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Day46 この度はじめて東に向かって走って、砂漠の中にいることを知る




カチカチカチカチカチカチカチカチ

歯の高速地獄運動で目覚めた。

歯から火が出るんじゃないかってくらい。

死ぬほど寒かった。というより死ぬかと思った。

そういえば高校生の頃友達に勧められたAVのタイトル、

「高速回転ドリル地獄」だったな、、、。みてないけど。想像はつくから。つかんわ。

どうもどうも、ちったです。


気温の低さと地面からくる冷え込みで全く眠れなかった。

あれ?敷いたよね?紙袋。

全く変わらないよばかやろう。


寒すぎて寝袋から出られなく2時間尿意を我慢。


なあに、年越しのハッピー尿イヤーのときに比べればこんなもん。

カチカチカチカチ。

ぶるぶるぶるぶるぶる。


震えながらなんとかテントをでて、5時に太陽さんを迎えにいった。

意外と人がいる。


パンにレタスとハムをはさんで、マヨネーズ。

まだ薄暗い中ずっしりと潜んでいるグランドキャニオンは、


これまたかっこよく美しくきれいで、

たまらずゆっくりと深呼吸をした。

だんだんと、のそーーーーっと太陽さんが姿を見せてきて、

少しずつグランドキャニオンに色を染み込ませていった。

少し火照ったグランドキャニオンの色合いに惚れた。

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これがまたなんだかよくわからない息がもれて、


朝から泣きそうになった。

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すうーーーーーーーっ


はあーーーーーーーっ

朝日と深呼吸。

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今日もあははと笑えれば!


パンとレタスとハムだけでも、

十百千万分に贅沢な朝ごはんだった。

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しばらくゆったりして、


そろそろ開く頃でしょう。

そうです、グランドキャニオンでの朝の日課と言えば!

はい!銀行でございます。


わたしは銀行に行き、おはよう!といってコーヒーとクッキーをもらった。

おはようと言ってコーヒーとクッキーどおぞと言ってくれるここの人がわたしは大好きだ。


コーヒーをすすっていると野生のUGさんに遭遇した。


昨夜着いたばかりだというUGさんがグランドキャニオンについて聞いてきたから、


毎朝お世話になってる銀行のおもてなしコーヒーとおもてなしクッキーは裏おもてなしで最高だと最初に伝えた。

「そうそう、そういうのが聞きたかったんだよ」


と笑い、

「シャワールームの裏にコンセントがあるから夜とかこっそり使えるね」


と、UGさん。


グランドキャニオンのポイントの抑え方。


さすが5日ともに戦ってきた仲間。


キャンプ場に戻るといい音を奏でている旅人さんがいた。

わたしはそっと後ろに回り、旅人さんにナバホラグをかけた。

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癒されましたありがとう。

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わたしは久しぶりに婦人さんにまたがり、デザートビューポイントに向けて出発した。

グランドキャニオンを横目に漕ぐサイクリングはすごく気持ちよくて、

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おいおい楽しいな。

いい色合い。

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うんうん、いいねいいね。


ちょっと、ん?


おやおや、あれ?んー

おいおい、


だんだんアップダウンが激しくなってきた。

しんどくないか?これ


そういえば11時に出発したけど、

往復で85kmくらいでしょ、


片道3時間だとして、


ん、


これ結構帰りきつくない?

デザートビューポイントまでいこーっと!なんて呑気に決めたけど今山の中にいることを忘れていた。

けどここまできたんだからいくしかないじゃないかと婦人さんと決めた。

久しぶりの走行に婦人さんも嬉しそうだし。知らんけど。

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ちょっくら休憩。


するとサンタモニカからきてる夫婦に出会ってわたしもゴールはサンタモニカだとハイタッチした。

そうそう車で来るべきだよと思いながら。

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優しいおふたりは、


君と自転車とグランドキャニオンを撮ってあげようと言ってくれて、


せっかくなので撮ってもらった。


「何枚か撮ってしまったみたいだよ」


というお父さん。

いいのいいの!完璧だよありがとう!

夫婦はまた車に乗り込んでった。


優しかったなあ、と写真を確認する。

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ま、まあまあ、何枚か撮ってくれたみたいだから!

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わたし何か嫌なことでもしたかな。

完璧すぎるぜ。

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いろんな表情のグランドキャニオンをみながら漕いで、

とうとうテザートビューに到着した。


これまた立派なグランドキャニオンに、

東を見ると、

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果てしなく広がる砂漠が見れた。

本当はグランドサークルというのがあって回りたかったけど、

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車でいくべきだと砂漠をみて改めて思った。

仕方ない。

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昔ネイティブアメリカンが使っていたらしいこの塔。

中にはお土産屋さんとか、登ったら展望できるみたいなんだけど、

わんさかわんさか人が集まってたから登るのやめた。


けど少し裏側にはいったり離れると全く人がいなくて、

観光地というのは不思議だなあと思いながら、贅沢な手作りサンドウィッチを食べた。


グランドキャニオンにはたくさんの展望台があるけれど、

ポイントから少し離れると人気が一気になくなり、そこでゆっくり眺めるのも気持ちいい。

だってどこからみてもグランドキャニオンは素敵だもの。


デザートビューポイントの何個か前のポイントあたりが好きだったからそこでゆったりした。

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いい色合い。


ナバホラグをまといつつ。
グランドキャニオン籠り3日目。

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NATIVE CITTA

誰いま顔合成って言った人。


さて、このきた道を帰るわけだが、、、

まあ荷物が一切ないだけ楽勝だ。


辺りが暗くなった頃テントに戻った。

そしてUGさんとカフェにいった。


ここでマヨネーズが取り放題ということに気づき、高い高いマヨネーズを買ったことを後悔した。

カフェはマヨネーズ取り放題、銀行はコーヒーとクッキー。

これだけで生きれる。


ふたりで今後のルートについて話していると、


LAまでインターステイトを使おうとしていたことに気がついた。

カルフォルニアでインターステイトに乗って降ろされるのも面倒だし危ないからその他の道を行こうとしても、

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LAまで15,40,10と全部インターステイト。


えええ、どうやっていくの、、、

そういえばシカゴから往復したという三人組はどうしたんだ。

連絡してみると40号線でいって15号線で帰ったと言っていて、

いや、それ、改めてすごいなと思ったけど、


インターステイトで何度も痛い目みてるわたしは悩んで悩んで、

途中で降ろされてよくわからないぐちゃぐちゃの道を通るよりかは、


遠回りして下から攻めることに決めた。

なにより寒すぎてはやく南下したかったのもある。


だけど選んだその道は、次の街まで途中ガソスタがぽつんと一件あるだけの230km以上の砂漠地帯。

いけるのか。


や、

やってやるしかないじゃないか!

なあにここまでこれたんだ!

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ひとまずグランドキャニオンでさ、

ゆっくり休んでさ、

深呼吸でもしようよ。


ん、あれ、、、?


1,2日目は歩き回って、

今日は85kmこいで、


明日は朝からトレッキングかい?

あれ?

乳酸増えてない?


服を着込んで軍手をしながら寝袋に入った。



走行距離 : 85kmほど
(GrandCanyon内)
現在地 : Mother Campground

総走行距離:4875kmほど

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2014.10.2

少しでもニヤリとなれたなら幸いです。 よろしくお願いします☺️