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日本酒(1)

今は梅雨。。。
冷えたビールや冷えた白ワインが美味しい。
「炭水化物は日本酒で摂る」なんて豪語している、日本酒好きの酒豪のおねえさんもいる。私も美味しい日本食屋さんでは日本酒をいただくが、年々進化する日本酒には驚くばかり。
実は実家の大本家が350年ほど続く造り酒屋。そしてこの酒蔵も日々現代に息づく日本酒造りと、常に新しいマーケティングに余念がない。
今月もフランスの日本酒コンテスト「Kura Master2023」で去年に引き続き金賞受賞。
ビール業界のごとく細かくマーケティング戦略しており、種類もたくさんあるし、賞もたくさんとっていて、たゆまぬ努力がすごい。
酒蔵はわりと身近にあるのに、日本酒についての専門知識を学んでいなかった。。
改めて、歴史や基本から学ぼうと思う。

■日本酒の歴史
日本の酒税法では、酒はアルコール1%以上の飲料と定義
日本酒・・・米、米麹および水を原料として発酵させて濾したもので、アルコール分22度未満のもの(酒税法より要約)
伝説では・・・「日本書紀」のスサノオの八岐大蛇(ヤマタノオロチ)退治に用いた酒が、酒に関する最も古い記録。と考えられている。
奈良時代に編纂されたといわれる「播磨風土記」に、「神に供えた糧が枯れて、かびが生じた」ので「すなわち酒を醸さしむ」とあるのが、米を原料とした酒だとされる。
米から造られるようになったのはいつ?
弥生時代初期あるいは縄文時代晩期に稲が伝来したと推定されているので、
これ以降と考えられている。
最初の頃は、醪(もろみ)を濾過し粕をのぞいていない濁酒だったと考えられている。
奈良時代: 「白酒」「黒酒」
「白酒」・・・上澄みの酒
「黒酒」・・・「クサギ」という潅木(かんぼく)の灰を入れた酒。酸を木炭で中和させた大変すっぱい酒

室町時代:段仕込み 諸白造り
米麹を用いて蒸米を糖化し発酵させる技法が大きく進化
段仕込みや火入れの技術が開発
菩提山西暦寺で諸白造りが行われ、現在の製造方法の原型に。

江戸時代:「僧房酒」から造酒屋へ
「僧房酒」(そうぼうしゅ)・・・平安時代から江戸時代に至るまで、大寺院で醸造された日本酒の総称。
「南都諸白」(なんともろはく)は奈良の寺院で作られた最高清酒。
「○○諸白」が各地に生まれた。
江戸時代になり、摂津(池田)や伊丹(鴻池こうのすいけ)の造酒屋が産地となり一般庶民に親しまれるようになった。(清酒)
鴻池酒では、木炭で酸を中和させたお酒が出るようになった。

江戸時代中期以降:「灘五郷」(なだごごう) 寒造り 杜氏集団
「灘五郷」・・・兵庫県の灘一帯になる5つの酒造地
 西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷 (神戸市と西宮市)
寒造り・・・六甲おろしが吹き、適した自然環境
宮水(みやみず)・・・西宮神社の南東側一帯から湧出する水。硬度が高く、リン含有量が多く、鉄分が少ない。酒造に欠かせない名水。
●主な銘柄
 ・西郷  沢の鶴(沢の鶴)、月桂冠(月桂冠) 
 ・御影郷 菊正宗(菊正宗酒造)、白鶴(白鶴酒造)、灘泉(泉勇之介商店)
 ・魚崎郷 松竹梅(宝酒造)、櫻正宗(櫻正宗)
 ・西宮郷 白鹿(辰馬本家酒造)、灘自慢(國産酒造)、白鷹(白鷹)、
      日本盛(西宮酒造)
 ・今津郷 大関(大関)、扇正宗(今津酒造)

杜氏制度:寒造りが主流になると同時に、冬季だけの半季奉公の技能集団=杜氏集団の出現
●日本三大杜氏
 ・丹波杜氏 ・南部杜氏(岩手)・越後杜氏(新潟)
 ※現在では、南部杜氏が日本最大の杜氏集団

明治時代以降:進歩と改革 全国新酒鑑評会 吟醸酒
明治44年(1911年)全国新酒鑑評会が開催⇒第1位「月桂冠」
出品数27点
当該年度の新酒の吟醸酒の鑑評
評価基準は、醸造技術および工業製品としての品質が重視され、
純粋に美味しいか否かではない。
2023年5月24日発表の令和4酒造年度 全国新酒鑑評会は818点出品
金賞は218点
出品について:吟醸酒の原酒、酸度0.8以上のもの

●吟醸酒とは
・原料:米・米麹・醸造アルコール
・精米歩合:60%以下
・特徴:吟醸造り。固有の香味・色沢が良好
「吟醸造り」とは、米を重量にして4割以上(精米歩合60%以下)削った白米を原料に用い、低温で長時間発酵させ、粕の割合を高くし、特有な芳香(吟香)を有するように醸造する製法。
5割以上(精米歩合50%以下)削ったものは「大吟醸酒」と表示

■日本酒の種類~9種類
1)純米酒
2)純米吟醸酒
3)純米大吟醸酒
4)特別純米酒
5)本醸造酒
6)吟醸酒
7)大吟醸酒
8)特別本醸造酒
9)普通酒



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