キネ坊主の映画人生を紐解く④

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私の高校生時代は、神戸の劇場で映画を観ることが楽しみな日々でした。

その頃に、私の人生において礎となる作品に出会いました。

それは『海の上のピアニスト』(1999)

高校2年生の冬休みに神戸国際松竹で観たような気がします…

[1900年。豪華客船ヴァージニアン号の機関士ダニーは、ダンスホールのピアノの上に置き去りにされた赤ん坊を見つけ、その子に“ナインティーン・ハンドレッド”と名付けて自分で育て始める。船という揺りかごですくすくと成長したナインティーン・ハンドレッド。ある晩、乗客たちは世にも美しいピアノの旋律を耳にする。ダンスホールのピアノに座って弾いていたのは、ナインティーン・ハンドレッドだった…]

今この予告を観ても、カッコいいシーンが沢山あったなぁ…と思い出してしまいます。

まさに白熱のピアノバトルシーンの後に、熱くなったピアノの弦に煙草を押し付けて火をつけた後に放った台詞にはシビれました…!

大きく揺れる船の中で、一緒にピアノが揺れ動きながらも優雅に弾いているシーンもイイですよね。

ナインティーン・ハンドレッドは生涯一度も下船して地上に降り立ったことはありませんでした。物語の最後には、なぜナインティーン・ハンドレッドが降りなかったか自ら説いていきます…

観た当時は、なるほどなぁ…なんて思っていました。自分の信念を貫くことの大変さや偉大さを感じ、私の心に印象に残っていました。

数年後、大人になった私は、人生における大きな選択をする時が幾度もありました。その時、ナインティーン・ハンドレッドが船を降りなかった理由を思い出し、自分の人生に当てはめ、私はこうやって選んで決めよう、と軸を持つことが出来ました。

まさに人生の羅針盤といっても違いない作品として『海の上のピアニスト』が位置付けられています。私の生涯ベスト作品と云っても過言ではありません。高校生の時にそんな作品に出会えて本当に良かったものです。

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