今週のやまなしメシ通信 〜吉田のうどん / 焼肉のたれ / あまーい卵焼き〜

あらら。日記形式で山梨暮らしをお伝えします。とホザイていたのに、さっそく疎かになっておりますね。反省。反省。

何だかんだこちらで暮らし始めて2週間ほど経ったのですが、僕の毎日は旨いものを探し求め、見つけたものは片っ端から口に放り込むことで成り立っていますので、2週間もいれば山梨の美味しいものだってたくさん見つかってきます。

なので、毎日のダラダラと日記を書くのはどうも無理っぽいことがわかったので、毎週その週で僕が見つけた山梨の美味しいものをこの場でご報告して行こうかなと。週1なら流石にできると思います。それも無理となると、自分自身でも考えものです。とりあえず頑張ります。

さて、今週はまず何を差し置いても、吉田のうどんの衝撃をお伝えしなければなりません。

なぜか山梨市民の皆さんには、このうどんを好まない方が多いような体感なのですが、いやはや、このうどん文化は面白いです。
先週、吉田のうどんの本場、すなわち富士五湖周辺に出没して、地元の人気店「彩花」で冷やしたぬきを堪能したのですが(下写真参照)

甲府市内のうどん文化がそれ以上に面白い!

ちなみに、吉田のうどんってのは、富士吉田周辺の伝統的なうどん文化。
織物が盛んで、機織りで忙しい女性に代わって昼メシに男性が力任せにうどんをコネていたので、信じられないくらいコシが強いうどんが食べられていたそうな。安倍政権もびっくりの男女共同参画社会なわけですが、あくまでも地元でもうどんはハレの日に食べるもので、いわゆるケの日は山梨のご多分に漏れずほうとうを食べていたそうです。なにせうどんは塩を使う高級品ですから。

吉田のうどんは例のコシがブリンブリンに効いた麺を使い、つゆは醤油や味噌のブレンドもの。具材はキャベツ、桜肉(馬肉)、きんぴらなどが定番。あとは辛味調味料の「すりだね」で味変させながら楽しむというのが正調スタイル。

ということで、甲府の吉田のうどんなのですが、今週は二軒を訪問。

まずは石和(笛吹市ですが)の「ろくでなし」。

正調吉田のうどんらしく、甘辛く煮た馬肉、茹でたキャベツが具材。

そして、麺!温泉卵がついてきたのでたっぷり絡めて頂く。うんうん、このコシ。やっぱり東京出身者には申し訳ないけど、ほうとうよりこっちの方が断然うまい!

つゆは味噌ベースなのだけど、一口飲むと「あれ?これ味噌汁??」みたいな感じ。そうしっかりダシが効いていて、煮干の風味がフワッとくる。お世話になってる地域の方のお宅では、ほうとうを作るときに煮干で出汁をとるらしく、こののうどんはほうとう寄りかな。地元の人にはウケそう。

さて、今週のうどんのもう一軒は超有名店です。甲府には「とだ」という中毒者を続出させる魔のうどん店があるのですが、そのとだの分店「いち」に行ってきた。

で、ここが凄かった。メニューはすごく多いのだけど、僕のオーダーは「肉玉天」。要は、肉うどんに天ぷらと卵トッピング。
その全容が本当に圧巻!

第一印象でいうと、
「これ二郎じゃん!」しかない。
いや、もちろん全然違う。見た目自体は全然違うけど、この見るものを圧倒する迫力。有無を言わさず食欲をかきたてるプレゼンテーション。甘辛い馬肉とキャベツがドサっと盛られ、その脇にきんぴらのかき揚げが鎮座。真ん中の卵を割り、「天地返し」(二郎用語で麺をどんぶりの下からひっくり返すこと)すると、例の極太モッチリうどんが姿を現す。

そして、つゆは醤油ベースなのだけど、前出のろくでなしとは全く違って、甘辛い味わい。このつゆの味付けで、店の半分がつなぎ姿のワイルドお兄さんたちで占められていることに合点がいった。これは間違いなく、「甲府の二郎」だ。東京では二郎の中毒的ラーメンに人が群がるが、甲府ではこの吉田のうどんに中毒者が続出している。面白すぎる!吉田のうどん!

ということで、引き続き追跡します。吉田のうどん。

で、今週のネタはもう2つ。
この2つはどちらも山梨のローカルスーパー「いちやまマート」からのエントリー。

僕の家の近くにも当然いちやまはあって、しばしば夕飯の偵察に訪れる。
で、今週みつけたのがまず焼肉のたれ!

このタレ、「美味安心」というブランド名なのだけど、実はいちやまのオリジナル商品!パッケージにはどこにも書いてないけど笑

で、このタレがとても美味しい。キャベツと豚肉をサッと炒めて、仕上げにこのタレをドバドバとかけて白米と一緒にかき込めば、もう最高。いくらでもメシがいける。普通のエバラのタレとかと何が違うの?というと、背伸びしていないタレの味がすると思います。甘みもコクもすっと受け入れられる味わい。一般のタレのような強引さがありません。

それもそのはず。

原材料表示に注目すると、醤油、果実に始まり、ラストはブラックペッパー。そう、添加物が入ってないのです。お馴染みの旨み添加物であるアミノ酸液も入ってない。いわゆる家庭の台所にあるものだけで作られた焼肉のタレ。そりゃ美味しいですわ。こんなものをシレッと売っているいちやま、大好きになりました。これからもお世話になります。

で、もう1つ、いちやまで売ってたもの。それが、

「かわすみさんちのあまーい手焼き卵焼き」。「かわすみ」という南アルプス市の惣菜屋さんの商品。

ちなみにこれに目がとまったのも、むろん原材料を見てのこと。

スーパーで売ってるお惣菜で、ここまで潔くサッパリした原材料表示はかなり珍しい。
決して僕は、添加物が悪いとは思ってない。だって、添加物があるおかげで、低コストで美味しいと僕らが思える食べものが作られて、その恩恵にあずかって僕らの生活が満ち足りてる部分は多分にある。今日の夕方も、なぜか無性に揚げ物が食べたくなって、ローソンのLチキにかぶりついてしまったのだから。

でも、添加物を使って、言葉を選ばず言えば「ごまかして」作ったフライドチキンと、無添加でちゃーんと作ったフライドチキンは、ぜんっぜん味が違う。家で作ってみればわかる。Lチキより遥かに美味しい。

だから、惣菜売り場で売っていたこの卵焼きは、添加物がゼロ。つまり、他のものより美味しい可能性が格段に高い。大事なのは、「美味しいかどうか」だ。

で、速攻でこの卵焼きを買い求めて、今朝の朝食に頂いたのだけど、、

すっげえ甘いんですよ!笑

言い換えると、これは砂糖でちゃんと味付けしているという証拠。

巷で出回っている甘い清涼飲料水は、実はほとんど砂糖で味付けされていない。果糖ブドウ糖液糖が使われるのが一般的なのです。これを入れると砂糖よりも爽やかな甘さになる。一方で、外国の清涼飲料水は、いまだに砂糖を使っていることが多い。たとえば「サンペレグリノ」とか。

日本のコンビニで売ってるやつとサンペレグリノとかを飲み比べれば分かりますが、サンペレグリノの方が「ちゃんと甘い」です。

ま、これは個人の好みなので、なんとも言えないけど、僕は正直に砂糖で味付けした方が好感が持てます。だから、この卵焼きを食べて、すっげえ甘くて、思わず笑ってしまった!ああ、正直な卵焼きだなと。大好きです。

この「かわすみ」というメーカーさんのお惣菜は他も食べてみないといけない。調べたところによると、昨年までは直営のスーパーもあったのだとか!残念!

ということで、以上、今週のやまなしメシ通信でした。

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