【小説】 嫌われてもいい⑨-1

人にどんなに嫌われてもいい、、、。
だってその人は佳世子の人生には関係ないから

そう考えるようになったある日
ジョコは機嫌が悪く
車に乗って行く場所があったのに
着いた場所は区役所だった

待っていて
そう、ジョコは言って区役所に言った
帰ってきたら
役所の大きな封筒を持っていた

それ、佳世子も取りに来たことがあるよ

心の中でそうつぶやいた佳世子がいた
   
その前後やその時にどうして取りにきたのかわからない
思い出せない
いっぱい考えても、苦しんでも思いだせなかった
 
離婚届だった
 
書いてくれなかったら
また調停をだすから
早く書いて
はい!書きます!喜んでといいたいところだったが
親と縁を切り1人ボッチだった
 
唯一の救いは実家にいる
犬だった
鍵はとられてないから
会うことはできた
飛び跳ねて佳世子のほうに
来る犬

どうやら、散歩に連れて行ってもらっていないのかな?
犬を散歩した後、佳世子は犬の毛のブラッシングをした

そんなに好きなら持っていけ!

どこにだろう
虹の橋があるなら前に飼っていたイヌに会いたいと
昔考えていた弱い佳世子がいたことを
思い出す

実家の周りはどよーんとしていた
あの頃、実家の一軒家集落で
大きな声で
聞いて、わかってと言いながら泣きじゃくる佳世子と
怒鳴る父で
佳世子が不倫をしたということは
近所の隅々まで知れ渡り
 
佳世子は住む家をなくした
親もなくした
ハンデのある佳世子はみんなに守られていた
助けられていた
とても幸せな子だった

だから、バカなんだけどね、、、。
あの日の2022年11月23日の錦糸町

普通カラオケだけなんてあるわけない
何もしないから
信じても嘘だったなんて

嘘は嘘であるとみぬける人じゃないとわからない

ある有名人の格言を今
佳世子は痛感していた




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