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【シエルの注目映画】2022年6月公開作品

もう6月に入ってしまいました。ちょっと遅れましたが6月に公開される映画の中で気になる作品をピックアップします。
全部で10本。今月はなんだかアジアに偏っています。

『三姉妹』(6月17日公開予定)

2020年製作/115分/G/韓国
原題:Three Sisters
配給:ザジフィルムズ
監督:イ・スンウォン
製作:キム・サンス、ムン・ソリ
脚本:イ・スンウォン
音楽:パク・キホン
出演:ムン・ソリ、キム・ソニョン、チャン・ユンジュ、チョン・ハンチョル、ヒョン・ボンシク
公式サイト:http://www.zaziefilms.com/threesisters/

同じソウルに暮らし、それぞれ異なる問題を抱えた三姉妹が、久しぶりにおいた父の誕生会に集まる。その席で、蓋をしていた幼い頃に受けた心の傷と向き合うことになる…。
彼女たちの幼少期に何が起こったのかわかりませんが、これは面白そうな予感しかしません。

『ベイビー・ブローカー』(6月24日公開予定)

2022年製作/130分/韓国
原題:Broker
配給:ギャガ
監督・脚本・編集:是枝裕和
製作:ソン・デチャン、福間美由紀
製作総指揮:イ・ユジン
撮影:ホン・ギョンピョ
美術:イ・モグォン
衣装:チェ・セヨン
音楽:チョン・ジェイル
出演:ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、イ・ジウン、イ・ジュヨン
公式サイト:https://gaga.ne.jp/babybroker/

2022年・第75回カンヌ映画祭で、主演のソン・ガンホさんが最優秀男優賞に、作品がエキュメニカル審査員賞を受賞しました。
しかしそれとは関係なく、赤ちゃんを中心にした他人同士が旅をする中で擬似家族のようになっていくという話がおもしろそうだと思いました。あと、キャストが魅力的。
基本的にロードムービーは好きです。

『ヘィ!ティーチャーズ!』(6月25日公開予定)

2020年製作/90分/ロシア
原題:Katya I Vasya idut v shkolu
配給:豊岡劇場
監督・脚本:ユリア・ビシュネベッツ
製作:エウゲニア・ベンゲーロワ
撮影:コンスタンチン・サロマチン
出演:ダリヤ・セニチェバ、ユーリャ・ランツォーバ
公式サイト:http://heyteachersjapan.com

ロシアの新米教師を追い、教育現場の理想と現実を浮き彫りにするドキュメンタリー。
新米教師が赴任するのはロシアの地方都市。ロシアの教育についても地方都市についてもほとんど何も知らないので、大変興味深い。
東京でも一館のみと上映館が大変限られていますが、ぜひ観たいです。

『FLEE フリー』(6月10日公開予定)

2021年製作/89分/G/デンマーク・ スウェーデン・ ノルウェー・ フランス合作
原題:Flee
配給:トランスフォーマー
監督:ヨナス・ポヘール・ラスムセン
製作:モニカ・ヘルストローム、シャルロッテ・デ・ラ・グルヌリー、シーネ・ビュレ・ソーレンセン
製作総指揮:リズ・アーメッド、ニコライ・コスター=ワルドー、ダニー・ガバイ、ナタリー・ファーリー、ジャナット・ガルギ、ヘイリー・パパス、トマス・ガメルトフト
脚本:ヨナス・ポヘール・ラスムセン、アミン・ナワビ
アニメーション監督:ケネス・ラデケア
アートディレクター:ジェス・ニコルズ
編集:ヤヌス・ビレスコフ・ヤンセン
音楽:ウノ・ヘルマーソン
公式サイト:https://transformer.co.jp/m/flee/

アニメーションで表現されたドキュメンタリーという異色作。
20年前のアフガニスタン脱出を語る青年の物語。主人公および周辺の人々を守るためにこのスタイルをとっている。監督も、迫害から逃れるためロシアを離れたユダヤ系移民とのこと。
題材も興味深いし、アニメでのドキュメンタリーというのを観たことがないので気になります。

『PLAN 75』(6月17日公開予定)

2022年製作/112分/G/日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
監督・脚本:早川千絵
脚本協力:ジェイソン・グレイ
撮影:浦田秀穂
照明:常谷良男
録音:臼井勝
美術:塩川節子
出演:倍賞千恵子、磯村勇斗、たかお鷹、河合優実、ステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美
公式サイト:https://happinet-phantom.com/plan75/

2022年・第75回カンヌ国際映画祭にてカメラドール スペシャル・メンション(特別賞)を受賞した本作は、是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」の一編として発表した短編「PLAN75」を早川監督が自ら長編化したものとのこと。
75歳以上の人に自らの生死の選択権「プラン75」が与えられる法案が可決した未来が舞台。少子高齢化が加速している日本においては大変興味深い題材だと思います。

『ある惑星の散文』(6月4日公開予定)

2018年製作/99分/日本
配給:夢何生
監督:深田隆之
脚本:深田隆之、島田雄史
撮影:山田遼
録音:渡部雅人
美術:植地美鳩
出演:富岡英里子、中川ゆか理、ジントク、渡邊りょう、鬼松功、伊佐千明、矢島康美、水越朋(声の出演)
公式サイト:https://www.forgotten-planets.com

人生の岐路に立つ二人の女性の物語で、公式サイトでは“停滞した時間と距離をめぐる映画”という、なんとも抽象的な紹介のされ方をしています。
停滞した時間を描いているということは、ひどく眠くなってしまう可能性もありますが、かなりおもしろい可能性もある気がします。予告を見る限り面白そうだなと思いました。かつて米軍の接収地としてアメリカ文化を吸収し、その後鉄道計画の頓挫などにより“陸の孤島”となった本牧という場所から発想を得た作品、というのも興味深い。
2018年製作ですが、日本での劇場公開は初めてのようです。深田隆之監督は濱口竜介監督『偶然と想像』で助監督を務めたとのこと。

『イントロダクション』(6月24日公開予定)

2020年製作/66分/G/韓国
原題:Introduction
配給:ミモザフィルムズ
監督・製作・脚本・撮影・編集・音楽:ホン・サンス
出演:シン・ソクホ、パク・ミソ、キム・ヨンホ、イェ・ジウォン、ソ・ヨンファ、キム・ミニ、チョ・ユニ、ハ・ソングク
公式サイト:http://mimosafilms.com/hongsangsoo/#

韓国とドイツを舞台に、モラトリアムな時期をさまよう青年の人生を、父、恋人、母との三つの抱擁を通して紐解いていく。
2021年・第71回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門で銀熊賞(最優秀脚本賞)を受賞した作品。
“三つの抱擁を通して”どんな風に描かれるのだろうと興味が湧きます。

『あなたの顔の前に』(6月24日公開予定)

2021年製作/85分/G/韓国
原題:In Front of Your Face
配給:ミモザフィルムズ
監督・製作・脚本・撮影・編集・音楽:ホン・サンス
出演:イ・ヘヨン、チョ・ユニ、クォン・ヘヒョ、シン・ソクホ、キム・セビョク、ハ・ソングク、ソ・ヨンファ、イ・ユンミ、カン・イソ、キム・シハ
(公式サイトと予告は同時公開の『イントロダクション』参照)

長い間暮らしていたアメリカから韓国へ帰ってきた中年の元女優が、葛藤を抱えながら思い出の地をめぐり、心の拠り所を見出していく1日を綴る。
訳ありの訳も気になるし、1日だけを描いているという、その描き方も気になります。

『(Instrumental)』(6月25日公開予定)

2020年製作/64分/日本
配給:早稲田大学映画研究会
監督・脚本・撮影:宮坂一輝
出演:秋田ようこ、黒澤凜士、八木優希、新谷ゆづみ、川島祐樹、二瀬萌
公式サイト:https://instrumental625.wixsite.com/movie

ある新米新聞記者の青春と喪失を、現在と過去を行き来しながら描いたドラマ。東京大学大学院で理論物理学を専攻しながら映画制作をおこなう宮坂一輝監督の初長編監督作品。
予告を見て、カメラと対象の距離感が独特な印象を受けました。
一週間だけ、それも単館での上映なので観に行けるかどうか微妙ですが、気になる作品です。

『愛に奉仕せよ』(6月24日公開予定)

2022年製作/146分/R18+/韓国
原題:Serve the People
配給:クロックワークス
監督:チャン・チョルス
原作:閻連科
出演:ヨン・ウジン、ジアン、チョ・ソンハ、キム・ジチョル
公式サイト:https://klockworx-asia.com/houshi/

予告を見る限りクラシックなメロドラマという感じですが、「予測不能な結末」らしいです。ジアンさんが艶かしい。
さほど惹かれてもいないのですが、不倫モノ枠としてピックアップしました。

* * *

5月はなかなか映画館へ行けなくて、シャンタル・アケルマン監督特集の3本しか観られませんでした。家でドラマばかり見ていましたねえ…
で、どちらも記事を書いていないという… 
なんだか自分で自分に追われちゃっている感じで。
おいおい書いて行こうと思っています。

それではみなさま、よいご鑑賞を。

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