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AI未来予測図―「AIがあなたの仕事を奪う!」と脅す人はあなたを幸せにしない人だと思う件

AIは質の高い仕事も奪うことがある

お疲れ様です、pontaです。

AIの発達にともない『AIが人間の仕事を奪う』という見出しを目にする日も増えました。

今日もこんなニュースが。

ChatGPTに「ライターとしての仕事を奪われた」との報告、仕事内容は勝っていても無料には勝てず

このライターさん、優秀な方だったらしく、単価が高めの仕事をしていた模様。

AIがライターの仕事を奪うとは思ってました。しかし、量産型クソブログを駆逐するのかなと思いきや、こういう方からも仕事を奪うんですねえ。

いらすとや なんでもあるな!!!

こういうのを見ると、焦る方もいるかもしれません。失職するんじゃないかなとか。現に、教師とか医師とかコールセンター職員とかは危ないといわれていますね。

ただ、新技術が世に出たときに『仕事が奪われる』とみんなが騒ぎ立てるのは昔からよくあることです。

実際、私が20代のころ、『ネットの普及で営業マンがいらなくなる!!』と騒がれました。

営業の先輩が、そういう見出しのSPA!の特集記事を食い入るように読んでいたのを覚えています。

でも、なくなってないですよね。いま。営業マン。

AIのような新しい技術が出てきた時に急に焦りだすのはよくあることです。多くは取り越し苦労です。

もっというと、奪われてもいいじゃないですか。仕事。

仕事はどんどん奪われていい

新見南吉の『おぢいさんのランプ』という小説も、ランプ屋を繁盛させた若者が、新技術の電気を逆恨みする話です。

「こんなもんがあったら商売あがったりだ!」って。

ただおじいさんの最後のセリフが立派です。

「・・・それでも世の中が進歩して、自分の商売が役に立たなくなったらすっぱりそいつを捨てて、昔にすがりついたり時代を恨んだりしてはいけないんだ」。

これはもう80年近く前の小説ですが、現代にも通じる話ですね。

同様に、車が発明されたときにも、馬車の御者は失業しましたが、新たにドライバーや整備士という仕事が生まれました。さらには交通が便利になったことにより、流通業者やら倉庫やらの仕事が増えました。


新しい技術が生まれて失職者が生まれると、そのぶん新しい価値や仕事も生まれるんです。

新しい仕事に拒否反応を示して、古い 仕事にしがみつくってあんまり美しくないですよね。新しいものはポジティブに受け入れていいんじゃないかなと思います。 

アーリーアダプター(新しい物好き)の人たちが 『バスに乗り遅れるな』みたいなせかし方をしてきたり、タイトルやサムネで『あなたの仕事がなくなる』って脅迫する人がいます。信じないほうがいいかなと思っています。

むしろ儲けるチャンスやんけ

また、技術の進歩は逆に儲けるチャンスだと思っていて。

僕なんかもライターの端くれで、原稿料を頂いて、たまに書いてますけど、そこまで多産できないタイプなんですよねぇ。例えば 1本 を1日で書いて 〇万円みたいな感じ。

この状態で、月間100万円稼ぐとすると、次の月は働けなくなるくらい疲弊するでしょう。50万でも死ぬと思う。

ただし、AIが文字起こしとかそういうところをやってくれたり、質問リストを作ってくれたりしたら多産できると思う。単価は下がっても、量が増えるので。

インタビューの仕事でいうと、ミソは相手とのの雰囲気づくりだったり質問の順番だったり、インタビューを取ったあとの最後の構成とかにこそあります。

極論、タイピングするっていう作業自体はいらないんですよね。そこがAIに取られても大歓迎です。

さらにそれらの仕事もAIが代替したっていいんですよ。ライターの仕事って実は物を書く仕事ではないんです。目的は"言葉で情報を伝えること"なので。目的を達成するために書くとかタイピングにこだわる必要は実はないんです。

そういう意味ではすごい ポジティブな話かなと思ってます。

思っていますが、旧時代の技術とそこにまつわるスキルに価値を見出していると、なかなか厳しいですね。

大事なのは手段ではなく、目的

シャーロックホームズの『ブルースパーティントン設計書』という話の中に、官僚が潜水艦の青写真を奪われる みたいな話があります。

で、この官僚、最高の頭脳を使って何してたかって言うと彼は図面を写してたんですよね。手書きで。

100年前の話です。

図面のコピー なんて、現代ならうちの7歳の娘でも一瞬できますよね。

そんな仕事を、当時の最高の頭脳が一晩かけてやってるわけですよ。

今ではその図面の手描きコピーって仕事は当然、なくなりました。じゃあその官僚の価値がなくなったかっていうと、違いますよね。その時間を省いた分だけより、国家のために イギリスのために働けていると思います。

彼の本質的な仕事はイギリスっていう国を豊かにすることです。

決して図面を元の図面と間違えないように線を引く仕事じゃないんです。

ただ、毎日、同じことを繰り返すとその線を引く作業がめちゃくちゃ重要な仕事に思えてきます。これを奪われるってことは 僕の仕事がなくなるみたいな風に思いがちです。

錯覚です。

なので、その目的が果たせられるんであれば AI だろうが コピー機 だろうが ペンだろうが そんな変わらないっていうところなんですよね。

教師とか医者とかもAI の発達によって仕事がなくなるといわれています。

勉強を教えたりテストを採点するような仕事をAIに奪われた教師は、子供たちがより面白く学べる仕組みを研究したり、悩んでる生徒により長い時間寄り添う みたいなことしかできませんね。

あれ?ってかそれが教師の本質じゃない?

お医者さんも、ゆうて今はクレーマーおじいちゃんの相手して、けつあな痔確定!みたいな業務で、最高の頭脳がすりつぶされてるみたいなとこあるわけじゃないですか。(馬鹿にしているわけではないですよ)

でもそういう仕事は未来的にはコンピュータ AI に任せて。どのデータを使うかとか、どの AI の答えがいいかを総合判断するみたいな仕事になっていくのかなと思います。ワークライフバランスもよくなるでしょうね。保険料も下がるね。

あれ?それでよくね?



繰り返しますが、新しい技術ができた時に、ただ怖がるのはよくないと思います。明日にもあなたの仕事なくなりますよみたいな感じで煽ってくる人は、決してあなたを幸せにしない人だと僕は思っています。

新しいものに対して、楽観主義でありたい


新しいものができた時に楽観主義でありたいですね。これから世界がもっと良くなるっていう風に。まず 楽しく受け止めること。拒否しないこと。

拒否してアップデートを停止するとそれこそ老害化してくっていうことだと僕は思ってるので。更新していきましょう。わくわくしながらね。

以上、よろしくお願いします


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