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就活始めたら人生変わった話 1

大学4年生になる直前の春。就職活動という人生の一大イベントに集中する時。


私も他の皆と同じように採用サイトに会員登録をして、聞いたことのある会社を片っぱしから「気になる企業♡」に登録していった。

いくつかの説明会に参加し、よく知らない企業にへこへこしていた。


ある夜。
自分が大事なことを忘れていたことに気付いた。


英文学科に進んだのは英語が好きだったから。アメリカに憧れがあったから。
それなのに、アメリカを見ることもなく卒業しようとしている・・・。
これはいかん。

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すぐに、翌日の説明会をキャンセルして、考える。

ワーキングホリデー制度のないアメリカにしばらく滞在するには
1. 学生VISAを取得する
2. 就労VISAを取得する
3. アメリカ人と結婚する
という3つの選択肢。確実性を考えると、学生の今行くしかないということは火を見るよりも明らかだった。


「アメリカに行かなくちゃ。」

すぐに家族会議が開かれた。


最初の案は、1年間休学をしてアメリカに留学するというもの。
問題は「何を勉強するか」と、就職活動の解禁時期がずれる為に就活に不利になる恐れがあること。


二番目の案はアメリカの大学に編入するというもの。
卒業のために必要なほとんどの単位を取得済みだったので、
単位を交換してアメリカの大学を卒業してしまえ、という大胆な案。
しかし調べると、英文学科で取得した単位で、
単位を変換できそうなものは少なく、卒業には3年近くかかることが判明。


三番目。休学せずに、しれっとアメリカに行ってしまう案。
翻訳ゼミのクラス(週一)と卒業論文を書き上げることだけが残された今、ゼミの教授に遠隔参加の許可をお願いしてみるというもの。

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「先生、私アメリカに行かずには死ねないんです。」

『行ったら良いんじゃないですか?』

ということで、休学をせずに授業の課題をメールで提出することで同意。
就職先を見つけ次第、アメリカに発つことが決定した。

≪つづく≫

いいんですか?いいんですか?サポートしてもらってもいいんですか?