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・まだ“村”の名前が短かった頃の話

( ・□・)ゞ
 今回の記事はTwitterでソーンさんの上記スレッドに触発されて妄想が捗って思い付いた話です。とはいえ私自身の体験をネタにしている箇所もありますがw
 それでは、かつて“村”に居た男の思い出話を御覧ください。

 ……まだAFF2e村の名前が短かった頃の話を聞きたいのか? 当時の儂は子供で月に一度やって来る吟遊詩人(ウォーロック誌)が楽しみだったな。
 元から冒険物語が好きで本(ゲームブック)も買っていたんだが、吟遊詩人の語りは儂の知らない冒険談や既に読んでいた本を読み直したくなるようなワクワクするものばかりだったよ。とはいえ実は今も読み終えて(クリアして)ない本の方が多いんだがねw
 あの頃は(今もか?)いつ吟遊詩人が“村”へ来るのか大雑把にしか分からなくて、予定の日だと思しき日が近付くと毎日のように通い詰めたもんだ。そりゃもう親にも呆れられるくらいにな。
 海の向こうから凄い人達(スティーブ・ジャクソン&イアン・リビングストン)が来ると聞いた時は是非とも会いたかったんだが、子供だったんで(抽選に落選して)会場に入れてもらえなかったのは仕方ないんだが……やはり悔しい思い出だねぇ。
 それからどれくらい経った後かな、吟遊詩人が“村”に来なくなって外の情報が入らなくなったんだ。本が手に入らなくなったり、“村”の中だけじゃ成り立たなくなって、“村”に居た人達も他所の村(他のTRPGシステム)へ流れて行った。“村”そのものが廃れたら儂は何も出来ないし、結局は儂も“村”を離れるしかなかった。
 その後は儂も幾つもの村(TRPGシステム)を渡り歩いたが、“村”と同様に廃れてしまったり、他の面々と主張が合わずに離れたり、まぁ色々とあったんだ。そういえば少し前に吟遊詩人(ウォーロックマガジン)を見掛けたよ。恰幅が良くなってたけど他の村も回っているみたいで大変そうだったがな。
 ……あぁ知ってるよ、かつての“村”がAFF2e村になって復興してることは。吟遊詩人(GMウォーロック)も年に4回は村へ訪れていると儂の友から聞いてる。まぁ今のAFF2e村にも当時の“村”を覚えている人だって少なからず居るだろうし、後は彼等から話を聞いてくれ。儂も歳を食って衰えたし、もう何十年と前の話だから思い出し切れん。それに“村”へ1人では辿り着けないのはアンタも分かっているだろう?

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 これ以上、男から“村”の話を聞くことは出来そうにない。そう判断したキミは、この場を離れようとして本棚へ視線が吸い寄せられる。綺麗に仕舞われている本を見付けたキミは、去り際に男へ向かって告げた。

さあ、ページをめくりたまえ!

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