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東直子さん『魚を抱いて 私の中の映画とドラマ』

雨の日の帰り道。
電車の扉が開くたびに
雨音が聞こえる。

帰りの電車は読書の時間。

本を開けば
電車の音も
雨粒の音も
全て消えてなくなる。

東直子さん『魚を抱いて 私の中の映画とドラマ』

いろいろな映画とドラマについてのエピソードを綴ったエッセイ。

そこに
懐かしい映画の名前。
『トニー滝谷』
孤独だった男に訪れる幸福と、更なる孤独。

その一節に、

“極上の幸福には
究極の苦しみが
もれなくついてきてしまうのか”


染み入る言葉。
雨のよう。
雨の音が聞こえる。
次は降りる駅。

・・・

少しずつ読める本が好き。
この本は、シネコヤで販売中です。

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