【社員インタビューvol.2】辻調フランス校出身の若手料理人 早福優太朗が思い描く将来像とは
「フレンチレストランって少し苦手なんです」そう語るのは、CLASSIC INC.駅ナカ事業部TAMEALS大手町店で、料理人として働く早福優太朗さんです。
早福さんは、辻調理専門学校(以下 辻調)にて調理師免許を取得後、同校フランス校でフレンチを学びます。帰国後、CLASSIC INC.に中途入社し1年を迎えようとしています。
まさに即戦力として期待されている早福さん。では、なぜレストラン形式のフレンチを学び、あえてカジュアルなお店で働くことを選んだのでしょうか。そして、料理の道を歩んできた早福さんの思い描く将来像とは。
侮れないお弁当屋さん
早福 優太朗 (そうふく ゆうたろう) / TAMEALS大手町店 料理人
調理専門学校本科・フランス校秋コースにて10ヶ月間の実習研修中に一つ星レストラン「フレデリック・ドゥーセ」を経験後、日本に帰国して2020年中途採用でCLASSIC INC.に入社。現在TAMEALS大手町店にて料理人として活躍。
ーまず、料理人を目指した経緯ついて詳しく教えてください。
始まりはサッカーの仕事ができないなと思った時からでした。小学校二年生から高校三年生までずっとサッカーをやっていましたが、ふと仕事について考えた時にプロとしてサッカーではやっていけないなと感じました。そこで、手に職をつけたらいいのではと考え、思いついたのが身近な存在であった料理人という道でした。
というのも、実家がお弁当屋さんなんです。両親二人でやっていて、母が弁当箱に炊いたお米を入れて、キャベツを敷いて、その間に生姜焼きをお父さんが焼いたりと、そんな姿が日常でしたね。
父が辻調出身で、本格的な料理ですが地域の人が通ってくれるような親しみのあるお店です。それでも、オーダーが入ってから作ったり、手作りだったりと結構こだわっていますね。
料理は色々とあって、ハンバーグや餃子、オムライス、それにプリンも置いていたりして、これまたお土産に人気なのですが、正直やっていることは「街のお弁当屋さん」レベルではない気がします。
そんな環境もあってか手に職をつけたいと考えた時に料理人を目指すようになるのは自然な流れでした。
ーそれから、なぜフランス留学に至ったのでしょうか?
それは辻調に入る理由にも繋がっていきます。一つは調理師免許を取るため、もう一つがグループ校があるフランスに行きたかったからです。
最初は西洋料理だけをやりたかったのですが、今後和食がやりたくなったり中華をやりたくなったりするかわからないので、和洋中を満遍なく勉強できて資格も取れる調理師免許を取ることにしました。
そして話はサッカーを始めたきっかけになるのですが、小学校二年生の当時スペインのサッカーチームであるバルセロナにいたロナウジーニョ選手に憧れて、サッカーを始めました。中学生の時にはスペインにサッカー留学をしたいと思う程、小さい時からスペインやヨーロッパに強い憧れを感じていました。すると調理専門学校を選んでいる際に、辻調に入るとフランスへ行ける機会があることを知って、「あ、これだ」と思い辻調に決めました。
入学後は1年間で調理師免許を取り、秋コースが始まるまでの間にアルバイトをしてお金を貯めて、フランスへ発ちました。
ーフランスに行きたいきっかけはサッカーだったんですね!それでは、フランス校での学生生活はいかがでしたか?
かなりしんどかったですね。(笑) 言葉は大丈夫でした。ただ僕が調理師免許を取るために幅広く学んでいる間に、西洋料理だけを学んできた学生たちと一緒に勉強するというのが大変でした。技術はもちろん知識でさえ歴然の差があったのでメンタル的にかなりやられてましたね。その分必死に勉強したのに加えて、持ち前の対応力でフレンチに関して周りと同じレベルには達したのかなと思っています。
実習のある日は、前日の夜からメンバーとミーティングをして実習日のスケジュールを綿密に決めます。そのスケジュールの下、午前中に準備をしてランチを迎えます。実習はレストラン形式で、注文されたものを作ります。それを3班で回す。夜は復習と次の日の予習の毎日ですので、フランス旅行は全然できなかったですね。楽しむというよりかはフランスに来ちゃったから、やるしかないといった感じでがむしゃらに料理を学んでいました。
ー5ヶ月間の学校生活の後は研修があったとお伺いしましたが、当時の話をお聞かせください。
僕はブルゴーニュのシャロルという小さい街にある、唯一の星付きのレストラン「フレデリック・ドゥーセ」というお店で研修をしていました。先生が、自分のやっている仕事の全体感がわかりやすい一つ星レストランで働きたいという希望を汲んでくれました。ただ望んだことではあったのですが、僕を入れてもキッチンに4人という規模感で一人当たりの責任がとても大きく、プレッシャーはありました。そして星付きを守らないといけない状況に背中を押されて、かなり身を入れてやっていましたね。
料理をずっとやってきて、学生と社会人の違いといったところに繋がるのですが、レストランでは誰も丁寧に一から十まで教えてくれない厳しさはやっぱりありますよね。一通り教えてもらう短い間に覚えて同じように作る、そういう再現力みたいなところはレストランで身につきました。
ー実際のキッチンでの仕事の様子を教えてください!
基本的にはシェフが魚や肉のメインやスープを担当して、前菜に社員が入り、スーシェフと共に付け合わせや盛り付けを担当していました。シェフからきた料理をソースで仕上げて、サービスの人に渡したりしていました。
普段の業務をこなしつつ慣れてきた頃、一度メニューに入る料理を作ったことがあります。和テイストのマグロのカルパッチョです。マグロとプラムを使った前菜を考えて欲しいと言われて、和テイストにしようと思いました。バルサミコとほんだし、醤油を合わせた和のドレッシングにマグロをつけて漬けマグロのようにしました。水気を切り、お皿に並べてプラムとレモンの皮をスライスしたものを添えてさっぱりと仕上げました。ランチではありましたが、考案した料理が一つ星レストランのメニューに入っていたのは、料理でやっていく自信に繋がりましたね。
ーフランスで学んだことはありますか?
フランス人の食文化や熱量を知ることができて、日常から食にこだわりを持つことで生まれる料理への感性を学びました。そして今まで持っていたものを磨けた5ヶ月間でもありましたね。日本人の生真面目さや独特の感覚を認めてもらえていた実感があります。フランスでの経験はこれからの将来を考える一つの大きな要素になっていますね。
フレンチの畏まったところが苦手
ー経験がないと入れないようなレストラン業態への道もあったかと思います。なぜ、カジュアルな提供を目指すCLASSICへ?
レストランでは働きたくなかったです。(笑)フレンチを学んできて思ったことは、畏まった雰囲気や抽象的な料理を提供したいとは思わないということでした。僕はビストロやバルスタイルの飲食店で、美味しい料理とお酒を提供してわちゃわちゃ働きたいと思っていました。
そんな条件で探していると、フレンチバルのVAPEUR に出会いました。就活エージェントの方が紹介してくれて、提供する料理はフランスの郷土料理やバスク地方のスペインの要素がある料理。さらにお店の雰囲気も僕が求めていたものなので心に刺さりましたね。面接に進むとトントン進んで採用してもらいました。もちろんすぐに承諾しました。
ーこの1年間働いてきて、いかがですか?
レストランでの経験があったとはいえ、やっぱり付いていくのに必死でした。賄い作りや時間の使い方など色々怒られましたよ。ただ偉大なシェフの近くで働けて、料理だけでなく日本の会社で働くうえでのマナーであったり働く姿勢を教えていただけているのは、貴重な経験だと思っています。
学生の頃と比べると、お客様を相手に料理を提供するということがかなり大きな違いだなと思っています。学生の頃に料理を食べてもらう相手は友達や家族です。そうするとポテトを揚げるにしても、揚げすぎてもいいですが、お客様が相手だと絶対にだめです。一度失敗するともう二度来店してくれないかもしれない。そういう失敗は許されない緊張感を持って仕事に臨まないといけないですよね。
ーわずか4ヶ月で交換研修としてTAMEALS大手町店に異動となりましたが、その経緯と現在の業務内容を教えてください!
まずTAMEALS大手町店の雰囲気を、落ち着いたイメージから明るいイメージに変えていきたいという目的でマネージャーがVAPEURと同じになりました。それに伴いVAPEURのホールスタッフとキッチンスタッフからTAMEALS大手町店に1人ずつ送られることになり、その1人が僕でした。
キッチンの若手リーダーのようなポジションです。日々の営業、食材の管理はもちろん、スタッフの指導や料理の考案を担当しています。ただ慣れていないことなので、マネージャーと頻繁に相談させてもらっています。
まとめるポジションとして働いていますが、実際はまだまだな部分が多いです。何かあれば責任を取らないといけないと考えると緊張感を出してしまい、雰囲気をピリピリさせてしまっています。雰囲気良く仕事をするというところは今後の目標ですね。
美味しい料理とお酒を楽しめるビストロチックなスポーツバー
ーCLASSIC INC.の好きなところは何ですか?
コンセプトが好きです。チェーン店などマニュアル化され誰もが「作れる」料理を提供しているお店が増えてきた中で、各店舗にシェフがいて、品質を高めてカジュアルに提供することにこだわっている。ここを目指したいと思っています。
ーこの会社でやりたいこととは何ですか?
各店舗の料理長と一緒に働きたいと思っています。CLASSIC INC.の料理長たちはフレンチ、イタリアン、和食などそれぞれ違ったジャンルを得意としているので、その人たちから色々と吸収したいですね。
ーシェフごとに得意ジャンルがあるが、ジャンル限らずに学んでいきたいですか?
そうですね。ジャンルごとに得意なところがあると思うので、それを学びたいですね。和食は日本で生まれたものなので、日本にある食材の良さを引き出しやすいっていうのがあり、それをフレンチに応用すると必ず自分のスキルが活きると思っています。あと皆さん歩んできた道によってそれぞれ考え方があると思うので、そこも吸収したいなと思っています。
ー会社に限らず、将来の夢はありますか?
美味しい料理とお酒をわちゃわちゃ楽しめるスポーツバーを開きたいです。
やっぱりサッカーはもちろん、テニスや野球などスポーツが好きなんです。憧れとして、僕が大好きなスポーツを楽しめる飲食店をやりたいです。ただ、盛り上がるだけのスポーツバーではなく美味しい料理とお酒を提供して、ビストロのようなスポーツバーでお客様に楽しんでもらいたいと思っています。
地元を出て調理専門学校に行き、フランスに留学して一つ星レストランを経験して、地元でお弁当屋さんを手伝い、東京に来て将来やりたいことに近いお店で働いています。根拠はないのですが、お店を出すために様々な価値観に出会ったり業態を経験したりすることは大切だと思っていて、今までに出会っていないような料理をもっと知りたいと思っています。
ー最後に、飲食業は好きですか?
普通ですね。ここは好きですと答えるのが正しいのかもしれないですが。元々は、飲食をやりたくて進んできた道かと言われたらそうじゃない。もはや生活の一部です。
ただ料理を作るのは好きです。飲食というと違うものなのかなと思います。お客様と接することを本当に心から楽しいと思える感覚はまだこの先かなと思っています。ただこの先には必ずあります。今はイエスとは言えないですが、今後続けてきた先にあるのかなと思います。
ー将来像を紐解くと、ルーツにあるのはスポーツと料理。型にとらわれず、美味しさを追求する早福さん。その姿はまさに「ハイクラスのカジュアル」です。
【早福さんと一緒に働いてみませんか?】
現在、TAMEALS大手町店ではホール・キッチンスタッフを募集中です!
詳細はこちらから!
TAMEALS大手町Instagramアカウント
tameals_otemachi
担当者 中村啓太郎
InstagramのDMからご連絡お待ちしております!
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