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いろいろありすぎた空木岳(うつぎだけ)登山①

 トムラウシでちょっぴり自信をつけた私は、二週間後またオットが仕事でいない週末に、1人山に行こうかと画策する。以前一度計画して行きそびれていた中央アルプス最高峰 木曽駒ヶ岳がいいんじゃない?ロープウェイで結構な高さまでびゅーーんできるし、なんなら隣の空木岳も行ってしまおうかしら、あら両者の間に可愛い小屋があるわね、ちょっと連絡してみたら、、、空いてるわね、、。二日で二つ登れるのは楽しいな、、。まずはロープウェイで上がって、2時間で木曽駒頂上。そのあと稜線歩いて4時間で檜尾(ひのきお)小屋。そこで一泊して、翌朝さらに稜線を5時間北に歩き空木岳山頂に。んでさらに5時間強かけて下山! ちょっと二日目大変かしら、、、。
 とまあ割と気軽な感じで決めたのだったが、これが予想をはるかにいろいろと超える山行となったのだった。ほぇぇ。

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 2022.8.19(fri)。夜中の3時に家を出て(写真は中央道双葉SA4:53の朝焼け)、6:30管の台バスターミナル駐車場に着く。快晴だ。車はすでにいっぱい。ここからバスに30分乗り、さらにロープウェイで10分で標高2600mの千畳敷まで連れて行ってくれる。一応平日だし、混むにしてもそこまでではなかろぅと、きっとここに大集結したみなが思っていたであろう。

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  まずチケットを買う列に並ばないといけない。何の案内もない。これかなーと並んだ列は違っていて並び直す。すごい人すごい列。連日お天気イマイチの中で、ピカリと晴れたお盆後の平日、誰もが"今日はいいぞ〜!"と乗り込んで来たのだろう。しかも土日ならばバスもロープウェイも増便ダイヤとなっているのに、平日だからのんびりダイヤとなっていると思われる。なので混雑が解消されない・・・。
 なんとかチケット買ったら、今度はバスに乗る列に並ぶ。待ち時間3時間超えたねー今頃は木曽駒山頂の予定だったのに。


 宿泊予定の檜尾小屋に電話をしてみる。優しい声の小屋主さんが、よく話を聞いてくれて、"混んでいるというのは聞いてるよ、無理せず木曽駒はやめてこちらにいらっしゃい"と。まぁこれで混雑列並びの経験値は爆上がりだから、次回土日でも全然イケる!木曽駒ヶ岳はまた来ようーということにする。
 やっとこロープウェイ乗り場についたもののここでも小一時間待たされる。もうみんな羊のように慣れた風情で日陰に座って待っている。軽食コーナーの中の人だけが、高速で客をさばいている。

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 そうして千畳敷に到着。頂上駅と一体化しているホテルも屏風のようなカールも、思ってたより小ぶりであった。ほとんどの人はそこで写真を撮り、つづれ織りの山道をまっすぐ宝剣岳や木曽駒ヶ岳へと上がっていく。

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 私は左に折れて稜線の極楽平に向かう。とたんに人がいなくなる。日差しの中そこそこの急登を登っていくと見晴らしが大変良い。振り返ると赤いロープウェイの鉄塔と千畳敷ホテル。

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足元にはチングルマのお庭だ。この花は、花の時は白く可憐で、花が終わるとぽよぽよと房のようなのが出てきて、一斉にぽよぽよするものだから、これまた可愛い。

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 30分程で極楽平。

稜線に人はなく、お天気は最高な極楽空中散歩だ。

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適度な(時々適度じゃない)アップダウンを繰り返し進むと、

左手の尾根に小さな小屋が見えてくる。今夜の宿檜尾小屋だ。稜線歩きで小屋が見えると大層嬉しいが、実はあれが意外と遠くだという事は、昨年の北アルプス縦走で学んでいる。

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こういう稜線が大好物。

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もちろんお花もいろいろたくさん。

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終始快晴の中、コースタイムより早く檜尾岳(2728m)に着き、そこから小屋はすぐだ。わーい。

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檜尾岳山頂から小屋方面を眺める。ちょっと降りてテント場。ちょっと登ると小屋。この最後のちょっとがなかなか辛い。

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檜尾小屋はもとは避難小屋だったのを改装し常在する人がいるようになり、お布団や食事はないものの、飲み物食べ物等売店のある山小屋として生まれ変わったばかりである。

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まだ木のいい匂いのする大部屋を大きめにカーテンで区切ってくれて、たいそう快適である。なにせ尾根上にあるので、まるで宙に浮いているかのように、ロケーションが素晴らしい。

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360度の眺望。雲の動きも見飽きない。いろいろの山のさらに向こうに、うっすら富士山も見えたりする。20時の消灯までゆっくり過ごす。明日は天気が良くなさそうだ。早出が吉みたい。明るくなったら歩き出そうーと、買ったばかりのシュラフに早々に潜り込む。

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