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フェミニストの戦う場所はそこじゃない

■この内容のまとめ

・社会の男女格差は古い常識が作っている
・社会の男女格差を訴えるのではなく、古い常識を変えるべきだ
・性的搾取問題を解決しても社会の男女格差はなくならない
・性的搾取問題は種の本能が絡むため解決が極めて難しい
・性的搾取問題で運動を行うことは非効率的だ
・反フェミニストの反発はいずれ自分たちの首も絞める
・フェミニストの勘違いを正し応援することが万人の問題解決ではないか
・感情での決めつけや圧力は誰のためにもなっていない

■古いまま変わらない、本当に変えるべき考え方

高度に社会が発展し、AIが仕事を助けつつある今、人の数は価値に直結しません。100人のアルバイトよりも、1人のビル・ゲイツの方がより社会を発展させます。今社会は、数でなく質を求めています。それは、すべての女性が子供を産む「必要」はもはや無くなったということです。

しかし、社会は結婚を賛美し、子供を作ることを求めます。孫の顔が見たい、という親は当たり前に存在していますし、会社でも「○○さんはまだ結婚しないの?」という上司が当たり前に存在しています。また、国は少子化が問題であるように煽っています。この古いまま改善されない考え方こそが、根源的な問題であり、是正されなければならない考え方です。

■社会での不平等を是正するため、問題の原因を見る

今フェミニストと呼ばれる方々が叫ぶ問題は、社会での不平等と、女性の性的搾取の問題が多いように思います。

職場の不平等は、少し前まではそれこそ当たり前に男女に適合しただけのことでした。どんな優秀な成績を残した女性も、30歳頃には寿退社し、会社からいなくなってしまう。そんな環境で女性を教育しチャンスを与えることは無駄であり、女性にお茶くみと雑用だけをさせるのは当たり前の効率的企業運営であると言えます。しかし、結婚して子供を産んでも後に復職し再び働く、もしくは、そもそも結婚しないということが当たり前になった時、この考え方はもはや古い物になります。

これについて「女性に平等に仕事を与えろ」と叫ぶのは、論点がずれています。叫ぶべきは「復職が当たり前なことで、また、結婚しない、子供を作らない選択が増えたことを知れ」です。この考え方が「そういうもの」と受け入れられた時、会社は当たり前に女性に平等に仕事を与えるようになります。正すべきは問題でなく、問題の原因です。原因を正さずに問題だけ是正したのでは、いずれまた問題が生まれてしまいます。

一方の性的搾取とは、女性に対するエロティシズム的な表現を忌避するものです。エロとはすなわちセックスであり、子供を作ることと考えられます。女性をエロと直結した表現を行うことは、女性は子供を作れという考え方の応援に繋がり、それが「結婚しない、子供を作らない選択肢が増えた」という新しい考え方の妨害になるという考え方です。

この問題は、根本にある「女性の社会活動が阻害されている」という問題の派生にあたります。確かに性的搾取は考えのアップデートの妨害効果がありますが、それがすべてではありません。また、性的欲求は人間として切って切り離せないものです。すなわちここも、性的搾取を訴えることではなく、社会に変化を認めさせることが解決の方法であると言えます。

私達が解決すべき問題の原因とは「古い常識のアップデート」であり、社会平等はその結果自動的に付与されます。そして、性的搾取の訴えは原因の横道であり、その解決は原因の直接的解決にならず、さらに言えば、この問題は種の本能が強く影響する分野であるため、万人の納得の元に解決することは、古い常識のアップデートでよりも遥かに難しいことです。

■問題を勘違いする人たち

人は行動を続けることで、目的を忘れることがよくあります。その中で感情が暴走し、決めつけによる対話の拒否が発生します。

現在ネット上では、性的搾取問題を原因に、フェミニストと反フェミニストに分かれてのバッシングが加速しています。この結果、表現規制が行われてしまえば反フェミニストの損に繋がり、規制が行われてもフェミニストの本当の利には繋がりません。そして、この問題に対して反フェミニストが抵抗を強めれば強めるほど、攻撃の手は強くなって当たり前です。もちろん全面降伏はありえません。相手も勘違いしているのですから。するべきは、「それは問題の横道でしかない」説明し、その上で、「問題解決のために共に戦おう」と手を取り合うことではないでしょうか。優秀な女性が社会に多く進出することは、男性にとっても得になることの方が多いはずです。

フェミニスト闘争は必要です。そのために、私達は闘争が正しく効果的に行われるよう、現状の横道にそれた無意味な争いと止めるべきに思います。

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