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シャンパーニュ地方、ブドウの収獲①収穫前

シャンパーニュ地方では、2022年のブドウ収穫解禁日が発表されました。

南部の早いところはは8月22日から。
ランス近くの主な生産地は早いところで25日、遅いところでは9月5日からです。

なぜ収穫解禁日が決められているかというと、「シャンパーニュ」の呼称を持つ製品の品質を一定以上に保つためです。

例えば十分に成熟する前に収穫して、補充する糖分を多くすればアルコール発酵は可能です。
でも「シャンパーニュ」を名乗る以上、生産者の都合で質を落とす行為は許されないのです。

それぞれの村ごとに収穫解禁日が決められ、村によってはブドウの品種ごとに解禁日が違います。

隣り合った村同士でも、解禁日が数日ずれることがあります。

丘の傾斜向きや角度がブドウの生育に大きく関り、ほんの数m離れたところでも全く違う成熟度になるからです。

下の写真は、19日のHautvillersという村のブドウ畑。
この村では8/29に収穫が解禁されます。

シャルドネはだいぶ粒がそろってきている印象です。
黒い皮のブドウは、色の変化で成熟度が見やすいですね。
このように、黒々とした皮になります。
日照りが続き、焼けてしまったブドウもあります。

解禁日以降、実際にいつ収穫を始めるかは生産者に委ねられます。
毎日ブドウの糖度をはかり、天気予報を見ながら最適の日を決めます。

遅くなるほど成熟したブドウが収穫できますが、腐敗するリスクも高まり一年の努力が無駄になってしまうのは避けなければなりません。
また、収穫は外部から人を雇うので、日程調整も必要です。

今年はどんな収穫になるのでしょうか。楽しみです。

村ごとの収穫日をご覧になりたい方は、下のリンクからPDFの資料がご覧いただけます。

https://maturation.comitechampagne.fr/datesDeVendanges/dates_de_vendanges.pdf

次回は収穫の様子をご紹介します。

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