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今更ながらラーメンズ『採集』を考察してみる。

Twitterにて
「スタバのマグカップが男性ブランコに似てる」とあり
衝動買いをしてしまったクララリネットです。

浦井さんそっくり

今回は、今更ながら、
ラーメンズコントライブ「ATOM」より『採集』
の考察(主に台詞重視)をしていこうと思います。

高校の時に、このコントに出会い、
しばらくの間、
頭の中をぐるぐる埋め尽くされていました。
それぐらい伏線があるし考えさせられるコント。

めっっちゃネタバレを含むので、
未視聴の方はコチラを見てからをオススメします。

それでは参ります⬇️





都会に憧れるジャック

体育館で卓球をするプリマ(小林)とジャック(片桐)。
上京したプリマと地元で理科の教師をしているジャック。
昔の思い出話をしながら、
ジャックはプリマに田舎の温もり感を猛アピールする。

キーワード(台詞)

・「通称『切り裂きジャック』は健在だな。」
・「こっちだと変わり者扱い受けるようなことでも、
  東京だとなぜか
    『個性』とかいってもらえるじゃん?」
・「誰に見せてるってわけでもないのに。」



考察&感想①

まず、体育館にいるので音が反響していること。
細かい表現がたまりません。
この時は
「サーブのカットが切れ味抜群」という意味で、
『切り裂きジャック』と呼んでいました。
プリマが『切り裂きジャック』の名前を口にした時の
ジャックの表情が何とも言えなくて。

ジャックはプリマの外見、有様、生き様など
外側に溢れる魅力に憧れていて、
恋心よりももっと深い「興味」があるのでしょう。
そして、
その異常な癖を「個性」と思いたいのでしょう。
いや、もう思っているし、もう狂っていると思います。

「画になるプリマ」を
記憶だけでなく記録として残したい。
これは推測ですが、
この体育館にカメラが仕掛けられてるのではないかと
私は考えます。
『誰に見せてるわけでもないのに』の後の間が、
そう考えさせられるぐらいシーンとしてます。



プリマを呼んだ目的

クラスの「マドンナ」に会わせるため、
東京にいたプリマを地元に呼び出したジャック。
プリマは現在のマドンナについて色々気になっている。
過去にジャックが作った標本についての話になるが、
ジャックは分が悪そうに話をそらす。

キーワード(台詞)

・「離婚して益々って感じ。」
・「徹夜で棚卸し。」
・「好きだったんだな、お前も。」
・「昆虫の標本1000匹。500種類つがい。」
・「動物の剥製ぐらい作ってるかと思ってた。」


考察&感想②

『好きだったんだな、お前"も"』
この「も」は、
「プリマとマドンナが実は両思いだった」
ともとれるし、
「俺(ジャック)もマドンナが好きだった」
ともとれるので恐ろしい。

ただし、
プリマが抱く「好き」は恋心。
ジャックが抱えている「好き」は生物的な興味。
全く異なります。

ジャックには記録(標本や剥製)に残すとき、
「つがいにする」
というこだわりがあるようです。

ジャックが作りたいのは
ニンゲンの剥製『プリマドンナ』。

プリマもマドンナも、
足が付かない(離婚と棚卸し)状態です。

マドンナが離婚するまでジャックは待ってたのか?
それとも別れさせたのか…?
妄想分析が止まりません笑。



ジャックの手作り

ビールと豚肉で腹を満たす2人。
研いだばかりのナイフは切れ味抜群。
でも、ビールも豚肉も変な味だし生焼け状態。
その後、ジャックはマドンナを迎えにいくため、
体育館を去ります。


キーワード(台詞)

・「なんか実験みたいな味がするぞ」
・「さっき研いだばっかりだからなぁ」
・「俺別に中身に興味ねぇから」
・「ついでにウォッカも買ってくるわ」
・「あ、ちょっとこれ貸してくれない?」
・「破けて綿の出ているマットだけは使うなよ」


考察&感想③

ここの場面は情報過多で伏線の密集地帯。
後の伏線回収のところで
まとめて考察しようと思うので、
とりあえずこれだけ覚えておいてください。⬇️

・ビールが変な味。
・ジャックが研いだ切れ味抜群のナイフ。
・プリマの上着を借りてウォッカの買い出しに。
・綿の出ているマットがある。

『俺別に中身に興味ねぇから』
この台詞から、
「プリマの生き様に惚れてるのではないか」と
推測しました。



1人残されたプリマ

体育館に1人残されたプリマ。
マドンナとの再会のシミュレーションをして時間を潰す。
すると、ジャックの日記帳を発見。
葛藤しながらもジャックの日記を見てしまう。
『解剖日記  ブタ ウサギ ニワトリ ニンゲン…』
次第に恐怖を感じていくプリマ。
歌やラップで気を紛らわそうとする。

キーワード(台詞)

・「ブタ ウサギ ニワトリ ニンゲン」


考察&感想④

小林賢太郎劇場、開幕(笑)。
賢太郎さんの1人芝居です。
徐々に怖くなっていくプリマの様子が
リアルすぎて怖くて笑ってる私。

ジャックの日記は『解剖日記』でした。
この日記はおそらく、
「解剖したものリスト」だと推測します。
(このあとウサギとニワトリの剥製が出てくるので)

だとすると、もうこの時点で
「ニンゲンを解剖し終えている」はずです。

もうマドンナは、既に……?


※普通なら「ヒト」って書くべきなのに
  「ニンゲン」ってのが、余計に怖いですね。



何かに気づくプリマ

外はコートがないと出られないほど冷え込んでいる。
なぜジャックは上着を持っていなかったのか、
疑問に思うプリマ。
ふと足元にいたウサギとニワトリに話しかける。
けれども、そこにあったのは剥製。
これまでの不可解な点が結び付き始める。

キーワード

・ウサギとニワトリの剥製
・「あいつなんで上着持ってきてねぇんだよ」
・「そもそも刃物がいるじゃないか」
・「中に詰める綿がいるじゃないか」
・「消毒用のアルコールだって…」
・「手術台の代わりになるものなんて…」


考察&感想⑤

さあ、伏線回収しまくりパートです。
ここのゾワゾワは記憶を消してもう一度見たい。

プリマを外に出さないために、
ジャックはわざとプリマの上着を着ていきました。

剥製を作るのに必要な道具は以下の通り。
・刃物  …  ジャックの研いだナイフ
・綿     …  体操マット
・消毒  …  ウォッカ
・手術台… 卓球台

そして、ビールには睡眠薬。
これだけ点と点が繋がってしまうと
悪い方へと思考が偏ってしまう。
小林さんの、恐怖に飲み込まれていく演技。
何回見ても引き込まれます。

冒頭の『切り裂きジャック』も意味が変わりました。


ここで、私の妄想推測。
剥製を作るには、中身をからっぽにするはずです。
内臓や眼球など。

昔調べた記憶では、
眼球のところにはガラス玉を入れるそうです。
(間違ってたらm(_ _)m)

そのガラス玉の代わりに、
卓球のピンポン玉を入れるのではないか?…と。

あくまで推測。妄想。



ジャックからの電話、そして…

プリマの携帯にジャックから電話が。
「マドンナと連絡がついて、まもなくそちらに行く」
恐怖から解放されたプリマは、大笑い。
「人間の剥製なんてありえない」
高笑いするプリマの後ろに、ジャックが立っていた。

考察&感想⑥

最後のジャックの表情はホントぞっとします。
緊張と緩和の終着地点。
早歩きで襲う、動きの表現だけで、
こんなにも怖い。

ここで1つの疑問。
なぜ、ジャックはプリマを1人にさせたのでしょう?
そのまま執り行うことはできたはずです。

私は、
ジャックが体育館を去ってから、
プリマが1人で恐怖の波に襲われる様子を
監視カメラの映像などで見ていたのではないか
と考えます。

ジャックはプリマの全てに関心があります。
「プリマ」という生き物そのものを作品にしたい。
恋に悩み、気持ちが昂っているプリマも、
恐怖心で顔も思考も歪んでいくプリマも、
「生き物」として楽しみたいのです。

最初の「隠しカメラ説」もこれに繋がります。
記録としてのこすため。

だって、中身に興味が無いのですから。



とても長い考察になってしまいました。
高校の時から脳内をぐるぐるさせた結果です。

他の説、考察がありましたら、
コメントで教えてくださると嬉しいです。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。


「夜の体育館は、俺の箱庭だ。」
(ラーメンズコントライブ「ATOM」より『採集』)

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