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はじめて、尾行されました。

え、誰に?
 ー警察にです。

え!?なんで?犯罪でも犯したの?!
 ーいいえ、違います。ただ単に、移動しただけです。

・・・は?!

こんな状況なんです、今のアルゼンチン。

外国人観光客で賑わっていたこの街は、突如として「人が消えた街」に変貌を遂げ、
ホテルや飲食店は完全に閉まり、ゴーストタウンと化していきました。
そうです、政府が、外国人に対し帰国を促し、街の行動制限をかけたのです。

私たちは、飛行機の関係、次の目的地の関係もあり、この街に滞在せざるを得ない状況となり、かれこれ一週間ほど経ちました。

そんななか、なんとかずっと泊まらせてもらっていた私たちの宿が、
ついに本日をもってクローズするとのこと。
そこで本日より、紹介された別のアパートメントにて泊まることに。

そこで、です。
宿から宿への移動(車でものの5分)をするだけなのに、
「ほかの場所に行かないか」「ちゃんと指定の宿に着いたか」を監視するために警察が私たちを尾行するんです。

なんという監視社会。アルゼンチン政府の徹底具合には、驚きでした。
この行動制限は一旦今月いっぱいまで続くのですが、来月以降どうなるか。
それ次第で、私たちの今後の旅の動きも変わっていきます。

とりあえず、あと一週間。
このご時世を海外で過ごすなんて、なかなかないことだと思うので、自分のできることをやっていける一週間にしよう。

【追記】
新しい宿の窓からは、湖と背の高い木々たちが見えた。
それらを眺めていると、今こうなっているのって、この地球で人間だけに起こっていることなんだよな。
「世界が変わって見える」なんていうけども、それってあくまでも人間界での話。
実はこの世界はあまり変わっていない。自然は変わらずそこにある。動物もいつも通り、毎日を送っている。
あくまでも、生命体の中の人類だけが騒いでいるだけなんだ。

風になびく木々や、太陽に照らされてキラキラ揺らめく湖の水面を見ていると
自然の強さと人の弱さを感じた。

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