見出し画像

乳癌検診~人に聞けない乳房のこと~

10月はピンクリボン月間ということで
乳癌検診が盛んに行われていますが
皆さん、乳癌検診受けてますか?

「マンモグラフィは痛いから嫌」
「面倒くさい」
「癌家系じゃないし」
「どうやって申し込みしたらいいかわからない」
なんて言葉をよく聞きます
乳癌検診について患者さんからの質問が多いところを説明しますね


Q1 癌家系じゃないから乳癌にならないですよね?

今や乳癌は女性の9人に一人がなると言われています
20年前は30人に一人だったことを考えると
急激に増えています
ということは
癌家系じゃなくてもなる可能性があるということ
他人事じゃないよ~~


Q2 私胸が大きいからマンモグラフィが痛いんですよね?

マンモグラフィでは密度の高いものが白く写ります
密度の高い乳腺や癌は白くなります
そして脂肪は黒く写ります


立体的な乳房を挟んで平らにしないと
乳腺の重なりで白くなってしまい
白と白が重なって乳癌が見つけられません
そのため
マンモグラフィの撮影時には乳房を引っ張ったり
圧迫したりするんですよね

でもこれ胸の大きさに関係ないんです
確かに
小さいお胸の方の方が引っ張り出すのに力がかかったり
大きいお胸の方は圧迫するのに力がかかったりします

でも体調や乳腺の密度も関係するので
生理後の胸が張っていないときにするのはオススメですが
それ以外は、、、、、
ゴメンナサイ
頑張って撮影して~~~

Q3マンモグラフィ痛いからしなくていいですか?

乳がんは初期は痛みもなく
触っても小さいとよくわかりません

大概のがんは小さい間は症状がないんですよね
だからこそ、がん検診があるのです

乳がん検診には視触診、マンモグラフィ、エコーとありますが
それぞれ見えるものと見えにくいものがあります

視触診やエコーはする人の腕前にもよりけりですが
マンモグラフィはレントゲン技師も診断する医師も研修があります
乳がん検診を行う医師には
最初は2日間研修と試験があり、その後h5年に1回講習と試験を受けます
他のがん検診ではそこまでしているものはなく
マンモグラフィは乳がんの発見に有用というデータもあり
研修が必要な技術でもあるということだと思います

Q4今回の検診で問題なかったから次の検診まで大丈夫ですよね?

実はこれ、よく尋ねられます
あくまで今回の検診では異常がなかったということで
未来を保証しているわけではないんです
ましてや予防しているわけでもない、、、、、

市民検診のマンモグラフィは40代以降の方については2年に1回補助が出ているところが多いと思います

これは簡単に言うと
「今回検査して異常なしで2年後にマンモグラフィをして乳がんが発見されても助かる人が多かった」というデータを基に「2年に1回検診しましょう」と決めている自治体が多いです

そう、「乳がんになりません」と言っているわけではないです
たまに
「去年からしこりがあったんですが、乳がん検診が受けられる年度じゃなかったので待ってました」という方もいらっしゃるので
異常を感じたときは受診をお勧めします

毎年補助が出るところやエコーも選べるところもありますが、
自治体で違いますのでご自身のお住いの地域はどうか調べてくださいね

ちなみに私は毎年マンモグラフィと乳腺エコーをしています

最後に

いかがだったでしょうか?
質問されることが多いことから順に書いてみました
実はまだまだあるので別の機会に書きますね~

~~~~~~~~~~~~~~~

この記事は私は医師ですが、一個人の意見です
主治医がいる方は主治医の意見に従ってくださいね


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?