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季節の味覚を探しに・・・ ~里山歩きのススメ。Part17


季節の恵み

浅春から初夏にかけて、山は芽吹きの季節を迎える。
そこには、自然の恵みがちりばめられている。

足下からは春の訪れを待ち焦がれたように様々な植物が顔を出し、木々の枝先からは新芽が膨らんでくる。

これらは、その味覚で季節の移り変わりを教えてくれる。

こういった季節の味覚に出会えることも、里山の楽しみの一つだ。

今日は、4月からGWにかけて山で見かけた山菜と、少しばかり頂いた自然の恵みを紹介しよう。

フキノトウ

花が終わると大きな葉のフキが伸びてきて初夏を告げるが、雪解けとともに顔を出すこの花は、ほのかな苦みで春の訪れを教えてくれる。
天ぷらもよし。油みそにしてもよし。

少し伸びてしまって「トウが立って」きているが・・
美味いのはこのサイズまでか
フキ味噌はご飯のおかずに最適

コゴミ

こちらは「コゴミ」だ。
比較的水気の多い湿原近くの斜面などに群生していることが多い。
山菜としては灰汁が比較的少なく、さっとサッとゆでていただくのも良いが、天ぷらも欠かせない。

食べごろの大きさ
サッとゆでて、マヨネーズ味噌か七味マヨでいただくのがオーソドックス

コシアブラ

コシアブラをネットで検索すると、最近は「山菜の女王」と呼ばれることもあるようで、スーパーでも見かけるようになったし、ずいぶんとポピュラーな山菜になってきたようだ。

私がこの山菜に出会ったのはかれこれ25年くらい前のこと。
この後に紹介する「山菜の王様」といわれる「タラの芽」に比べてあまり知られていなかったが、職場の先輩から頂いて天ぷらにして食べたのが最初だった。
独特の香ばしさがあって、天ぷらもいいが、おひたしにしたり、みそ汁にしてもおいしい山菜だ。

木は、柔らかくて弾力があるため、5メートル以上の高木でも手繰り寄せれば一度にたくさんの芽を摘むことができ、比較的収穫しやすい山菜である。

コシアブラの芽

タラの芽

こちらは「山菜の王様」と呼ばれる。
棘のある木の枝の先端に出るため、皮手袋をしていないと収穫は大変だが、太いのになると、天ぷらにしても「ほくほく」として、山菜のふくよかな香りが心を満たしてくれる。

木は固く、棘があるため、枝分かれした太い木や高いところの芽を収穫するのは難しいが、やはり、この季節にはどうしても味わいたい山菜の一つである。

季節になればスーパーにも出るし、山間の道の駅なら、必ずと言っていいほど地元産のものが売られている。

タラの芽は、やはり「山菜の王様」

山菜採りはルールを守って!

今日は春の山菜について話したが、山菜採りはルールとマナーを守ることが大切だ。

ほとんどの山には地権者がいるため、地権者の許可がなければ山菜採りは許されないことになる。
営利目的ではなく、個人的に少量の山菜を収穫する場合で、地権者が特に禁じていない範囲であれば違法性がないとも考えられるが、「入山禁止」と書かれている山域では決して許されないため、基本的には、入山料が必要な場合にはこれを支払うほか、国有林や自治体が管理する山域で入山が認められている場所などで行うことが大切である。

また、山菜を根絶やしにするおそれのある「根こそぎ」採取は御法度だ。
次の年の芽を残すことが大切である。

今回は、天ぷらにしておいしくいただいた。

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