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「こんなコミュニティはダメになる」―その理由を3つを書いてみた

お疲れ様です、pontaです。

今日は、私の仕事の一環である「コミュニティ」、そのだめになる理由について語ってみます。

「コミュニティなんて俺には関係ないや~」と思う人も、たとえば「地元」だったり「推し」だったりいろいろ関係あると思います~。


1)そもそもコンテンツが面白くないとコミュニティはダメになる


つまらなそうな女性の絵。妙な色気を感じる

「いや当たり前やんけ!」と言われそうですが、これをおろそかにして、コミュニティが廃れていくケースが一番多いです。

どんなに堅固なゲームコミュニティであっても、コンテンツのユーザー数が減っていけば、自然と廃れていきます。

当たり前ですね。

逆に、コンテンツが大ヒットすれば、その時点でコミュニティが生まれます。

例えば「SPY×FAMILY」のコスプレコミュニティなんて、アーニャが可愛いとか、ヨルさんがセクシーとか、諸要因はありますけれども、そもそも本体のマンガが面白くて、視聴人口が多いから栄えてるんです。そこを忘れてはいけません。

マスメディアやグッズ販売にばかり注力するYouTuber。

副業ばかりで舞台に立たなくなった漫才師。

Twitterに依存してモノを作らなくなったブロガーや絵師。

人口流出が止まらぬ地方自治体。

みんな違ってみんなダメです。(いずれも誰かをあてこすっているわけではなく、一般論です!)

マスメディア出演、グッズ販売、Twitter、副業、イベント、いずれもめちゃくちゃ大事ですよ。本業だけに閉じこもって、露出を増やさず消えていく人やコンテンツも多いので、どんどんやるべきです。

ただ、そもそも「面白さ」で成り上がってきた人が、その足元をおろそかにして出城ばかり増やしても、本丸が手薄になってかえって逆効果でオワコンまっしぐらです。

うちの社長の言葉を借りれば「一生、一目惚れが続く人はいない」んです。

過去の「好き」で、未来の「好き」は保証されないのです。

まずは、面白いコンテンツを作り続けること。愚直に動画を撮ったり、モノづくりの質を高めること。人口を増やすこと。コミュニティづくりの基本はそこにあると思います。



2)作り手とファンの両方の顔が見えないとコミュニティはダメになる

人口が集まっているのに盛り上がっていないコミュニティはあります。

それはおそらく「そこに人の顔が見えないから」ではないでしょうかね。

ホモサピエンスは、二足歩行を始める前から集団を作ってきた生き物です。顔が見えない場所からは遠ざかる習性を持っています。

発信者側がちゃんと(できる範囲で)リプするとか、生放送でコメント返しをするとか。

ゲームでいえば、プロデューサーの発信が多いとか、公式SNSが人間味を見せるとか。

あとは、コミュニティリーダーにあたる人が存在しているとか。

もちろん人格が優れていればそれに越したことはないんですが、たとえヤンチャであってもそれはそれで人気は出ます。いちばんだめなのは、人間味が不在なことです。

コンテンツの面白さが「種」だとすれば、人間味は「水」です。大きく育つのも枯れるのも、そこに関わる人たちの人間味があってこそです。

ドズルさんはその点、ちゃんとコミュニティとの接触点が多いなあと感心しています。

SNSを使った

この方とか、「好き」と言われたことで、逆に「好き」が強まったと思うんですよね~。

ふだん、人間味を見せずにいて、お願いごとのときだけ「買って~」「集まって~」「拡散して~」と言っても人は動かないんじゃないかなと思います。

そのコンテンツはどんな人間が作っているのか、ファンにはどんな人がいるのか、コンテンツが面白かった時、共有したい友だちはだれか。

普段から発信し、誰かの発信を受け取ることで、コミュニティの地力が高まっていくのだと思います。


3)適切な「場所」が用意されていないとダメになる


「いや面白いコンテンツなら、コミュニティって勝手にできるでしょ?」と思いがちですが、適切な場所(プラットフォーム)がないと、コミュニティは盛り上がっていきません。

たとえばYouTubeのコメント欄ではコミュニティが生まれません。

視聴者どうしが連絡を取れず、横のつながりが作りづらいからです。なので、YouTuberのコミュニティづくりには、Twitterなどの別プラットフォームが必須なのです。Twitterは拡散性の観点から、オタコンテンツ系では最強ですが、あえて別プラットフォームを使わせるケースもあります。

ツムツムはLINE機能で友だちで競いあう仕様です。狭いために二次創作などは生まれづらいながらも、身内の小さいコミュニティを作らせることで「ゲームを続ける理由」が生まれています。


ゲーマーにはDiscordも広く使われています。

機能的には差異のないDiscordとSlackなのに、学生の受け止め方に大きな差が生まれたそうです。

じゃあ「若い人ならDiscordなんだね」と思うかもしれませんが、Discordは招待制のため、新たな出会いを探すときは「Lobi」や「パラレル」「Yay!」「Fanicon」といったアプリも便利でしょう。

また、年齢層が高めのコミュニティなら「匿名掲示板」にすることで率直な意見が聞ける場所になるでしょう。

その点、「中高年」×「匿名」×「地元最高!」の悪魔合体で生まれたコミュニティが「爆サイ」かなと思います。


完全フルリモートを施行する弊社においてもプラットフォームの影響は甚大です。もともとSlackやDiscord、zoom、マイクラでの社内コミュニケーション活発化を図りましたが、ぶっちゃけワークしませんでした。

業務や会議に不都合はなかったのですが、「なんでもないときにちょっと聞く」ということがしづらくて…。

しかしGatherを導入してからというもの、一気に雑談や相談量が増えました。

Gatherは2D RPG風のコミュニケーションツールです。

「そのとき、相手が何をしているか」が一目瞭然であり、Discordのように「わずか30秒ですむ用事のために、相手を通話に呼び出す」ことが不要です。

ちょっと近づいていけばいいだけですから。その気軽さが役立ち、社内のコミュニケーションが活発化しました。(教えていただいたNAVICUSさん、ありがとうございます!!!!)

もともとの関係値が良く、デジタルツール類を使い慣れた弊社でさえ、プラットフォームによってコミュニケーション量が変動するのです…。

「ファンが集まる場所を設計する」というとむつかしく聞こえがちですが、要は、「なんとなく開いちゃうアプリはどれが一番むいてますかね~」ってことです。

年齢層、目的、用途によって使うべきプラットフォームが変わってくるので、そこは迷ったら雑に相談してみてください。



細かいテクニックは別途ありますが、よきコミュニティづくりには「コンテンツが面白いこと」「作り手とファン、双方の顔(人間味)が見えること」「場(プラットフォーム)がちゃんとあること」の3点が重要だと思う次第です。

以上、よろしくお願いします。


ブログ3000万PV達成!ファミ通でライティング。クラロワや他ゲームの取材、企画、記事執筆、台本依頼はTwitterまで。 https://twitter.com/claclaponta http://geriburo.com/