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冬の瀧Ⅰ(徒歩6分)
【記録◆2024年2月14日】①
冬には標高の高い所へ行けません。
山間の道は凍結するし、雪が積もるかもしれないので。
車道から見えている瀧にさえ近づけません。
土や岩のどこが凍っているか判らないので。
冬に浴びる水しぶきは、体温を奪うでしょう。
初夏にも日陰では手が凍りそうになる所だと。
一方、「桜、新緑、紅葉の季節には行けない瀧」があります。
訪れるひとが多くて、歩く距離が長い所。
初夏でも、梅雨の時期なら行けることもあります(土砂の崩落や落石には充分に注意をして)。
『みたらいの瀧』には昨年、梅雨の晴れ間に行けました。
どこまでも歩けた頃には、どの瀧にも行けませんでした。
家を空けられなかったため(10代から父親の介護をしていました)。
瀧めぐりを始めたのは、自分が車椅子ユーザーとなった13年後で、介助用車椅子を「COGY(足こぎ車いす)」に替えた5年後。
ペダルを漕ぐことで腿の筋肉が少なくとも1.5倍になり、二本の杖で歩ける距離が長くなると腕力も増えて、移動できる距離が何倍にもなったのです。
でも、両脚ではなく両腕で移動するには、ひとの居ない所を選ばなくてはなりません。だから、観光地となっている『赤目四十八滝』には行けない、とおもっていました。進み方だけでなく、進める速度がひとと違うので。
ところが、ふとおもいついたのです。「観光地なら道が整備されていて、ひとの少ない冬にも瀧が見られるのでは」と。
その日も翌日も、雪の予報は出ていませんでした。
「明日に道が凍っていて先へ進めなかったら、戻ってくればいい」と考え、名のある瀧だけでも「23瀑」が続く渓谷へ向かったのです。
冬だから、観光客向けのお店が並ぶ道を、奥まで車で進めました。
(別の季節だと、遊歩道入り口に近い駐車場から埋まっていきます。)
そこからだと、最も近い瀧まで(両脚で歩けるのなら)数分。
「23瀑」のうちの「3瀑」くらいは、わたしにも見られるでしょう。
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この日だけ気温が高く、凍っていて滑りそうな所はありませんでした。
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深い色の滝壺に目を奪われていると、法螺貝の音が響き渡りました。
瀧のそばでは、めずらしいことではありません。
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上の写真が斜めになっているのは、ふたつの瀧をおさめるため。
手すりから乗り出して、上のほうの『不動瀧』も入れました。
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渓谷の入り口から不動瀧までが、「230m(徒歩6分)」。
入山券といっしょにいただいた地図には、そう書かれています。
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ここまで来られたから、あと少し進もうとおもいました。
この先にある『乙女瀧』から引き返そうと。
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