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中小企業診断士二次試験、「大事故」を防ぐために私がやっている唯一のこと

長文読解と記述回答が特徴の、中小企業診断士二次試験。設問文を正しく解釈し、訊かれていることに素直に答えることが求められます。回答の方向性を大きく間違えて明後日の方向のことを書いてしまうのは「大事故」と呼ばれ、致命的な減点につながります。

私は二次試験で大事故を防ぐために、たとえ他のテクニックを忘れてもこれだけは絶対死守する、というマイルールを決めています。それをご紹介します。

設問文を読んだらすぐに「主語」を書く

私のマイルールは極めて単純です。

設問文を読んだら速やかに、回答欄の冒頭に、回答文の「主語」を書く

これだけです。

たとえば設問文が「〇〇の強みを100字以内で述べよ。」であれば、すかさず回答欄の冒頭に「強みは」と書きます。

設問文が「C社の生産方式の課題と対応策を、120字以内で述べよ。」であれば、すかさず回答欄の冒頭に「課題は」と書き、回答欄の真ん中あたりに「対応策は」と書きます。

手を動かして回答文の主語を書くことで、「この方向性で回答するぞ」と宣言する効果があります。さらに、回答を書くときに既に主語が書かれていれば、答えるべき内容を大きく間違えることもないでしょう。こうして回答の方向性がクリアになり、大事故を予防できます。

例:令和2年度事例Ⅱ 第4問

X島という離島でハーブを栽培して粉末に加工し、サプリメントやハーブティーなどを作って販売している企業(B社)の事例です。私も仕事で薬用植物などを扱うことがあるので、非常に親近感を憶える事例でした(過去問の全文は、一般社団法人中小企業診断士協会のHPから入手可能)。

第4問
B社社長は、自社オンラインサイトのユーザーに対して、X島宿泊訪問ツアーを企画することにした。社長は、ツアー参加者には訪問を機にB社とX島のファンになってほしいと願っている。
絶景スポットや星空鑑賞などの観光以外で、どのようなプログラムを立案すべきか。100字以内で助言せよ。

訊かれていることの肝心部分は、「どのようなプログラムを立案すべきか」という文言です。ということで、すかさず回答欄の冒頭にこう書きます。


立案するプログラムは


「主語を"プログラム"にするよ」という回答の方向性を、初手で宣言してしまいます。これで回答の方向性はブレなくなるので、大事故を防げます。

方向性が定まれば、あとは国語の問題です。「絶景スポットや星空鑑賞などの観光以外で」という制約条件に注意しつつ、プログラム案に使えそうな強みや経営資源を与件文からピックアップします。主語が「プログラム」なので、文末は「ツアー」「交流会」「体験」などの名詞で締めると良いでしょう。

こうしてできた回答は、以下の通りです。「ふぞろいな合格答案」で採点してみたところ、A答案を狙える内容でした。

回答
立案するプログラムは
①農園と工場を見学してB社の理念や品質の高さを知ってもらい、顧客ロイヤリティ向上を図るツアー。②X島民と交流してハーブを使った健康・長寿食や伝統料理を体験し、地域活性化につなげるツアー。(98字)

終わりに

回答文の方向性をはっきりさせるため、設問文を読んだらすかさず主語を回答欄に書いてしまいましょう。二次試験を学習中の方は、ぜひ参考にしてください。

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