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【2022年4月開始ドラマ短信4】『やんごとなき一族』『不幸くんはキスするしかない!』『寂しい丘で狩りをする』

4月開始ドラマでリストアップしていた作品は、この三作で最後となります。
ようやく一回りしました。

『やんごとなき一族』

うん、計りかねる。笑
一番気になるのが、“やんごとなき一族”の方々の行動も含めたキャラクター。これまでコメディで描かれて来た“金持ち一族”のステレオタイプの域を出ていなくて、ああそういう感じか、ってなっちゃいました。

この中で健気に頑張るヒロイン深山佐都(土屋太鳳)のキャラクターは、流石に昔のような耐え忍ぶタイプじゃなくちゃんと主張する強い女性だし、その夫となる“やんごとなき一族”の次男・深山健太(松下洸平)も今時の優しい(そして泣き虫な)男性なので、この夫婦を引き立たせるために、あえて周りにステレオタイプを配置した、ってことなのかもしれませんが、どうなんだろう。
そんな中でも一族の女主人で夫に絶対服従の深山久美を演じる木村多江さんはいいですねえ。

言ってしまえば、ドラマの設定やストーリーって出尽くしているので、なんかみたことある、聞いたことあるのは当たり前です。じゃあなんで飽きずに見るの、って言ったら、そこに人間とその生き方を見たいからだとおもうんです。同じ話も人が違ったら違うものになる。だからキャラクターに差異や深みが欲しいんですよね。

『不幸くんはキスするしかない!』

ついてない人といえば『アンラッキーガール』(2021)を思い出します。イライラして見ていられないくらついてなくて(それだけじゃなくて単にそそっかしいだけな部分もありましたけれども)ほんとにイライラしました(2回いうほどイライラしたんです笑)

本作も主人公のついてない福原幸多(曽田陵介)は、冒頭から早速ついていませんでしたが、すぐに強運の持ち主でイケメンの篠宮直哉(佐藤友祐)に出会い、不幸を回避できることに気づいたので、イライラせずにすみました笑

『アンラッキーガール』と違って本作は、“ついていない”ことそのものではなく、それを回避するために恋心もないのにイケメンと付き合うことになったことから起こるドタバタの方に重心があるので、イライラよりむしろキュンキュンする方向へ行くのだろうなと思います。

『寂しい丘で狩りをする』

第1話は、怖い思いをした女性の怖い思いを視聴者も少し味わうことになるので、同じ女性としてちょっときついところがありました。最後とかゾッとしますよね。

暴行事件の加害者で、被害者の野添敦子(久保田紗友)を逆恨みする押本忠夫を演じる丸山智紀さんも、主人公の探偵・桑山みどり(倉科カナ)にストーキングする久我健二郎を演じる竹財輝之助さんも嫌な感じがすごいです。

怖い/嫌な感じのフェーズがあまり長いと、見ているのが辛くなります。でも予告や第1回の冒頭などによれば、狩られている方が逆に狩る立場になる展開らしいので、待てばその転換期がやってくると思いつつ凌ぐしかないでしょう。はっきりわからないのですが全8話みたいなので、第3話くらいで変化が起こるかもしれませんね。



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