5年間リモートワークして分かったメリット・デメリット

昨今の急激なリモートワーク体制になった会社などを見ていると色々と苦労していることもあることを知り、改めてリモートワークのメリット・デメリットをまとめて行こう、という流れになり記事を書きました。

■はじめに

noteにて、初めての投稿になります。
Qiitaでも同様の記事を掲載していますが、知人からのアドバイスもありこちらにも掲載さえていただく流れとなりました。

2020/03/29、社内で臨時の開発ミーティングを行いました。
会議名は、「コロナ対策開発ミーティング」。参加は自主的に参加する形式です。
COVID-19(新型コロナウィルス)が世界各地で大きなニュースとなっていることを、社内でも改めて考え、システム開発を行なっている弊社として何か出来ることがないか、ブレストをしながら考えていく機会となりました。

その中で、「リモートワーク」が大きなトピックの1つにあがりました。
弊社では2015年から約5年間、基本リモートワークで全てのプロジェクト推進を続けています。
今となっては、当たり前のように自然なものとなっているリモートワークなのですが、昨今の急激なリモートワーク体制になった会社などを見ていると色々と苦労していることもあることを知り、改めてリモートワークのメリット・デメリットをまとめて行こう、という流れになりました。
この情報がなにかしろ読んでいただいた方の参考になれば幸いです。

■リモートワーク実施の経緯

「エンジニアの開発パフォーマンスを最大化したかった」
弊社の場合、モノづくりの会社ですので、とにもかくにも、これが全てです。
エンジニアが一番集中できる環境、最大限にパフォーマンスを出して開発ができる環境を提供していくことを実現したいと常に考えていました。
エンジニアらにもアンケートしたところ、オフィスで開発をすることがパフォーマンス最大化しているわけではないことをそこで改めて認識しました。

「リモートワーク化の弊害はほぼなかった」
また、リモートワークする上でのシステム開発は昨今のチャットやテレビ会議、クラウドストレージを活用することで問題なく解決できました。
結果として、弊社の場合、リモートワーク実践の流れはさほど弊害はなかった印象です。
寂しくなれば電話もできますし、顔が見たければテレビ会議もできます。とても恵まれている良い時代です。

■メリット

1. 通勤のための往復移動がなくなる
効果:約1.0〜2.0hの時短化
毎朝と夕方、必ず訪れる会社への出勤・退勤がリモートワーク化によってなくなります。準備する時間などを含めると人によってはもっと効果はあるかと思われます。

2. 特に必要ではない、社内でのミーティングやコミュニケーションがなくなる
効果:約0.5h〜1.0hの時短化
実際の仕事現場で発生している課題の1つであったかと思いますが、こうしたシーンもリモートワーク化により自動的になくなります。

3. 開発に集中でき、生産性がアップ
効果:生産性アップ、個々の自由時間獲得(個人差あり)
急な割り込みの声掛けのない環境になりますので、その分個々の開発に集中することができ、生産性が上がります。
タスクが早く完了すれば、その分個々のリフレッシュや家族との時間などに活用できる時間も増えていきます。

4. ファイル共有、画面共有がよりスムーズになり利便性がアップ
効果: 情報共有のスムーズ化
リモートワークの場合、テレビ会議システムやチャットといったITツールを利用することは必須となる環境になります。
そうした場合、ファイルや画面などの共有をすることもこれらツールの機能を用いることで容易に対応できますので情報連携がリアルよりも円滑にできるようになるという利点はあると思います。ツールによっては議事録の自動作成や、録音・録画機能も用意されているのでミーティング後のタスクも自動生成していくことも可能です。

■デメリットと対処方法

1. 家が職場になることで、仕事とプライベートの管理が重要になる
これまで「職場では仕事、家ではプライベート」と空間によるメリハリをつけていた方にとっては、それが全て同じ空間になることは少々懸念あるかもしれません。が、実施していくと1〜2ヶ月もするとその環境が当たり前になり慣れていきます。はじめは集中もしにくかったりすることもある場合もありますが、環境適応していくのが人間です。差はあれど、セルフマネジメントを気にかけていくことで対処していくことができます。

2. すぐに直接コンタクトを取りたい場合に、その場での声かけができない
リモートワークの場合、その場には他者はいません。自分のみです。リモートでの声かけは基本、「事前予約」になります。
確認事項の返答がほしいとき、チャットなどで投稿し返信を待つ。かなり緊急な場合は、電話するのが一番良いかと思います。
会議などを行いたい場合も、日時を事前に確認して対応していきますが、これは通常のオフィスワークでも同様かと思います。

3. 仕事状況の管理がマネージャーは見える化しにくい
これはマネージャー層の課題になりますが、作業担当者の状況を直接その場で確認できないため、工夫が必要になります。
当然ながら、最良なのは、「マネジメントしないこと」。個々の裁量に任せてすべてスケジュールどおりタスクが完結されていくのが理想です。
しかし、現実はそう簡単にはいかないシーンもありますので、daily・weeklyでのタスク進捗確認チャットや、定期的なミーテイング設置などをしてプロジェクト進行をしていくのが現実的かと思います。タスクの認識齟齬や、スケジュール遅延などの課題を報告・連絡・相談する流れをきちんと確保することがリモートワークでも重要になります。

4. 運動不足にはなる
「出退勤の移動しない」というのはメリットであるのですが、やはりあの移動は大きな運動要素になっていたことをリモートワークを継続していくと認識していくことになります。定期的なストレッチ運動や、仕事後のランニング、フィットネス、スポーツ、トレーニングなどの運動は出来る限りやることを推奨します。

5. リアルな現場での作業を要するプロジェクトのタスクは対応不可能
これに関しては、残念ながら対処方法がありません。リモートワークはその名の通り、あくまで「遠隔でも遂行できる仕事」ですので、リアルな現場に赴き作業しなければならないタスクは実施不可能です。そうしたタスクは、素直に現地に赴きタスクの遂行をしていく他ありません。

■まとめ

リモートワーク実施におけるメリデメについてお話させていただきました。
オススメITツールについては、Qiitaの方に記載していますのでご興味あればそちらも見ていただければと思います。


リモートワークは決して、万能ではないと思います。
やはりご紹介したようなメリデメがあり、賛否両論あるかと思いますし、リモートワーク対応ができる業種や、仕事内容も限定されます。リアルな現場が必要となる仕事ではリモートワークは不可能です。
ただその中でも、リモートワーク化することにより、エンジニア個々の開発パフォーマンスの向上、スキルアップやリフレッシュに活用できる自由時間の獲得、こうしたものを導入することによってとても得られるようになっていくと、これまでの実践した結果として強く感じています。もちろん、エンジニア以外の多くの職種でもこれらのメリットは出てくるかと思います。
リモートワークの利便性を把握し実践していくことで、今回のようなこうしたパンデミックという予想外の状況の中でも、前向きにビジネスを遂行していける環境を実現できていけば良いと考えますし、それらがより広がっていけば良いと考えます。

■最後に

この記事を書くきっかけとなった、「コロナ対策開発ミーティング」に参加してくれたメンバーに感謝します。
そして、このCOVID-19が早く収束していくことを願いつつ、弊社は自宅自粛モードでのリモートワークを継続していきます(2020/4/3時点)。

また、本記事はリモートワークにおけるノウハウまとめということで、あまり開発内容が含まれておらず恐縮ですが、今後リモートワークサービス周辺で利用されている技術開発情報なども、共有していきたいと思います。

■あとがき

2020/4/7:東京都を含む7都府県では、緊急事態宣言は発令されました。これまで以上に、国内は不要不急の外出自粛となり、GW明けまで継続します。リモートワークもより多くなる1ヶ月となる見込みです。

2020/4/8:周囲のリモートワーク化した企業では、これまでリモートワーク実施していないケースもあり、リモートワーク体制に慣れておらず、業務進行やプロジェクト管理、タスク管理の方法がよくわからず悩むケースも増えてきております。そうした相談もありましたら、弊社でも電話やテレビ会議ツール等でサポートいたしますのでHPの問い合わせからお気軽にご相談ください。https://classfox.co.jp/


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