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第2回 新世紀の寺子屋

先般、第2回の新世紀の寺子屋を開催しました。当日の授業内容の一部を数回分だけ公開することにしました。まだ、生徒さんは募集していますので、関心のある方は、ご連絡ください。

【授業内容】

ちょうど、イスラエルとガザが戦争状態になったこともあり、まずは中東における基礎知識を説明しました。実は、投資って国際情勢や地政学リスクって重要なテーマなんです。
小学生にとっては、ニュースでやっていても、ちょっと難しい分野。でも、なんとなく知っているだけでも、この年代には十分なんです。少し知ることで、自分でニュースに耳を傾けてくれるようになるでしょう。

ユダヤ人とか、神様とか、ちょっと難しかったでしょうねー。国を失い世界に散らばったユダヤ人が教育を大事にして、その土地でお金持ちになっていったことも説明しました。ユダヤ人の世界人口の比率は0.02%、1万人当たり2人です。しかし、ノーベル賞受賞者の2割はユダヤ人、1万人いたら2千人という話をしたら、生徒さんはとても驚いていました。
次にイギリスの3枚舌外交についても説明しました。

これは難しいと思ったので、ケーキの例を使いました。ここに1つのケーキがあります。1つしかありません。私はA君に対して、何か手伝ってくれたら、後でケーキをあげると約束しました。私はB君にも、手伝ってくれたら、ケーキをあげると約束しました。ケーキは1つしかないのに、2人と約束しました。結局、どうなったでしょうか?ケーキを貰えたのは、A君でしょうか?B君でしょうか?その答えはA君でもB君でもありません。私は、実は仲良しのC君と2人でケーキを半分にして食べることを約束しており、C君と美味しく食べました・・・・
生徒さんからは、「ひでー!」との声が上がりました。そうです。当時の大英帝国は、酷いことをしたのです。ちなみに、私がイギリス人、A君がアラブ人、B君がユダヤ人、そしてC君がフランスです。

その後の経緯と、ガザ地区が封鎖されてきたこと、そして10月7日に起こったテロ事件についても、説明しました。この中東の話を始めると、時間が何時間あっても足りないので、ひとまず打ち切ることにしました。

今日は経済の成り立ちについて取り上げたいと思っていました。その前に地球カレンダーを紹介しました。生徒さんって、意外にこういう分野は得意ですね。惑星ティアが地球に衝突した結果、何が起こりましたか?と質問したところ、その衝撃で地球の破片が宇宙に飛び出て、月になりました!と簡単に答えてくれました。
そして、何故地球カレンダーを取り上げたかと言えば、12月31日の23時58分に始まった人類の農耕開始が重要だからです。

農業は革命です。生徒さんに狩猟社会から、農耕社会になると、何が変わるという質問をしたら、「生活が安定して、貯蓄ができるようになった」と素晴らしい回答が出ました。レベルが高い。学校でやっているのかな?

農業によって、人類の生活は複雑になりました。下のような生活の変化を説明しました。

ついでに、ヤニス・バルファキスの言葉も紹介しました。

さて、農業の関連で唐突にシルエットクイズをやりました。下のシルエットは分かるかな?さすがに東京の生徒さん、左側は東京23区と正解を出しました。しかし、右側は誰も答えられなかったです。これは難しいですよね。シンガポールです。

その下に面積がありますね。これを取り上げたのは、米国のビル・ゲイツが保有する農地の広さをイメージしてもらうためです。ビル・ゲイツは約980平方キロメートルの農地の保有者です。この2つのシルエットよりも広い農地を保有しています。ビル・ゲイツの離婚前の数字なので、現在はよく分かりませんが、とんでもない規模です。サッカー場の個数にすると、11万個以上なんです。生徒さんからは、「やべー」との声が聞けました。そうです。その「やべー」が聞きたかったのです。

さて、農業の発展で人々は、徐々に豊かになり、交換ができるようになりました。生徒さんに交換した経験を聞いたところ、シャープペンとか、身近なものを交換しているようです。

経済学的な考え方では、お金で商品を購入することは、交換です。お給料も労働とお金の交換ですね。

お金で、何でも交換できると思われると困るので、お金で交換できないものを質問しました。最初の生徒さんは、いきなり「臓器」と答えてくれました。最初、「ぞうきん」って聞こえたので、もう1回聞いたら、「臓器」でした。びっくりしたなー。
お金で交換できないものは、たくさんありますね。英検3級の資格もお金で買えないですよ。昔のお殿様は、お城を売れませんね。

さて、人々の生活が複雑になり、交換が活発化していきます。これが経済です。

経済って何?と言われたら、大きな交換の場なんです。そのことを説明しました。

ここから、経済の規模の話です。つまり、GDPの話ですが、これは生徒さんには難しい話です。イメージとして理解してもらうためには、夏のお祭りが良いと思いました。

生徒さんも、この夏はお祭りに参加したようです。何を購入したか聞きました。りんご飴とか、射的とかしたようです。私の頃とあまり変わっていないなー。さて、お祭りの規模は、そのお祭りに参加して、色々な人が購入したものを全部合計した金額です。金額になることで、お祭りの規模が具体的な数字として表すことができますね。経済の勉強では、何かと「規模」を重視します。そのために数値にして比較するのです。

お祭りの規模を大きくするのは、参加人数やお店の数が大事ですよね。実は、これは後々取り上げるGDPの重要な構成要素なんですね。しかし、ややこしいので、今回は踏み込みませんでした。

この夏のお祭りの規模の話と、国の経済規模の話は、基本的には同じなんです。今回は、GDPまで説明しました。きっと分からないと思いますが、それでいいんです。次回もまた取り上げます。繰り返し聞いていると、たぶん、そのうち分かります。

そう言えば、ダリ3で画像も作成しました。どんな画像が良いと生徒さんに聞いたら、「スエズ運河にブラキオザウルスが出現した画像!」ですって。小学生ですよ。凄いですね。しかし、AIも凄い。しっかりと画像を出してくれました・・・・

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