入院記 DAY6
ここで寝るのだいぶ慣れた。退屈を感じるようになった。5日間投与し続けていた抗生剤もいつの間にか卒業してた。
朝食は半分ぐらい食べた。何やら外が騒がしく、緊急っぽい。
世武裕子の「若者のすべて」カバー聴いた。先行配信みたいな。きっと一発録りなんだろうな。ピアノ一本ですごい。
午前寝た。最近昼寝すると、多幸感よりもちょっと嫌な気持ち。今日は、なんもしてないなぁ(いつもだけど)、シャワー何時にしようかなめんどくさいな、って感じ。散歩すれば気が散っていく。気分がすっきりしないのは寝起きだけ。
昨日から入院してきた相部屋のCさん、一見強気そうな感じがするけどお茶目なところもあり、聞こえる会話を聞いてときどき笑ってしまうぐらいだ。
昼飯から五分粥になると聞き、固形のお粥がはじまるんだなあと蓋を開けてみたら、なんとササミの肉うどん、キャベツフレーク!うどんは消化に良いとは言え、こんなに急に飛び級しちゃって大丈夫?慎重に、食べれるだけ食べた。キャベツフレークは、茹でたキャベツとツナを和えたものだが、これにレモンの風味が効いており、そのひと工夫がすごく美味しかった。
家族に、除菌シートとハンドクリーム発注。ゆうべすごく乾燥したのか、人生ではじめてかかとの皮がパキッとした感覚になった。15時ぐらいには荷物がほしいと言うと、父は本当に15時ちょっとすぎに持ってきてくれた。届けられたあと、ひと目会えやしないかと思わず廊下に出て、姿を探した。が、すでにきっとエレベーターを降りたあとだった。
夕飯。白身魚、里芋煮物、今度こそ本当の五分粥、しらすふりかけ、ヨーグルト。ちょっとずつ食べる量を増やしている。
明日手術するCさんのところに医師がやってきて話していた。
「お医者さんは手術前に餅を食べるって聞いたよ、腹持ちがいいから」
「はあー、そうなんですかね。確かに腹持ちはいいですからね。今日餅買って帰ります」
医師は苦笑するように話していた。手術って、長時間かかるものなんだなあ。すごいなあ。