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ミュージカル 東京ラブストーリー 空キャスト 感想①

ミュージカル『東京ラブストーリー』を観ました。

まだ空キャストしか観てません。海キャストも観る予定です。SNSではいろいろポジティブな感想もネガティブな感想もいろいろ見かけるけど、個人的には楽しめたな。たまに『生きる』が過ることがあった。同じ日本オリジナル作品だし、作曲はジェイソン・ハウランドだし、主人公は”かんじ”だし、ふうかちゃんが出ててキャラクターもとよに近いところがあるし、作品の構成も近い感じだし…(もちろん意識はしてないと思うけど、同じこと思ってる人多いでしょう?)
「東京ラブストーリー」といえば漫画もドラマも有名ですが私は未履修で、ミュージカルを観に行くにあたっての漫画を読んだりドラマを観たりとかはしませんでした。元々ラブストーリーにそんなに興味がないし、恋愛はめんどくさいと思ってしまうタイプだし、原作漫画は軽く調べただけでも登場人物が好みじゃなくて(作者さん、ファンの方には申し訳ない…)、そんな私がミュージカル版を楽しめるのかという不安はありました。
以下、いつものごとくネタバレ満載で覚書のような感想のようなものを綴っていきます。セリフも細かく記載してるのでまだ観てないよーって方はご注意を。あと、ポジティブな感想ばっかじゃないのでそういうの見たくない方もスルーしてくださいね。ここから先はご自身の判断でお読みくださいm(_ _)m
※記憶は曖昧です。

主人公は、今治タオルを取り扱う会社「しまなみタオル」に勤める永尾完治(カンチ:柿澤勇人/濱田達臣)。愛媛から東京に転勤してきて一ヶ月、アフリカ育ちで天真爛漫な同僚の赤名リカ(笹本玲奈/唯月ふうか)と共に重大なプロジェクトに抜擢される。
ある日、高校時代からの友人で同じく上京してきていた三上健一(廣瀬友祐/増子敦貴)に誘われ向かったバーで、当時から思いを寄せていた関口さとみ(夢咲ねね/熊谷彩春)と再会。そこにリカが現れ、恋が動き出す。更に、三上の同僚であり男を寄せ付けないタイプの長崎尚子(綺咲愛里)も加わり、5人の思いが揺れ動いていく。
仕事に恋に悩みながら東京で生きていく若者たちの物語。


開演前には波の音。星空のスクリーン。開演15分前から3回くらい、赤いドレスのダンサーさんが出てきてコンテを披露。最初(アテネのタイモンの時みたいな)開演前のウォームアップ的な?ものかと思ったけど一人か出てこないし、じゃあ開演前の世界観作り?と、意図はよくわからなかいまま、バレエは美しいなーと思いながら見てた。客席はざわついてるしオケも音出ししてるしあんまり注目されてなくて、ちょっと気の毒に思っちゃった。

開幕。【恋人たちの伝説〈出逢い〉】
男女のダンサーが登場。初めは視線が合わないが、目が合った瞬間ロマンチックに踊り始める。この二人が、ジンバブエの伝説に出てくる女王と旅人ということが後に明らかになる。
鳥居と灯篭をバックにカンチが登場、【願いの星】を歌う。「君は教えてくれたね 遠い国の伝説を」という歌詞はリカのことを歌っている。冒頭にラストシーンを持ってくる、ミュージカルでよくある構成。

【この街で生きる】
場面は変わって都会の街並み。高いビルが見下ろし、スーツやオフィスカジュアルに身を包んだ男女が目も合わさず急ぎ足。カンチはリュックをしっかり背負い、どことなくオドオドしていて、人波に溶け込めていない。
さとみ登場。私のことを誰も知らない、都会の暮らしは気ままでいい。(白を基調とした清純そうな服装)
三上登場。「まだ行かないで」と一晩を過ごしたであろう女性を引き留めている。(黒タンクトップにはだけた白シャツ)
リカ登場。「カンチ!」と元気よく呼びかける。(赤い柄シャツとパンツ、ピンクのジャケット)
この曲も最後にリプライズがある。最初のカンチは不安げで「この街で暮らすのさ」は下を向いて歌っている。ダンスは思ったよりバレエ要素が強くて、皆さん手足の角度が揃っていて指先も綺麗。男性陣はスーツだけど女性陣はパステルカラーで爽やか。

(@しまなみタオル東京支社オフィス)
続々と社員たちが出勤。カンチもリカに引っ張られて出勤してくる。
営業部長の和賀(高島礼子)が現れ、得意先が契約終了を告げてきたことを知らせる。更に現在交渉中の取引の進捗状況を確認。金額の面で折り合いがつかず、工程を省いて金額を下げたいという社員に対し、リカが「それじゃ品質が落ちちゃう」と口を出す。カンチも和賀もそれに同意し、金額は下げられないがハンドタオルなら折り合いがつくかもしれないと提案(どういう理屈?)在庫数の確認にリカが真っ先に声を上げる。「派遣が余計な口出しするなよな~」と男性社員が小言。
和賀がホテルまほろばの新規事業の話を始めると、リカがSNSでも話題になっていると口を挟む。今度は女性社員が「まだ部長が話してる途中なのに…」と小言を言う。和賀は、なんとしてもこの契約を勝ち取らなければならないと意気込み、カンチとリカをこのプロジェクトの担当に抜擢する。リカは責任重大な仕事を任され緊張した面持ちのカンチを、情報収集のためと言って連れ出す。
リカが派遣っていう設定は原作準拠なのかな? だとして派遣に営業を担当させるかな?と疑問。あえて派遣社員である意味って、「派遣が余計なことするな」の一言を入れたかっただけに思える。この言葉も、リカが空気の読めないキャラクターだって表現だと思うけど、ここだけでしか描かれてないから浮いてる感じ。仕事も早いみたいだしコミュ力高いし、ぶっ飛んでるけどそこまで嫌われるタイプではないと思う。ぶっ飛んでるけど(強調)。

【この角を曲がれば】
リカに連れ出されて公園に来たカンチ。
青空の下、絵を描いている人、買い物帰りの女性たち、恋人未満のような男女、空を見上げる男性、高校生たち、いろんな人が思い思いの振り付けで踊っていて目が足りないけど、東京という街で暮らしている人々の日常が表現されている。リフトがあったりブレイクダンスっぽいのがあったり、賑やか。
オフィスに籠っているだけではアイディアは降ってこないよね!楽しいこと見つけ出そう! と歌うリカ。カンチは振り回されっぱなし。
ワクワクを探そう(by生きる)とかJolly Holiday(byメリポピ)とかみたいな雰囲気の楽しい曲。
「俺の名前はカンチじゃなくて"かんじ"!」
「カンチの方が似合ってるよ」
リカは幼い頃父の転勤でジンバブエで過ごした経験があった。ジンバブエの伝説に出てくる神様の名前がカンチータがたら、カンチと呼ぶのだと説明する。当初は言葉が通じなくて寂しかったという話題から、似たように愛媛から東京という違う環境に飛び込んできたカンチはどう?と尋ねる。
カンチ「友達ぐらい俺だっているし。今度食事に行くんだ。代官山の(ドヤ)モンシェリって店で(ドヤ)」
誰と行くの? 彼女?→そんな人いません→じゃあ好きな子は?→(沈黙)→いるんだ~笑
海キャストを観てないので比べられないんですけど、柿カンチと玲奈リカのやりとりは空気感が自然で好き。
一緒に行くのは高校時代の友達で、女に手が早いモテ男だと説明する。

(@バー)
カウンターでは三上が二人の女性に絡まれている。連絡先を交換した模様。カンチが登場。しっかりリュックを背負っていてちょっとダサい。三上と話していた女性はカンチを見て「え、これが友達? 残念…」と漏らす。
柿カンチはそこまで残念じゃないだろ!笑 それでも、リュックの背負い方だったり姿勢やちょっとした仕草だったりで、更に三上との比較もあって、ちゃんと”ちょっと残念な男”に見えちゃうのが役者のすごいところ。
女性たちは次の店へ。三上は即座にその女性の連絡先をブロックする。カンチ「おいー!」と突っ込み。
12/3ソワレ廣瀨三上「ブリョック完了…と」(ちょっと噛んだ)→柿カンチに「…ブリョック?笑」と突っ込まれる。
今治の地ビールを注文。「こんなおしゃれな店じゃなくてもっと中生!とか枝豆!とか、普通の居酒屋でよかったのに~」とカンチ。
東京での暮らしについて話し始める二人。若者の話題はもっぱら異性の話。東京に来て「もう一ヵ月」という三上と、「まだ一ヵ月」というカンチ。異性に対する考え方の違いが見える。
カンチ→三上の「何人の女と付き合ったんだよ」に対する回答は3回見て3回とも(たしか)違ったから、結果56人になれば過程は三上役の匙加減らしい。「1+5は…」「6?意外と少ないな」「+50」「…56人!?」のときもあったし、「7×8は…」のときも。
【56人の女たち】曲調はJazzyな感じ。
髪型も服のジャンルもバラバラのいろんなタイプの女性がキレッキレに踊る。三上が手当たり次第(言い方)に手を出しているのがわかる。廣瀨三上は声が甘いし背が高いのでダンスも見栄えがあって、この曲似合うな~って思った。遊び人だけどモテるのわかる。私の周りの席では三上のシーンでのオペラグラス率が高かったです。笑
曲中に白衣姿の尚子が登場。三上は口説きにかかるが、彼女は振り向かず逃げられてしまう。
この曲の間、柿カンチは百面相したり頭抱えたりしてる。女に簡単に手を出す三上に呆れてるのか、なんでこんな男がモテるんだよ〜!と思ってるのか、若干の羨望もありそう。
曲終わり、柿カンチ呆れたように拍手。飲み物が届いて、三上「とりあえず乾杯しよう。すぐ飲もう。急に喉が渇いた」(回によってセリフ違う。歌った直後のメタ発言) 乾杯して飲んでいるときに三上の口から突然出てきた関口さとみの名前に驚くカンチ。
12/4マチネ 思ったより吹き出してめっちゃ溢して大惨事。テーブルも椅子も床も揺れて、バーテンだけでなく後ろの客もタオルを差し出してくれる。客席大爆笑。ホリプロの貸切公演だったしね!笑
三上はさとみに対するカンチの気持ちを知りつつ、俺はお前がこっちにいても俺は遠慮しないぞと伝える。そこに突然さとみが来店。さとみの登場にまた驚くカンチ。三上がカンチの歓迎会と称してさとみに連絡していたのだった。さとみはカンチと同じくもっと気軽な居酒屋がよかったと話す。カンチ達と同じ今治の地ビールを注文、改めて3人で乾杯し、一気飲みするさとみをからかいつつ高校時代の思い出話に花を咲かせる。
そこにリカが登場。カンチが店の名前を言っていたから来たわけだけど、あくまでも飲みに来たらたまたまカンチがいただけと言い張る。当たり前のように3人の席に混ざり、マルガリータを注文。初対面の二人ともすぐに打ち解け、乾杯をするが、その後に来店してきカップルの男の方に気づいて激怒、店を飛び出す。その男はリカと付き合っていたが連絡がつかなくなっていた男だった。カンチはリカを追いかけて店を出ていく。リカの言葉を聞いてデート相手の彼女も男を見限り出ていく。出ていった女性を追って男も出ていく。ここで全く無感情の俵バーテンの「ありがとうございました~×2」がめっちゃいい。
突然の修羅場が過ぎ去り、店に残された三上とさとみはとりあえず仕切り直そうと顔を見合わせ椅子にかける。仕事や家庭の話をし、三上は弟へのコンプレックスを吐露する。親のお気に入りは弟で、自分はとっくに見限られている……なんだなんだまた弟コンプレックスか?スリ●ミーか?このエピソードが後で尚子を放っておけなくなる三上の感情へと繋がっている…んだと思いたい。じゃないとわざわざこんな話題差し込む意味ないからね。さとみはさとみで、高校時代に同級生たちに実家がラブホテルを経営していることがバレたときの思い出話をする。机の落書きを消してくれたのがカンチで、飛び出したさとみを追いかけてきたのが三上だった。誰も自分の実家のことを知らない東京は、さとみにとって気楽な場所だと話す。
話の途中で三上がさとみに思いを告げる。【君がいれば】 高校生のころから好きだったと。そして、研修期間が終わったら東京を離れて遠くに行くからついてきてくれないかと伝える。「今までの女はみんな遊びだ。本命が振り向いてくれないから」遊び人がよく言うセリフですね。あんたそれ他の女にも言ってるんでしょ!? さとみはカンチが好き、でいいんだよね? ここで三上の思いに応えちゃうの?と思っていたらアッサリその通りになっちゃった。さとみが誰が好きかって描写がないまま急にラブ♡な雰囲気なって、この時代の恋愛のスピード感にびっくりした。2018年設定だよね?

一方、リカを追いかけていったカンチ。「別れるときは、きちんとさよならを言うべき。じゃないと、次の恋に進めないよ」というリカに対し「別れ話される方が辛くないか?」というカンチ。どっちの言い分もわかるよ。相手は機械じゃなく人間だから、こういうときにどうするかどっちが正しいか、正解はないと思うんだよね。リカを裏切った男の肩を持つわけではないけど、電話無視の既読スルーだってリカは言っていたけどその対応もリカの送ったメッセージがどんなもんだったかによって受ける印象は変わると思う。ただ、リカはハッキリ言ってほしい性格で、カンチはハッキリ言ってほしくない性格であるということだけは確かにここで見えてくる。
あ! お店に戻らないと! と急に我に返るリカ。いやお前が飛び出したからカンチは心配して追いかけてきたんだよ。三上がいるよ、と半ばあきらめた様子のカンチ。ここでリカは、カンチの好きな人ってさとみちゃんでしょ? とカンチをつつく。店に戻った二人は、三上とさとみがキスしているところを目撃してしまう。柿カンチ、「ほら〜〜〜〜」と言いながら舞台最下手まで行って、ちっちゃくしゃがんでセットの端っこを指でイジイジ。関口が自分で選んだことならそれでいい、関口なら三上の寂しさを埋めてやれると強がりをいうカンチに元気を出してもらおうと、リカは、ジンバブエの親友チャムノダに教わったという言葉教えてあげる。ライオンキングのハクナマタタ。メリポピのスパカリ。東ラブのワッハッハ。

【WA.HA.HA】
WA.HA.HAが実際にジンバブエの言葉なのかは調べてもよくわからなかったけど、原作の漫画の方にWA.HA.HAという回があるらしいのはわかった。
これを言えば元気になるよ!とリカに言われて同じようにWA.HA.HAと叫ぶカンチ。最初は恥ずかしがって歌えないけど段々笑顔になって楽しそうになっていく。いい言葉だ、よく覚えとけ!大きな声で言えば完璧!的な。
後ろのパネルが開いて階段が登場し、酔っ払いと思われるやっきーさんが寝てる。かわいい。お地蔵さんかマスコットか何か? 元々やっきーさん大好きなのでここのやっきーさんずっと語れる。コートをずっと前後逆に着ちゃってるのかわいいよね。ニコニコしながら歌に合わせて手を広げてるのかわいいよね。けどあの酔っ払いのいる意味はなんだったんだろう。「階段で寝る酔っ払い」を2018年の都会のイメージだと思ってるんならめっちゃ失礼だぜ。もっとなんか、喧嘩中の二人もこの言葉を言えば仲直り!とか、転んだ子供もこの言葉を言えば笑顔に!みたいな場面があってもよかったのになーと思う。
曲は好き。カテコでも盛り上がるいい曲だし。男性二人に抱えられて空中を歩く玲奈ちゃん楽しそうで可愛い。男性4人で支えて空中を泳ぐ竜みたいな振付すごい。腹筋すごい。すごいけどどういう振り付けの意図はわからん。途中でタップダンスをする若者も出てきて、共演こそしていないけどメリポピ組の二人なのでどうしても思い出しちゃうね。冴えないカンチは唐突にいい声で歌いだし、唐突に軽やかなタップを披露。その辺はミュージカル的なご愛敬。
盛り上がって曲が終わり、「カンチ、セックスしよ!」ハグ! はい!これは私も知ってる。原作でも物議を醸した(?)言葉だ。まあ、あの作品のミュージカル化!と謳って作ったのだから、こういう風に原作のセリフを散りばめる必要もあるんだよね。原作がなければ「あたしたち付き合っちゃお!」でもストーリーは進むし、リカのキャラからも外れないけど。だからといってこのセリフをあえて外すってことは難しかったと思うし、ギョッとはするけどどこかで言うんだろうな…と思って観てたので驚いたり引いたりはしてません。
そして夜の街に消えていく二人。

【赤い屋根の家で】(@保育園-さとみの職場)
他の保育士との会話から、さとみが三上と同棲を始めたことがわかる。急すぎん? この作品における2018年の恋愛スピードについていけん。で、保育士って仕事中にこんなに恋バナするんですか??? 保育士に限らず、仕事中に恋愛トークする人ってそんなにいるかな。職場の人にプライベートな話なんて1ミリだってしたくないけどな……というか、これまで男の影のなかった女の人が、突然同棲なんて言ってきたらキャッキャするより先に「その男大丈夫!?」って心配になる。
髪型も服もリップの色も、男の好みで変えるのめっちゃ嫌や〜。彼と一緒に暮らす理想の家が赤い屋根の家って、もはやファンタジー。
初見時「日曜日には~♪」(ケーキでも焼くんかな…)「ケーキを焼くの」(当たった…)って、典型的すぎてまさかの歌詞を当ててしまった。笑
大好きな彼と赤い屋根の上で庭では子供が遊んでて犬の散歩に行ってケーキを焼く? 絵本か? シルバニアか? 付き合い始めただけでそこまで古典的な"素敵な家庭"妄想をする女が今時いるのか……この作品における20代前半の保育士のイメージって……
自分とあまりにも思考が違いすぎて宇宙人みたいと思いつつ、さとみはそういう女でさとみの職場はこういう職場だってことで納得させながら聞いていた。で、突然の三上。彼女の勤め先に彼氏が迎えに来ることってあるのかな。しかも同僚のいる前で。研修医ヒマなの? さとみはタイムカード押してから帰って(そこじゃない)。

場面変わり、カンチは和賀に提案書を見せるが、少し見てやり直しを命じられる。ホテルまほろばの担当者は接待ばかりで話を聞いてくれないとカンチが漏らすと、和賀は、社長に直接あたってみるようアドバイスをする。更に、リカとは上手くやっているか尋ねる。振り回されてばかりだが、仕事が早いため助かっていると、素直にリカを褒めるカンチ。そうやって人の実力を素直に認められるのがカンチのいいところだと和賀はカンチに伝える。リカは物事をハッキリ言うタイプだから同僚と衝突することが多くて…と話しているところにリカ登場。二人のやりとりを見て察した和賀が「もしかして?」と聞くと、リカは照れる様子もなく付き合い始めたことを伝えポケットから合鍵を出す。カンチの部屋の引き出しに入っていた東京タワーのキーホルダーを勝手につけていて、それを見たカンチはキーホルダーを取り返そうとリカを追いまわし、和賀を挟んで二人でキーホルダーの取り合いになる。仲がいいわね(で済ますな)。和賀が思い出したように「ジャネットの件だけど」とリカに言いかけると、リカは「やっぱりいいです」と答える。どうやらリカは和賀の伝手でアメリカの会社を紹介してもらっていたようだったが、その気がなくなった様子だった。
和賀が帰り、二人きりになったところで、唐突にリカがカンチへ愛の言葉を伝え、イチャついてる場面を野村先輩に見つかるシーン。
12/2マチネ 大声で「愛してるー! 愛してるー!」野村先輩(俵さん)登場。あんな大声で叫んでたら気付くよ!
12/3ソワレ 「I love you…愛してる…サランヘヨ~」野村先輩登場。気まずそう。去り際に柿カンチから野村先輩にサランヘヨ。笑
12/4マチネ 柿カンチにバックハグしながら、エポOMO風に「愛してる、愛してる、愛してる〜」と歌っているところに野村さん登場。驚いた柿カンチの肘が玲奈ちゃんのあごに直撃。めっちゃ痛そうな玲奈ちゃん。しばらくツボった。野村先輩「そういうプレイか!?www」
カンチからも言葉を求めるリカ。思いは口にしないと伝わらないと、リカらしい言葉。
カンチは芥川龍之介の言葉を引用し「リカがお菓子なら食べちゃいたい」と愛の言葉を伝える。リカは気に入ったみたいで褒めると、カンチは照れながら自分の言葉でないことを正直に言ってしまう。リカはガッカリしつつも、そうやって正直に言っちゃうところがカンチのいいところだよねと言う。
ところでなんで突然の芥川龍之介? カンチが読書家とか小説好きとか描写ありましたかね? これも原作準拠ですか? もしかして空と海とで引用してる小説家が違って、リカ役の二人がそれぞれ気に入った言葉をチョイスしてるとかだったらそれはちょっと可愛いかも。笑

【これが恋なのか】
初めて愛の言葉を口にし、リカへの気持ちが溢れるカンチ。急に世界が開けたみたいで可愛い。確かにずっとさとみで頭いっぱいだったカンチにとってリカみたいな女の子は新鮮だっただろうな。かっきーの歌声に聞き惚れる。稽古場動画だとラスト「恋か~」のところは音が下がって落ち着いて終わってたけど、劇場では5度上げで盛り上げて終わってた。かっきーのアレンジなのか、曲そのものが変わったのか。龍臣カンチはどんな風に歌うんだろう。
ちなみに、「なんて無邪気に笑いかける 子猫みたいに気まぐれで」の部分とか、空と海で歌詞も違うところがあるらしい。(byかっきー12/4マチネアフトク)

(@ブランドショップ)
三上とさとみがデートで服を買いに来ている。さとみが「ちょっと派手じゃない?」と言うコーデ、からし色のワンピースにブラウンのジャケットで、全然派手じゃないのおもしろい。でもさとみの普段の格好考えたら確かに派手目なのかもな…。
会計だか包装待ちの間に尚子登場。母親の注文していたバッグを取りに来ていた。この時、尚子から三上に声をかけているってことは、彼女は三上のことが気になってるのかな。だって仕事じゃないときに仕事関係の人に遭遇するのめちゃくちゃ嫌じゃない!? 私外出先で職場の人見かけて声をかけるなんてありえないしなんならすごい勢いで逃げるもん。
「今日はオフだから眼鏡かけてないんだ」とか「そういえばこのブランド好きだっけ」ってセリフをさらっと吐けるところに遊び人っぽがさよく出てる。軽口を叩き合っている2人の姿をさとみが発見。傍から見たら単なる同僚だけど、さとみ的には遠慮なくなんでも言える関係が羨ましいらしく、二人のやり取りを不安そうに見つめている。足早に去っていく尚子を見て「綺麗な人ね」と漏らすさとみに、三上は冗談を交えつつ愛を伝え抱きしめるが、さとみ不安な心情を歌う。【赤い屋根の家で リプライズ】

(@病室)
突然さとみが過労で倒れ、三上の勤める病院に入院してくる。三上がさとみに会いに来ていたとき、尚子が別の患者の様子を見に病室に入ってきて三上と遭遇。尚子は三上とさとみが付き合っていることを知らなかった。(ナースステーションで噂になってるらしい。どんだけ浮いた病院だよ) この間のように遠慮なく言い合いをしている二人の様子を見て、また不安な気持ちになるさとみ。【心乱れて】
そこへ、リカとカンチがお見舞いにやって来る。柿カンチ、花束を隠すように持ってて可愛い。さとみはリカとカンチのやりとりを見て、三上と尚子の様子を重ねて、なんでも言い合える関係が羨ましいとカンチに漏らす。カンチ、コンビニで今治のゆるキャラみきゃんのジュースを買ってきていて、それをさとみに渡す。さとみはテンション上がって大喜びし「いつ・むー・なな・よー!」との掛け声(?)に即座に「伊予のみきゃーん!」と応えるカンチ。みきゃん体操というご当地ネタらしい。他に人がいるところで当事者しかわからないネタで盛り上がる人苦手だわ~。リカは、カンチがさとみのためにわざわざみかんジュースを買っていたことを知り、うっすらと嫉妬の気持ちが顔を出す。三上は、さとみが自分に見せたことのない笑顔でカンチと話している姿を見て不安を抱く。一方でカンチは、三上とさとみはきちんと上手くいっているように見えて、やはりさとみへの想いが拭いきれない。尚子は三上とさとみの関係を知り、嫌いな男のはずなのに何故か気になってしまう自分に戸惑っている。さとみは、幸せなはずなのになぜこんなに不安になるのかと自分に問いかける。5人がそれぞれの気持ちを歌う。【心乱れて2】ミュージカルっぽーい。ミュージカルです。

5人の間に若干の重苦しい空気が流れたところで都合良く雷が鳴る。
窓の外を見て、病室から東京タワーが見えることに気づいたカンチ。東京タワーというワードを聞いて、さとみが修学旅行のときにカンチとおそろいで買った東京タワーのキーホルダーの話をする。リカが勝手に合鍵につけていて、カンチが怒って外したあのキーホルダー。三上君には内緒って言って買ったんだよねー!と話すさとみ。あのときカンチが必死で取り返したキーホルダーが、さとみとの思い出の品だったことに気づき、リカは逃げるように病室を出ていく。カンチはリカを追いかける。

追いかけてきたカンチに自分の不安な気持ちをぶつけるリカ。「どうしてあの子の話になると言葉に詰まるの」「あたしのこと好きだって言ったじゃん」「お菓子みたいで食べちゃいたいって言ってたじゃん!」などなど。情緒の振り幅がエグい。街中でたまに見かける(見かけない)カップルの痴話喧嘩みたい。カンチは興奮するリカを抱きしめて深呼吸させ、俺の心臓の音聞こえる?と宥める。いやそんな宥め方するかーい。(原作にある宥め方だった。しかも犬を落ち着かせる方法だった。泣)
東京タワーは修学旅行でみんなで行っただけでさとみと二人で行ったんじゃない、何を買おうか悩んでいたら気づいたら二人だけになってただけだと伝えるカンチ。それでもおそろいのキーホルダー買ったのは事実なんでしょ? さとみを好きだったことはリカは知ってるんだし、それは高校時代の(昔の)思い出で、今好きなのはリカだよってちゃんと言いなよ!
で、修学旅行の話でここまでヒステリー起こすリカも怖いんだけど、もしかしてアフリカ育ちだから修学旅行というものが学校行事で学年のみんなと行くものってことを知らなかったってことは、さすがにないよね…?
「嘘つかないって約束して」からの唐突に近づく主人公の誕生日。お祝いしなきゃ、パーティーしよ! 買い物行かなきゃ!と言って走り出すリカ。カンチ「…どうして心乱れる」ってそりゃこんなん心乱れるやろ。笑 リカの感情ジェットコースターすぎ。

(@病院)
さとみは退院したらしい。
看護師「三上先生まじめになっちゃってつまんない。いつもなら今夜の予定を聞かれてるタイミングよ」職場でこんなやりとりするかーい。仲良く話しているところに尚子登場。いつものように口うるさく小言を言う。
尚子のことを散々「男を寄せ付けない」と言っていた三上に「私だって出るところに出ればそんなに無粋じゃないわ」と言い、唐突に結婚の報告をする尚子。突然の告白にわかりやすく動揺する三上。相手は小児科の医師で、尚子の父親のお気に入りで、病院を継ぐ約束をしているらしく、つまり尚子が好きだから結婚するわけではなく、親の気に入った相手と結婚するということ。ここで”親からの期待”という点において、三上と尚子の対比が見えてくる。親から見限られた三上と、親からの重い期待を背負わされる尚子。どちらも幸せではない。
尚子はさとみのことをドラマの理想的なヒロインのような女性だといい、三上は尚子のことを主人公を誘惑する悪役だという。お互いになぜか気になってしまう三上と尚子。去っていく尚子を三上が机ドンして引き留めるが、「口説くなら彼女と別れてからにしてちょうだい。あんたにできるわけないけどね」と言われてしまう。そのやりとりをさとみが目撃。さとみが尚子を初めて見たあの店で三上が選んでくれたからし色のワンピースを着ていた。さとみはその場を逃げ出す。三上はさとみに見られていたことに気づいてない?

(@カンチの会社の近くなのかな…)
さとみが階段に座って泣いている。カンチが気付いて声をかける。三上との関係が怖いというさとみ。三上くんに釣り合う女性になりたくて…みたいなセリフがあったかな…(記憶が曖昧) 医者とはいえ同い年の研修医だしそんなに背伸びしなくてよくね? (ちなみに研修医の給与ってそんなに高くないよ。そして勉強という名目で無償で朝早くから夜遅くまで働かされるところも多い)
カンチが「我慢しないで泣いたらいいんじゃない?」と言うと、さとみはカンチの胸に飛び込んで泣く(は?①)。カンチは驚きつつ抱きしめ返す(は?②)。さとみの肩を抱いて歩き出す(は?③)。お互い恋人いるの知ってるやんな? お互いの恋人とも知り合いやんな? みんな近くに住んでるやんな? なんでそんな誤解されそうな行動とっちゃうのか理解不能すぎて頭ん中「は???」のオンパレードだった。
そこへバースデーケーキを買った帰り道のリカが通りかかり、二人が身を寄せ合っているのを目撃してしまう。カンチ達が去っていったあと、悲しげな表情を浮かべて一人取り残されるリカ。さっきまでさとみが座り込んで泣いていた同じ場所に座って、カンチへの気持ちを歌い出す。【24時間の愛】 あたしだけを見て、24時間愛してほしいと恋する女心を歌った曲。切ない恋心を歌う後ろで相合傘のカップルが何組か通っていく対比が効いている。
広いステージの真ん中でロングコート着て切ない恋心を歌っている姿はすごくエポみがありました。リカみたいな性格なら、あんな現場目撃したら悲しいより先に怒りが来る気がするけど、カンチのさとみへの気持ちも一応知ってるから、複雑なのかもね。

こちらの壮大なナンバーで一幕終了。
既に一万字超えているので二幕は分けます、すみません。

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