自分のために花を買う
先日、生まれて初めて自分のために花束を買ってみた。
なにかの記念でもなく、たまたま通りかかったお花屋さんの小さなブーケが素敵だったから。
それだけの理由で。
たった1000円という金額を、今まで自分のために使ったことなかったんだなぁと遠い目になる。
お花はプレゼントするもの、いただくもの。という自分の中での無意識のルールを書き換えてみる。
小さなことだけれど、それだけで世界がふわっと優しくなる。
あーいま私、自分を大切にしてるなぁって思う。
私は基本的に声が小さいので、「贈り物ですか?」と店員さんが何度も聞いてくる。
思わず、「自分のために初めてお花買いました」って伝える。
お花屋さんのお兄さんはそれについては何も言わず。
けれどお会計の後に、「もう売り物にならないので、これサービスです。」って言って
赤と黄色のバラの花と、多肉植物の鉢植えをオマケしてくれる。
結局1000円の小さな花束は3倍くらいのボリュームになり、
その、結婚式の帰りのような花束の重さが、
初めてのチャレンジへのご褒美のようで嬉しくなる。
お家にお花があるだけで、空気が柔らかくなる。
私のこころが、柔らかくなる。
あぁ、私ってお花好きだったんだ。
『 ねぇ知ってる? 君はただ咲いているだけで美しいんだよ。
何色にも染まらなくて良い。
君は君で、そのままで、美しい。』
旅先で、別れ際にこんな言葉をかけてくれたロシア人のおじさんがいた。あの時は言葉の響きが綺麗だなぁって思って聞いていたけれど、
あのおじさんは、今の私に向けてそんな言葉を伝えてくれていたんだ。
私の元を旅立っていったあの1000円札は、そんなことまで思い出させてくれた。
私も、何にも飾らない、このままの私が好き。
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