内地図から

滝を巡る

米子大瀑布の駐車場に車を止めて、不動滝と権現滝を間近に見てから、硫黄鉱山跡の展望台へ向かおう。
駐車場にはきれいに整備されたトイレもあり、身体の重荷は降ろしてから山に入るといいだろう。

駐車場のトイレと登山口
案内板

駐車場からは、川のせせらぎに沿って、湿気の多い遊歩道を進む。
途中、多少のぬかるみや急坂部分もあるので、出来れば登山靴など、足下のしっかりした履物を用意することをおススメする。
遊歩道の入り口には、スキー用のストックが数十本置かれているので、これを活用するのもいいだろう。

遊歩道入り口(登山口)の様子

木々の緑と水のコラボを満喫しよう

この時期の緑は、若々しく充実した緑で、心と身体を癒してくれる。
流れる川のせせらぎは、浮世の灰汁を流してくれるような気持にもなって、実にすがすがしいトレッキングだ。

癒しの緑
吊り橋も
急流のため、そこかしこにミニ滝が目と耳を癒してくれる

不動滝

不動滝は、米子不動尊へ向かう途中と不動尊の裏から間近に見ることができる。
下から見上げると、二段の滝となり、風の様子で流れ落ちる水の筋は右に左に揺れ動くのがまた迫力である。

不動滝

不動尊の裏に進むと、不動滝を真横から見ることができる。

米子不動尊
不動尊の裏手に回ると、数分で不動滝のすぐ横に行くことができる

権現滝

権現滝は残念ながらすぐ近くまで行くことはできないようだ。
本来は、ここからビューポイントへつながる道があるようなのだが、落石で通行不可となっており、一旦不動尊まで戻って、登り返すと、正面に権現滝を望むことができる。

権現滝

硫黄鉱山跡地へ

不動尊に戻り、硫黄鉱山跡地を目指す。
鉱山跡地には、鉱山稼働時に使われていた荷物用のロープウエイが残されていいて、その先へ進むと、広々とした台地が広がり、かつては人の営みがあったことがうかがわれる。

荷物用のロープウエイ施設が撤去されずに残されている
この先は広々とした台地となっている
鉱山跡の説明板

この台地からは、二条の「米子大瀑布」が一望できる。

角度を変えて見下ろす
お花畑の先に

下りは、周回ルートを使って駐車場まで戻る。
この日歩いた距離は約3.2キロメートル。
標高差は約280メートル。
所要時間は約2時間10分。
休憩を挟みながらゆっくり歩いても2時間半あれば回れるコースだ。

特に危険な箇所や急な場所もなく、季節ごとに咲く花、啼く鳥が変わるトレッキングコースなので、ぜひお勧めしたい。

ただし、野生動物も少なくないようなので、音の出るものなどはご準備いただいた方が安全かもしれない。^^

クマよけの鐘がところどころに配置されている
YAMAPアプリから

観光案内

観光案内板から

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