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トラス橋 模型づくり@「いきいき」活動

シビル・ジャーニー in CVV第2弾は,CVVの主な取り組みの一つである【支援活動(学童支援)】をご紹介する.

CVV HP

CVV×いきいき活動 -橋の模型づくりまでの道のり-

 CVVは,小学生に土木の楽しさ・素晴らしさを知ってもらおうと,大阪市立小学校の「いきいき」活動室(児童いきいき放課後事業)でトラス橋の模型づくりを行っている.この取組は2019年に取り組みが決定し,「いきいき」活動室への訪問について大阪教育文化振興財団(大阪教育文化振興財団は「いきいき」活動の管理運営を行っている)との協議,指導員の先生方との意見交換などを重ねていた.活動内容の検討を行っている最中に,新型コロナウイルス感染症の影響により順延を余儀なくされたものの,ようやく2021年の暮れに第1弾の『いきいき活動 橋の模型づくり』がスタートした.

「いきいき」活動@大空小学校

 8月の末に2023年度第2回目の大空小学校での活動に参加させていただいた.参加者は土曜日に「いきいき」を利用していた子どもたち20名.訪問する小学校は大阪教育文化振興財団が大阪市から受託している217校のうちの1校である.朝の自由時間にお邪魔すると,なんとも元気な子どもたち.各々好きな遊びをする子どもたちにまじりつつ準備を行い,真夏にサンタ帽子をかぶりユニークにまずは橋の授業がはじまった.
(※第1回目が2021年12月25日のクリスマス開催だったことから,その後も夏・冬関わらずサンタのおじさんがトレードマークとのこと.)
大昔の橋はどうだったのか???  
ちょっと昔の橋は???
 丸木橋,木橋・石橋,現在のトラス橋や吊り橋など実物の写真とイラストでわかりやすい説明に子どもたちも興味津々の様子.個人的にはイラストのセンスに感銘を受けた.

ー橋の模型づくり(トラス橋)に挑戦しようー 資料より(CVV提供)
橋の紹介に聞き入る子どもたち

眼鏡橋や現代の橋になると,あちらこちらから「見たことある!!」「知ってる~」の声があがった.ラーメン橋,アーチ橋,斜張橋,つり橋....橋の種類って多いなぁとしみじみ.
ひと通り橋を学んだあとは, “百聞は一見にしかず”ということで,模型実験を実施.

まずは変形実験.トラス橋はなぜ三角なのか??? 

変形実験

答えは...三角形は横からの力に強いから.言葉だけではわからないものが「へぇ~」っとわかるのが実験の面白さである.実験から理論に興味をもち,いつか“土木やさん”を志してくれる子がでてくることを楽しみにしたい.
続いて強度実験.約1,100グラムの鉱石を橋の上にドーン💥

鉱石の重さに耐えられなかった けた橋

ではトラス橋では??? 見事に鉱石の重さに耐えました.

けた橋とトラス橋 どちらが重さに耐えられるかな? (CVV提供)

三角形と四角形の横力変形や,けた橋とトラス橋の強度の違いなど模型実験で構造の違いを体感し,いよいよトラス橋の模型づくりへ.

トラス橋を楽しくつくろう!! ~みんなといっしょに~

CVVメンバーがスライドで作り方を伝授.丁寧な説明に子どもたちは静かになっていった.一通り説明を受け,トラス橋づくりにLet's Go ―――!!
参加した子どもたちは1,2年生と3~6年生が半々程度だったため,低学年にはCVVメンバーがサポートとして補助についた.
お手製のトラス橋製作キットを受け取って模型づくりが始まった.この模型作製キット,必要なものが全て整っている上に,低学年の子どもでも作製しやすいよう様々な工夫が施されている.回を重ねるごとに,バージョンアップされているとのこと.しかも,おひとりでこのキットを作製されているようで,頭が下がる思いだった(帰りの電車の中でいろいろお話をお伺いした.)

感動を受けたお手製のトラス橋模型製作キット
制作キットには工夫が満載

さらに,作り方にも一工夫どころか多彩な工夫が盛り込まれている.作り方のコツを伺いつつ,子どもたちと一緒にせっせとトラスを作製.工作が得意な子もいれば,そうではない子も...それでも,みんな真剣にトラス橋づくりに集中.難しくて嫌にならない工夫の賜物である.

トラス橋模型作製途中

両側のトラス模型を作製した後は,土台にトラスを取り付け,さらに上下を固定,最後に道路部分の厚紙をのせて完成.1,2年生には難しいところも,大人の少しの手助けで模型を作ることができた.1年生から6年生までいれば,作るスピードにも違いが生じる.早くできた子どもたちは完成したトラス橋に,色を塗り思い思いのトラス橋に.この色塗アイディアも,回を重ねる中で出てきたものだという.完成後はみんなが作ったトラス橋の集合写真を撮影して出前講座は終了した.

模型づくりに取組む子どもたちとCVVメンバー
完成したトラス橋模型

 イベント後に指導員の先生にお話しをお伺いしたところ,子どもたちは普段では考えられないほど,集中して取り組んでいたという.ものを作る楽しさを大切に考えられた『トラス橋模型づくり』は大成功.子どもたちに土木の魅力を伝えようと行われているトラス橋模型づくりだが,作製したトラス橋は工作や自由研究など夏休みの宿題にも活用されているとのこと.橋めぐりや,橋のしくみをまとめた自由研究なんてものが存在していると嬉しいと思う今日この頃である.

ちゃっかり子どもたちと一緒に作製したトラス橋模型

                          2023.10.2 しぶ

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